今では伊賀の窯も機械化が進み、
機械で量産する土鍋も増えているそうですが、
「土楽」では、職人さんがろくろを回し、
時間をかけて、手びねりでつくっています。
もちろん「うちの土鍋(ベア1号)」も同じです。
手びねりの土鍋は、
機械で作るかたちが均一な土鍋と違い、
ひとつひとつゆがみや焼き色が違ってきます。
似ているけれど、他とは違う
「ひとつしかない」土鍋ができあがるのです。



職人さんが「ベア1号」の大きさの土鍋を
つくれるようになるには、10年の経験が必要だそうです。
熟練した技術がないと、ろくろをまわしているときに、
この大きさでは、土鍋のかたちが崩れてしまい、
また、厚さが一定にならないということです。



機械で型にはめて成型した土鍋との違いは、
素地に空気が多く含まれているということです。
伊賀の土はもともとが多孔性ですから、
目に見えないこまかな穴があいていますが、
「土楽」の手びねりの土鍋は、
さらに、たくさんの空気を含んでいるんです。
これは、火にかけたときに、熱の持ちがよく、
食材を活かした調理ができるという長所でもある反面、
デリケートで、過酷な取り扱いに弱いという
短所にもなっています。
そのため、使いはじめや、使い方に
いくつかの注意が必要となりますが、
ていねいに扱えば、長くじっくりつきあえる、
たのもしい友人のような存在になるはずですので、
どうぞ、だいじにしてあげてくださいね。
(使いはじめや、使い方の諸注意は、こちらをごらんください。)




2007-12-13-THU