福森雅武さんといっしょに、「ほぼ日」の土鍋をつくりました。(そもそものお話)

食卓のまんなかに火があると
しぜんとみんなが集まってきます。
料理をつくるひとと、食べるひとが、
いっしょになってわいわいと、
あたたかくて、いいにおいのする場を囲む。
素材の質が感じられて、失敗がすくなくて、
オリジナルのおいしさがつくりやすくって、
からだとこころがあたたまる。
鍋料理って、きっと、もっとも
「原初的なごちそう」
だったんじゃないのかなあと思うのです。

そんな食卓のまんなかに置くための、
「ほぼ日」オリジナルの土鍋をつくりたい。
「こいつがいて、よかったなあ」と思えるような、
たよりになる友人のような、
ふだん着的なごはんも「ごちそう」になる、土鍋を。
そんなふうに思っていたときに、
伊賀の「土楽」の七代目当主、
福森雅武さんに出会いました。

相談すること約半年。
福森さんが原型をつくり、
「土楽」の職人さんたちがろくろをまわした、
「ほぼ日」オリジナルの土鍋が完成しました。
クマの顔みたいなかたちをしたこの土鍋、
名前を『うちの土鍋(ベア1号)』といいます。
「土楽」と「ほぼ日」のコラボレーションで実現した
毎日使える、一生愛せる土鍋です。

そのようすは、スライドショーでも
ごらんいただけます。
こちらから、どうぞ。

  • 土楽への旅。 「土楽」の福森雅武さんに会いに。
  • ある夏の日に。
  • 江戸から続く。
  • 火にかける器。

「うちの土鍋シリーズ」の土鍋は、
販売する数は、多くはありません。
コンテンツをじっくり読んでくだされば
わかると思いますが、
「たくさんのヒトがもとめているから、もっとつくろう」
というふうには、どうしてもならないのです。
ゆっくりと、時間が経てば、
それに合わせて出来上がる数も増えていきますが、
いまの人数で、いまの方法でつくっているかぎりは、
ほんとうに少しずつ増えていくだけです。

また、土鍋は、いわば「こわれもの」です。
現品を発送するときに同梱する
「扱い方のご注意」を記した小冊子なども、
けっこうな文字量になっています。
すでに楽しくお使いの方々もたくさんいるわけなので、
特別に難しいものではないのですが、
丈夫さを特長にしているものと比べると、
「めんどうな道具」に思われるかもしれません。
どうぞ、ご理解いただけたらと思います。

一般に求められている「簡単・便利・安価」とは、
逆に見えるような土鍋ですが、
わかって使ってくださる方には、最高の伴侶になります。
どうか、長い目でこの企画を見守ってください。
よろしくお願いいたします。

コンテンツとして『うちの土鍋の宇宙。』を
見ていただくこと、大歓迎です。
売り切れてしまってからも、ぜひぜひ読んでください。