ご注文の前に
届いたらすぐに
お料理にご使用になる前に
貫入(かんにゅう)とひびについて
お料理のときに気をつけていただきたいこと
土鍋の洗い方
土鍋の収納方法
土鍋のメンテナンス方法
画像 破損があったときは
返品について
画像 黒鍋と水コンロについて


使い方とご注意
「うちの土鍋シリーズ」は、
「土楽」の職人さんが、ひとつひとつ手作りした土鍋です。
伊賀の土を使った手作りの土鍋は、
アルミニウムやステンレス、銅、鉄、ほうろうなど
金属製の鍋とは違う特徴を持っています。
(IHには対応しておりません。)
ここでは実際にお使いいただいたときに、
より満足していただけるよう、
ご注意点や取り扱い方をお伝えします。
また、ご注文やお届けに関して
お客さまに気をつけていただきたい点についても
あわせてご案内いたしますので
よくご理解いただいた上でお申し込みください。





土鍋は粘土から作られている陶器です。

陶器でできている土鍋は
もろく欠けやすく、急激な温度変化にも弱い
デリケートなものです。
また、水分を吸収しやすいという特徴もあります。
料理を長時間入れてたまま放置したり、
洗いおけにつけたままにしておくと、
匂いやカビの原因になります。
土鍋は金属製の鍋に比べて
気をつけていただく点が多いことをご理解ください。


かたちや大きさ、色に個体差があります。

「うちの土鍋シリーズ」は
職人さんがひとつひとつろくろをまわして
手作りをしているため、
かたちや大きさに個体差があります。
また、焼き色もひとつひとつ異なります。
ゆがみや色味の出方に違いがありますが、
それが味わいだと
思ってくださるとうれしいです。


職人さんの手作りのため、
できあがる数に限りがあります。

常時販売ではなく、
あるていどの数がまとまったときに
「ほぼ日」紙上で告知を行ない、販売をしてまいります。
ご不便をおかけしますが、なにとぞご了承ください。



届いたらすぐに

箱から出すときは、両手でしっかり持ってください。

伊賀の土を使い肉厚に作られている「うちの土鍋シリーズ」は、
一般の土鍋に比べて重量があります。
片手で持とうとすると落とすことがありますので、
ご注意ください。


箱から出したら、
「カケ」や「ひび」が入っていないかご確認ください。

「うちの土鍋シリーズ」は
「土楽」のベテランの検品担当の方に
しっかり検品していただいて、
合格したものだけを箱に詰めています。
とはいえ、土鍋のような陶器はわれもののため、
運送中にカケやひびが入る可能性もあります。
お使いになる前に、
胴とフタそれぞれよく確認してください。

※ピンホールについて
 土鍋の中側に2〜3mmほど釉薬が飛んで
 へこんでいることがあります。
 釉薬を掛けたとき、生地にほこりなどがついていたり、
 燃え残った有機物が1200度で燃えて、
 そこに穴が開いてへこんでしまった「ピンホール」という現象です。
 使用上はなんの問題もありませんので、ご安心ください。


※「ほ+土」の刻印まわりのひびについて
 フタの内側にある「ほ+土」の刻印は、
 フタをろくろで成型した後、
 少し乾かして素地がかたくなってから押しています。
 かわいた粘土に刻印するため、
 そのときにひびが入ることがありますが、
 このひびはお使いいただく分には全く問題がございません。
 ご安心ください。


ほこりを拭いてください。

乾いた布で拭いて、ほこりをとります。
調理に使うにはもう1段階、準備がありますので
ここで水洗いをする必要はありませんが、
水洗いをしたい場合は、
洗剤をつかわずに水またはぬるま湯で流すていどに。
金属のたわしなど硬いものは使わないでください。
食器洗い乾燥機も、お使いいただけません。
まだ、火にかけてはいけません。
水滴をぬぐってから裏返しにして
1日ほど、よく乾かしてください。




お料理にご使用になる前に

最初におかゆを炊いて素地の目や貫入(かんにゅう)(※)
をうめて、水漏れをおさえ、煮立ちをよくします。
おかゆを炊くときは、
土鍋が焦げないように十分に注意してください。

おかゆをのり状(重湯)になるまで
焦がさないように炊いてください。

土鍋の容量7〜8分目程度の水を入れ、
土鍋の容量1〜2分目程度のごはんを加え、
弱火から少しずつ加熱しておかゆを炊いてください。
沸騰後は弱火にして、焦げないように適宜水を加えて、
おかゆがのり状になるまで1時間ほど炊き、
火を止めます。


おかゆを土鍋に入れたまま
24〜48時間放置した後に洗います。

24時間(できましたら48時間がのぞましいです)
おかゆをいれたまま放置した後、
おかゆを捨てて土鍋をよく洗います。
このときも洗剤は不要です。
やわらかい布やスポンジでやさしく洗い、
水滴をぬぐって、裏返しにして
完全に乾燥したら、準備は完了です。

※貫入(かんにゅう)とひびについて

土鍋は火にかけた段階で膨張と収縮を繰り返し、
土鍋の内側の釉薬がかかっている部分と
鍋底の裏にひびが入ります。
けれど、「ひびが入った!」と驚かれませんように。
釉薬がかかっている部分に入るひびは貫入といって、
素地と釉薬の収縮率の違いによりできるものです。
また、鍋底の裏に入るひびは伊賀の土鍋に必ず起こる現象で、
このひびが入ってからどんどん煮えやすくなり、
鍋が成長していきます。
実はこの貫入とひびが、土鍋の膨張を分散させ、
ぱっくり割れるのを防いでいるのです。
この貫入とひびが入ることがとても大事なのです。


貫入やひびがよく見えるように、
3年ほど使った白い土鍋を事例にしました。
お使いいただくうちに「うちの土鍋シリーズ」も
同じような状態になっていきます。
こちらは土鍋の内側に入る貫入の例です。


土鍋の鍋底の裏に入ったひびの事例です。
火にかけていて、ひびからぽたぽたと水が漏るようになったら、
おかゆを炊いてください。問題なくご使用いただけます。


機械で型押しした大量生産品の土鍋には、
この貫入やひびが入らないものがたくさんあります。
それは製造方法がちがうためです。
貫入やひびの入らないタイプの土鍋は、
アフリカやブラジル、カナダなどで産出される
「ペタライト」と呼ばれる石の一種が入っています。
「ペタライト」は膨張率が大変低く割れにくいため、
大量生産されている土鍋には、強度を増す目的で
使われているのです。

「土楽」の土鍋が「ペタライト」を使わない理由は、
できあがりが違うから。
「ペタライト」を混ぜると、
まずろくろで手練りができない。
釉薬の色がくすむ。
土鍋というよりも、耐熱ガラスの鍋に近い質感になる。
つまり、料理がおいしそうにみえません。
そんなわけで、「ペタライト」を使った土鍋は、
土楽の目指している「美の観点」から
かけ離れたものになるため、
「土楽」は伊賀でとれる土だけを使っています。




お料理のときに気をつけていただきたいこと

われものですからやさしく扱ってください。

土鍋は陶器で「われもの」ですので、
やさしく扱ってください。
お取り扱いの際は、不安定な持ち方をして
ぶつけたり落としたりしないよう、
十分にご注意ください。

土鍋は急激に温度が変化すると
ひびが入ったり割れてしまいます。

鍋底が濡れたまま火にかけないでください。

鍋物をする場合は、まずだし汁を入れて、
弱火から少しずつ加熱してください。

肉などを直焼きするときは、
土鍋を弱火でゆっくり温めてから油をひき、
時間をかけて加熱して、
鍋があたたまったら肉を入れてください。

熱くなった土鍋をぬれフキンの上に置いたり、
水につけるなどして、急に冷ますことはおやめください。

油料理には使用しないでください。

てんぷら・フライなどの油料理は
火事になるおそれがありますので、
絶対に使用しないでください。

加熱中、あるいは鍋が熱いときは
やけどにご注意ください。

土鍋全体が熱くなるので、素手でつかまずに
鍋つかみをご利用ください。

煮えた料理が入った土鍋を持ち歩かないでください。
万が一、持ち歩いているときに割れると
中身がこぼれて、やけどをします。
どうしても持ち歩く必要があるときは
必ずお盆の上に鍋しきや布をのせ、
その上にしっかり土鍋を安定させてから、
しっかり持って移動してください。

テーブルなどに直置きはしないでください。
また、鍋しきは耐熱性の高いものをお使いください。

土鍋の鍋底は目が粗い粘土でできています。
熱いときはもちろんのこと、
冷めた状態でも、テーブルなどにそのまま置くと、
テーブルの表面に傷が付きますので、
かならず鍋しきをお使いになってください。

また、「うちの土鍋シリーズ」は保温性が高く、
火から下ろしたあとも、高温が長時間続きます。
そのため、鍋しきの素材は耐熱性の高い素材のものか、
コルクや木、わらなど、
こげても問題のない素材のものをお使いください。
塗料で塗装されている鍋しきや化繊の鍋しきは、
塗装や化繊がとけて
鍋底にはりつく可能性がありますので、
ご使用にならないでください。




土鍋の洗い方

粘土から作られている土鍋は吸水性があります。
水分が染みこみやすいので、汚れをほうっておくと
匂いやカビの原因になります。
そして、金属製の鍋に比べてもろいため、
洗うときも、やさしく取り扱ってください。

調理後、料理を入れたまま放置しないでください。

土鍋ににおいがつきますので、
残った料理は早めに別の容器に移してください。

長い時間のつけ置き洗いは、おやめください。

土鍋を、ほかの食器といっしょに洗いおけにつけておくと
においやカビの原因になりますので、おやめください。
他の食器の汚れを吸収してしまうためです。
また洗剤の入った水やお湯につけておくことも
洗剤が素地に浸透し、においがついたり、
耐久性や味を損ねる原因になります。御注意ください。

冷ましてから、洗ってください。

土鍋は急激な温度変化に弱いため、
熱いうちに水につけるとひびや割れの原因になります。
手で触れられる温度にまで冷めたことを確認してから、
はやめに洗うようにしてください。

やさしくていねいに洗ってください。

土鍋はお湯を使ってやわらかい布やスポンジで、
ていねいに洗うのが望ましいです。

中性洗剤を使うときは、
少なめの量を薄めて手早く洗ってください。

油汚れは軽くふき取ってから洗ってください。

鍋底の素地はやわらかく目が粗いため
洗いすぎないでください。

他の食器にぶつかって欠けたりひびが入ることがあるので
まとめ洗いはおすすめしません。
鍋だけで、洗ってください。

クレンザーや、硬い金属たわしなどで
力を入れてこすることは、おやめください。

食器洗い乾燥機のご使用はおやめください。

洗った後は完全に乾かしてください。

水滴をふきんでぬぐい、
鍋底を上にして、風通しのいいところに
1日おいておく方法がおすすめです。




土鍋の収納方法

よく乾いたことを確認し、
通気性のよい場所に収納してください。


湿ったままの状態でフタをして収納すると
カビや変色の原因になります。
完全に密封できるプラスティックの容器など
通気性のわるいところに収納するのはおすすめしません。

長期間しまっておく必要があるときは、
おとどけしたダンボールに、
新聞紙などにくるんでしまい、
湿気の多くない場所に置いてください。

他の食器や鍋を重ねないでください。

ぶつかって欠けたりひびが入る原因になります。
ほかの材質の食器や鍋を
重ねて収納しないようにしてください。




土鍋のメンテナンス方法

こげがこびりついたら

ぬるま湯(中性洗剤は入れないでください)を入れて
こげをよくふやかした後に、
たわしなどで軽くこすって取ってください。

水漏れや煮立ちが悪くなったら

だし汁が土鍋の底にしみ出るようになって
炎の色が変わったり土鍋の底が汚れる場合、
もしくは、以前よりも煮えるまでに時間がかかる場合は、
最初の方法でおかゆを炊いてください。

匂いが気になったら

8分目まで水を入れ、茶殻を一つかみ入れて、
弱火から少しずつ加熱して10分くらい煮立てます。
お茶の成分がいやな匂いを吸収してくれます。

カビが生えてしまったら 洗った後によく乾かし、完全に乾いてから
8分目まで水を入れ、
「大きいベア」は酢大さじ3〜5杯、
「ベア1号」は酢大さじ2〜3杯、
「ベア2号」は酢大さじ1杯を加えて、
弱火から少しずつ加熱して10分くらい煮立てます。
酢の成分が殺菌消臭を助けてくれます。


破損があったときは

品質につきましては、
万全を期しておりますが、
配送途中の事故などにより
お手元に届いた商品に、割れ、欠けなどの
不備が生じた場合は、交換をさせていただきます。
すぐにほぼ日刊イトイ新聞まで、メールにて、
どの箇所にどのような不備があるかをご連絡ください。
担当者より、返品交換方法をおしらせいたします。

不備がありました商品の交換は、
できるかぎり迅速に対応させていただきますが、
土鍋の制作状況によっては、
交換品をお送りするのに
多少、お時間をいただく場合もございます。
その場合は、その旨、
ご連絡をさしあげるようにいたします。
なお、交換品をお送りする際の配送手数料については
当方で負担いたしますので、ご安心ください。


*もし、「ひびかどうかわからない」など
 疑問がある場合も、まず、ほぼ日刊イトイ新聞までメールで
 状況をお知らせくださいませ。
 担当者より、連絡をさせていただきます。


返品について

お客さまのご都合による返品につきましては、
まず、ほぼ日刊イトイ新聞まで
その旨をメールでお知らせください。
担当者より、返品の方法をお知らせいたします。
なお、お客さまのご都合による返品の場合、
配送料と振込手数料をお客さまにご負担いただきます。
どうぞご了承ください。

*お客様側の責任によりキズ・汚れが生じたもの、
 いちどお使いになったもの、については返品はできません。



メールの宛先
ほぼ日刊イトイ新聞 postman@1101.com

*株式会社東京糸井重里事務所/ほぼ日刊イトイ新聞の営業時間外
 および休業日にいただいたメールに関しましては
 お返事をさしあげるのが翌営業日以後になる場合がございます。
 あらかじめご了承くださいませ。




2014-10-31-FRI