5DW メンズショップ イシカワ
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“服”からつくられる

いい形のスウェット。
[鼎談]

MoonlightGear 千代田高史

グラフィックデザイナー 立沢トオル

5DW 石川顕
今週の「5DW メンズショップイシカワ」では、
ポリエステル生地再生技術を用い、スウェットをつくる
「UNHALFDRAWING」(アンハーフドローイング)と
「5DW」のコラボレーションが登場です。



スウェットは、身幅広め、着丈短め、リブ太めな、
アメリカンクラシックなシルエットをベースに、
コットン100%と見紛うばかりの質感を持つ、
速乾に優れたポリエステル100%の再生生地を使って
つくられています。



生地は、着なくなった服から
特殊技術でポリエステル成分だけを抽出し、
糸から紡ぎ直し、織られているそうです。



洗濯したあとも2時間くらいで乾くという生地の話から、
女性が似合うというシルエットの秘密、そして
缶バッジが胸につけられたようなデザインについての話まで、
「5DW メンズショップイシカワ」の石川顕店長と
「UNHALFDRAWING」を手がける
アウトドア用品店『MoonlightGear』の千代田高史さん、
グラフィックデザイナーの立沢トオルさんとの、
“ためになるかも?”なスウェット鼎談をお届けします!
02
別注の醍醐味とはなんぞや?
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石川
スウェットの左胸のマークは、
「5DW」のロゴを「パピエラボ」の江藤くん(*)
右の小さめの2つを立沢くんに
デザインしてもらいました。
(*)東京・千駄ヶ谷にある雑貨店
『パピエラボ』の代表の江藤公昭さん。
千代田
このふたりが同じスペースに同居しているって
普通はありえないですよね。
石川
立沢くんに江藤くんがつくってくれたロゴを見せて、
もうひとつマークをつくってほしいって頼んだの。
缶バッジをつけてるみたいなデザインにしたくてさ。
僕は缶バッジもつけますけどね。
「5DW」は5 Days a Weekで、
1週間のうちの5日間だから、
5/7とか5と7を使ってくださいと。
そうしたら、立沢くんはこっちが迷うくらい
いっぱいつくってきてくれて。
ふたりは同業の人だし、こういうのって
本当は気を遣わなきゃいけないんでしょうけど、
まったく意識なくお願いしちゃって、
あとで、言っちゃまずかったかなあって
反省するんですよ。
立沢
まあ、昔から石川さんはそうだから(笑)。
いろいろやらさせてもらっていますよ、
ジャージを半分ずつ
(ジェリー)鵜飼くん(*)とつくったり。
でも、うれしいですよ、鵜飼くんもそうだけど、
みんな石川さんがつないでくれましたから。
今回のも、江藤くんのデザインは
ウェスティングハウス(*)みたいなロゴで
こちらが主役だから、邪魔にならないようにって。
(*)アートディレクター、イラストレーターのジェリー鵜飼さん。

(*)ウェスティングハウス・エレクトリック・コーポレーションのCIは、アメリカの偉大なデザイナー、ポール・ランドが手掛けた。
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石川
ほんと、素晴らしいものをつくっていただきました。
でも、立沢くんの娘が、
江藤くんのロゴのほうがかっこいい、
って言ってたみたいですけど(笑)。
立沢
そうなんですよ、よくわかってる(笑)。
あと、スウェットの配色は
僕が決めさせてもらいました。
霜降りグレー、オリーブグリーン、ネイビーの
3色をベースにして、
霜降りグレーには白黒のマークをあててみたり。
石川さんが好きな色合いってあるんですよ。
石川
立沢くんとはだいたい趣味が一緒なんですよね。
紫と合うのが、僕のベストカラー。
紫と調和する色が好き。
でも、それくらい立沢くんは僕のことを知っている。
同じ自転車に、色違いで乗っていましたし。
立沢
映画の『炎のランナー』も好きだしね。
千代田
ある意味、「メンズショップイシカワ」の無茶振りを
一番知っているのが立沢さんかも。
石川
別注って無茶振りのことだから(笑)。
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立沢
石川さんって、1+1を2で出してほしい人じゃ
ないんですよね。
だから僕らは0とか3を出したりする。
ちゃんとした正解を出したりすると
ちょっと怒りかねない(笑)。
スタイリングもこんなのやっていいんだ? 
ってものばかりでしたしね。
石川
立沢くんとはデニーズで朝までよく話した。
立沢
石川さんがまだ黒髪だったしね。
30年前とかですよね。
石川
僕は「Bonzaipaint」のいちファンだったし、
朝まで話すうちに、一緒につくるようになった。
ちなみに、千代ちゃんは今日ってどこにいるの?
千代田
宮崎です。すみません、しかも移動中で。
取材もオンラインになってしまって。
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石川
千代ちゃんは野外が似合うよ。
千代ちゃんとは、
僕ら「ULTRA HEAVY」のメンツが
『MoonlightGear』のファンで、
よく買い物していたのが縁だったと思うな。
「ULTRA HEAVY」と「Bonzaipaint」を
最初に扱ってくれたのも千代ちゃんのところですし。
ほんとにセンスのいい
ウルトラライトなものが並んでいて、
ウルトラヘビーな僕らも買いまくっちゃうくらい(笑)。
千代田
立沢さんも、石川さんも、僕も、
ちょっとひねくれていて、
ウルトラライトを極度にやっている人たちが
滑稽に見えてくることがある。
ウルトラライトを標榜はしていますが、
好きなものなら、重たくてもいいじゃん! って
石川さんの考え方やアティテュードはわかるので、
そう考えると「ULTRA HEAVY」の思想は
一見正反対だけど、
同じことを言っているなって思うんです。
石川
重いか軽いかの差だよね。
そんな感じでもう10年くらいの付き合い。
一緒にキャンプも行ったりするけど、
キャンプギアをひけらかすわけでもなく、
楽しいのがすべて。
重いか軽いかだけで、
服や道具を決めるのは自分ですから。
でも、千代ちゃんと一緒にものづくりをすると
おもしろいんですよ。
僕らが執着しちゃうようなところを
どこ吹く風で颯爽とやってくれますから。
千代田
高校、大学の頃から、石川さんと立沢さんが
つくってきたのを見ていますからね。
いま、こうやって一緒にできるのがうれしいです。
立沢
今回のスウェットも、みんなにいろんな場面で
着てもらえるとうれしいですね。
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石川
「ヘインズ」のTシャツみたいになればいいのに、
って思うんです。
ボディとして抜群にかっこいいですから。
今回はキャップも一緒に発売しますよ。
忘れちゃダメです。
北海道・旭川の『アトリエどら猫』(*)
以前つくってもらったものをベースに、
「UNHALFDRAWING」のポリエステルの
スウェット生地でつくりたかったんです。
汗をかいても、すぐに洗えますしね。
(*)旭川にある帽子専門店。
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立沢
これは縫製が難しそうな仕様ですね。
石川
でも、後ろのアジャスターとか
昔の雰囲気でいいでしょう。
来年の冬には耳つきのものも
つくってみたいところです。
千代田
これまた女性も似合いそうなキャップですよね。
石川
そうでしょう。
間違いなくかわいいですよ。
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2023-11-03-FRI
(おわります)
[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織

協力:千代田高史、立沢トオル



[モデル着用写真]

スタイリング:野崎未菜美

ヘアメイク:勝健太郎

モデル:沖ちづる(168cm)、佐藤岳(182cm)

撮影:吉嗣裕馬
「UNHALFDRAWING」と一緒につくった
スウェットとスウェットキャップが
5DW WEBショップにて販売中。