HOBONICHI STORE

5DW

5DW メンズショップ イシカワ
写真 写真
鹿児島から愛を込めて。


今週、「5DWメンズショップイシカワ」で登場するのは、
鹿児島の木工集団「Akihiro Woodworks」
(アキヒロ ウッドワークス)から3アイテム。



ひとつは、
アキヒロジンさんがつくる
木彫りのカップ「kikisa」(キキサ)と
タイベック製コンビニ袋のセット。



もうひとつは、
ほぼ日だけのネイビーの漆が内側とフチに塗られた
「kikisa urushi」(キキサウルシ)と
タイベック製コンビニ袋のセット。



3つ目は、
ゆすの木の灰を釉薬に使い、
同じく鹿児島の「ONE KILN」(ワンキルン)でつくられた
新色コバルトブルーの「jincup ceramics」。



店長・石川顕さんが
「鹿児島クラフト編」
アキヒロジンさんの工房を訪れた日に、
『「kikisa」が2つ入るような袋をつくろっか』
と言っていたのがいよいよ形になりました!



手彫りゆえに、たくさんはつくれない
アキヒロジンさんの作品と
セットで販売のタイベック袋、
新色「jincup ceramics」のことも一緒に、
アキヒロジンさんを直撃しました。
木彫りのカップ「kikisa」を
タイベックのコンビニ袋に入れて。
写真
――
タイベック(*1)の袋をつくろうという
きっかけは何だったんですか?
(*1)高密度ポリエチレン不織布。
アキヒロ
ジン
ちょうどコロナ禍のタイミングだったのですが、
かれこれ2年分くらいのオーダーがたまっていて、
手も足りない、材料も足りなくて。
それで一旦、新しい仕事はすべて断って、
コロナ禍の中じゃなきゃできない
新しいことをやってみようとなったんです。
そのときは石川さんの仕事も断らざるをえなくて、
でも、断らなきゃいけない
僕らの悩みもわかってくれていて、
「Akihiro Woodworks」として
「何か新しいものをつくろうよ」と
背中を押してくれたんです。
2008年にkikisaを製作した際、
それにつける袋を「FREDRIK PACKERS」さんに
つくっていただいたので、その流れで
今回のものもつくっていただきました。
袋のデザインは「PAPIER LABO」(パピエラボ)の
江藤さんが手がけてくれましたので、
今回のグラフィックもつくっていただきました。
こうして形になったのは、
いわば、kikisaオールスターズですね。
写真
――
そうだったんですね。
このバッグは結構小さめな印象ですが、
用途はどんなふうに使おうって
考えていたんですか?
アキヒロ
ジン
カップと水筒を入れて
サッと持ち歩けるように、ということでした。
タイベックって石川さんが好きだった、
石川さんらしい素材ですよね。
グラフィックに入る文字は、
「Akihiro Woodworks」の
頭文字的なものとかが入っていますが、
「別にそんなに深い意味、考えんなよ」っていう
石川さんのメッセージも込められています。
だから、カップと水筒もいいですけど、
財布でもスマホでも好きなもの入れて使ってねと。
石川さん風に言うと「好き勝手やってくれ」
って感じで使っていただけたらと思います。
――
この小ささがなんだかいいですよね。
小さめのコンビニ袋のサイズ感が。
写真
アキヒロ
ジン
「そんなに大きくなくていいんじゃない?」
って石川さんが言ってくれて。
カップとか小さいものが
ちょっと入れられるくらいがちょうどいいかなと。
カップは2個、余裕で入ります。
――
とてもセット感があるので、
今回の「5DWメンズショップイシカワ」では
「kikisa」とタイベック袋、
「kikisa urushi」とタイベック袋の
セット販売とさせていただきました。
アキヒロ
ジン
そうだったんですね。
売り方までは知らなかったですけど、
セット、いいですね〜。
――
ちょっとお聞きしたかったのですが、
「kikisa」って手彫りですけど、
形はずっと変わらないんですか?
アキヒロ
ジン
石川さんには内緒だったんですけど、
毎回ちょっとずつ形を変えているんですよね。
今回の「kikisa」はさらに研ぎ澄まされています!
というのも、「kikisa」は
僕や弟の琢(秋廣琢さん)だったり、
つくる人の個性が出ますし、
そもそも木目もすべて異なりますからね。
「kikisa」も「jincup」もまだ完成していませんし、
どんどん進化していくと思います。
写真
――
美しいので忘れがちですが、
一点ものですしね。
今回、もうひとつ発売される
「jincup」のコバルトブルーも
ほんとキレイな色ですね。
写真
アキヒロ
ジン
これは、天然のゆすの木(*2)の、
ゆす灰を釉薬に使って、
コバルトという色を足し、
この色を出しているんです。
ゆすの木なので、もちろん、もともとは木なわけで、
これぞ、“ネオ木工”だと盛り上がりました。
(*2)イスノキの別名。マンサク科イスノキ属の常緑高木。
――
「ONE KILN」の城戸雄介さんとの共作ですね。
アキヒロ
ジン
僕が彫った型で、「ONE KILN」さんがつくる
磁器製の「jincup ceramics」は、
「ONE KILN」の城戸さんが声をかけてくれて
はじまったプロジェクトです。
陶石を泥状にしたものを流し込み、
一定時間待ってから泥をこぼして厚みを調整する
「排泥鋳込み」という技法を使っていて、
泥の切り具合や待ち時間によって
厚みや形が多少変わったり、
飲み口も職人がそれぞれ削っているので、
再現性がありながらも
手仕事のぬくもりが感じられるのが
魅力なんです。
――
そういえば、そろそろ、「jincup」の歴史をまとめた
アートブックが出るとか?
アキヒロ
ジン
そうなんです!
もう佳境でそろそろ発売予定です。
本単体から、
母の誕生日に贈った「jincupMOTHER」との2点セット、
「jincupMOTHER & BOOKSUITS(木製)」との
3点セットまでつくっています。
こちらもどうぞよろしくお願いします。
2025-03-07-FRI
(おわりです)
「Akihiro Woodworks」による
「kikisa」とタイベックバッグセット、
「kikisa urushi」とタイベックバッグセット、
新色「jincup ceramics」は、
3月12日(水)より
5DW WEBショップにて発売!

※「kikisa/kikisa urushi」と
タイベックバッグセットは抽選販売です。
[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織

スタイリング:野崎未菜美

撮影:吉嗣裕馬