あなたの家では、どんな鍋をかこんでいますか?
寄せ鍋? 水炊き? すきやき? 湯豆腐?
しゃぶしゃぶ? 鴨鍋? 牡蛎鍋? チゲ? タイスキ?
おんなじ名前の鍋でも、
調味料のあんばいが変わったり、
入れる具がちがったりで、
もしかしたら、この世にふたつと、
同じ鍋料理はないのかもしれません。
「かんたん」にできるのが鍋料理のいいところ。
たとえば、先日、テレビで糸井重里が披露した、
「ひとりのときによく食べる、キャベツ鍋」は、
こんな感じでした。
土鍋にキャベツを半玉ぶんくらい
ざっくざっくてきとうに切って放りこんで、
豚の三枚肉を、その上にてきとうに敷いて、
大さじ1ぱいぐらいの日本酒を入れて
ささっと火にかけたらもうできあがり。
それを熱いうちにポン酢で食べます。
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どうです? とってもかんたんでしょう?
ポン酢のなかに、ニンニクとか豆板醤とかパクチーとか、
好きなように入れても大丈夫だそうですし、
豚の三枚肉を、鶏にしてもいいし、ソーセージでもいい。
キャベツを薄切り大根にしても、白菜にしてもいい。
台所ののこり野菜を適当に入れたり、
冷蔵庫の残り物で「いいかも」って思う食材を
入れちゃったらいいと思う、と、
糸井重里は言っています。
自分で考えたり試したり失敗したり、
そういうことが、鍋のたのしさなのでしょうね。
そういえば、ある乗組員の「朝鍋」は
こんな感じでした。
豆腐、えのきだけ、白菜、鶏もも、
あと、名前もわからず買った、
花の咲いた野菜を入れた水炊きです。
糸井式に、あるものを適当に入れます。
スープは、「地鶏スープ」みたいなのを
お肉屋さんで売ってますよね。あれです。
ことこと煮て、ポン酢で食べます。
「しゃぶしゃぶのたれ」でもいいですね。
あ、葛切りを入れるのも好きです。
写真に撮ったら、
ものすごくきれいにうつっちゃって、
自分でびっくりです。
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いや、じつにたいしたことのないレシピですが、
おいしそう、です。
(じっさい、おいしかったと申しておりました。)
朝の鍋は、じつは手間がかからないので
おすすめだということです。
続きまして、フードスタイリストの
飯島奈美さんの、「ふだんの寄せ鍋」。
糸井重里が、打ち合わせでお邪魔したさいに
つくってくださったのがとてもおいしかったので、
つくりかたを訊ねてみました。
ありゃ! 飯島さんでも、
忘れちゃうことがあるんですね。
でも(ここが肝心)、この寄せ鍋、
とってもおいしかったのです。
なにかが足りないだとか、
ちょっと多いよねだとか、
そういうことはなくって、
ほんとうになんでもない(すみません)鍋が
食卓を囲むみんなのまんなかで
「ごちそう」になりました。
仕上げに、あさりを入れたら、
味ががらっと変わって、
それも楽しかったです。
この「最後にあさり」というのは
けっこう応用がききそうですね。
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