マスコットフーズさんと、 スパイスのこと。
 

「カレーの恩返し」を一緒に作っているのは、
スパイスのプロフェッショナル、
マスコットフーズ株式会社のみなさんです。
マスコットフーズさんは
世界各地からスパイス原料を輸入して商品に加工し
(製造は関連会社の「ヤスマ株式会社」でおこなっています)、
全国のスーパーマーケットや食品メーカーに卸しています。
また、スパイス単体だけでなく、
スパイスをふんだんに使ったエスニック食品、
スナック類やインスタント食品の
風味のもととして入れるスパイスやハーブ類を
製造されたりもしているそうです。

今回の「カレーの恩返し」は
分類でいえば「スパイスミックス」という商品ですが、
もしかしたら「ただスパイスを混ぜればいいだけでは?」と
思われる方もいらっしゃるかもしれません。
じつは、それは違います。
スパイスの原料は、ほとんどが栽培や野生の植物のもの。
自然のものですから、
ひとつひとつ、まったく形状が違うものを、
それぞれに適したかたちで加工し、
ブレンドする必要があります。

 

世界中から輸入しているスパイスは、
世界各地の天候や、情勢などの影響を大きく受けます。
豊作の年もあれば、ひどい不作の年もあります。
また、各国の情勢によって、
栽培自体がなくなってしまうこともあるとか。
そうしたときは国をまたいで、
別の産地を探することもあるそうです。
原料を栽培する人、運ぶ人、加工する人。
さまざまな土地の大勢の人たちが関わって
スパイスはできあがっています。

また、さまざまな国から集めてくるものですから、
マスコットフーズのみなさんは、衛生面の管理も
非常に慎重におこなっています。
信頼できる農家さんから原料を手に入れて、
それを、機械と人の目の両方で、何重にもわたるチェックをし、
安心して食べてもらえる状態へと加工していきます。
「カレーの恩返し」についても、いったん袋詰めしたあと、
さらに機械を使い、最後のチェックをしています。

 

また、「カレーの恩返し」のポイントのひとつが、
「あらびきのスパイスが多い」ということ。
実はカレーを口にしたときに
スパイスの存在感をたのしめるよう、
それぞれのスパイスごとに、挽き方を変えています。
手のかかる工程ではありますが、
仕上がりに関わる、とても重要なポイントのひとつ。
そして「あらびき」は、実は技術が必要で、
国内で「あらびき」のできるスパイス工場というのは、
あまり数がないそうです。
そんな「あらびき加工が得意」というところも
このたび、マスコットフーズさんに
お願いさせていただいた理由のひとつです。

 

ちなみに、マスコットフーズさんには、
「食べることが好きな人ばかりが集まっている」そうです。
スパイスがたくさん使われている食べ物だけでなく、
和洋中エスニック、なんでも。
みなさん「食」に非常に強い興味があって、
研究‥‥というよりも、趣味のひとつのように、
みんなで食べに出かけることがよくあるそうです。

品質、衛生を厳しく管理し、
「あらびき」などの手のかかる加工も得意。
そして「食べることが大好き」というみなさん。
そんな、マスコットフーズ株式会社のみなさんと一緒に
「カレーの恩返し」は共同開発しています。

 
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