5DW メンズショップ イシカワ
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“服”からつくられる

いい形のスウェット。
[鼎談]

MoonlightGear 千代田高史

グラフィックデザイナー 立沢トオル

5DW 石川顕
今週の「5DW メンズショップイシカワ」では、
ポリエステル生地再生技術を用い、スウェットをつくる
「UNHALFDRAWING」(アンハーフドローイング)と
「5DW」のコラボレーションが登場です。



スウェットは、身幅広め、着丈短め、リブ太めな、
アメリカンクラシックなシルエットをベースに、
コットン100%と見紛うばかりの質感を持つ、
速乾に優れたポリエステル100%の再生生地を使って
つくられています。



生地は、着なくなった服から
特殊技術でポリエステル成分だけを抽出し、
糸から紡ぎ直し、織られているそうです。



洗濯したあとも2時間くらいで乾くという生地の話から、
女性が似合うというシルエットの秘密、そして
缶バッジが胸につけられたようなデザインについての話まで、
「5DW メンズショップイシカワ」の石川顕店長と
「UNHALFDRAWING」を手がける
アウトドア用品店『MoonlightGear』の千代田高史さん、
グラフィックデザイナーの立沢トオルさんとの、
“ためになるかも?”なスウェット鼎談をお届けします!
01
ほかにはないスウェットのシルエット。
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石川
このスウェットって、
サステナブルな生地ってところに
つい目がいきがちなんだけど、それ以上に、
実に考えられた形をしている。
そのかっこよさが、今回、
一緒にものづくりをしたいなと思った理由なんです。
古着で売っているような、
袖が太くて、リブがキュッとしぼられた
アメリカの“いわゆる”なシルエットではなくて、
まっすぐなボディで、袖もまっすぐで、
リブもしぼってなくて、
人が着るとAラインに見えるような
かっこいいやつがほしいな、って。
千代田
いま石川さんがおっしゃったその形、
じつは、すでに、
立沢さんの頭の中にもあったんですよ。
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石川
これだけかっこよかったらそうだろうね。
立沢
そんなにすごいものではないですよ(笑)。
ただ、このリサイクルされた生地を
“生かしたい”ってところからはじめているんです。
そして普通のスウェットとは違うものにしたい。
BRINGが開発したリサイクルポリエステル糸は、
コットンのボソッとした触り心地になってます。
ポリエステル100%だと、本当はツルんとして
柔らかいのですが、これは凄い技術なんですよ。
ハイテクで作った、大昔のコットン裏毛!
もう形は1950年代のアメリカのクラシックな
スウェットをベースにする他ないです。
Back to the future.未来に戻ったスウェットなんです。
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千代田
リブもしぼっていないので、
裾から風を感じることもできるんです。
石川
このまっすぐなシルエットが
野暮ったくなくてキレイだから、
女性からも人気があるんだろうね。
どう考えても女の子が似合う。
千代田
遠くから見て、かっこよさがわかるんですよね。
形も独特ですし。
ちなみに、「UNHALFDRAWING」の生地は
BRINGのものを使用しているのですが、
ここでは着なくなった衣類を回収、素材で仕分けし、
ポリエステル100%のものを
ケミカルリサイクルという技術で精製、
白いベビーチョコみたいな樹脂の粒にして、
また糸からつくり直して、生地を織って、服にする。
自社でこの循環ができているのは
なかなかないと思います。
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立沢
僕たちは北九州のプラントにも行って、
その工程を目に焼き付けてきましたしね。
石川
前に「ビームス」で「UNHALFDRAWING」の
スウェットのイベントをやったときも、
お客さんたちに各自着なくなったスウェットを
持ってきてもらって回収しましたよね。
そのまま持って帰りたいな、って思うような
いいスウェットも入ってた(笑)。
こういうリサイクルってすごく大事なことだけど、
やっぱりそれ以上にこのスウェットのボディが
かっこいいのが僕にとっては重要なこと。
スウェットなのにポリエステル100%だから
すぐに乾いて、
すぐに着られるってのも便利なんだな。
千代田
僕は石川さんのことを
旅の暮らし方がうまい人として見ているんです。
荷物が増えたら躊躇なく宅急便で送りますし、
そもそも、洗濯してもすぐに乾くものを
選んで持って行く。
帽子とかも柔らかい素材で潰れても大丈夫なものを
かぶっています。
旅先で荷物がバッグに入らなくなったら、
コンビニで買ったときの袋を使いますしね。
石川
コンビニ袋は最強ですよ。
このスウェットも洗っても2、3時間で乾くからね。
コットンのスウェットだと1日くらいじゃ乾かない。
すぐ乾くってことは、荷物も減らせるわけですよ。
こんなにかっこいいウルトラライトなものは
そうそうないと思いますね。
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2023-11-02-THU
(つづきます)
[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織

協力:千代田高史、立沢トオル



[モデル着用写真]

スタイリング:野崎未菜美

ヘアメイク:勝健太郎

モデル:沖ちづる(168cm)、佐藤岳(182cm)

撮影:吉嗣裕馬
「UNHALFDRAWING」と一緒につくった
スウェットとスウェットキャップが
5DW WEBショップにて販売中。