上のボタンをクリックすると見出しにジャンプします。



わたしたちがその佃煮のことを知ったのは、
まだ「ベア1号」が生まれるずっと前、
福森雅武さんとはじめて
お目にかかったときのことでした。

囲炉裏をかこんで、心尽くしの御馳走で
もてなしてくださった福森さんが、
土鍋を使った料理の最後に、
「よかったら、これも召し上がってください」
と、炊き立てのごはんと一緒に出してくださったのが
この、佃煮だったのです。

すき焼きに入れてもおかしくなさそうな
伊賀牛の薄切りに、土佐の生姜をたっぷり加えて、
甘からく炊いた「しぐれ煮」。


細かく刻んだ伊賀牛を、
香り高い黒胡椒といっしょに炊いた、「そぼろ」。


そして、徳島から取り寄せたというちりめんじゃこを、
土楽の裏山で採れた実山椒でふんわり炊いた、
「ちりめん山椒」。


ごはんにのせたときに立ち上る香り、
塩辛さよりも甘みを感じるような上品な味付け。
ひとつひとつの素材を吟味して、
丁寧に手づくりされたものだということは、
わたしたちにも、すぐにわかりました。
土鍋で炊いたごはんのおいしさを、
さらに引き立てるものですから、
思わず「おかわり、いただけますか」と
言ってしまったものも、おりました。
(おなかは、いっぱいだったんですけどね。)

この佃煮は、福森さんが作られたものなのでしょうか。
そうお訊ねしましたら、
「これは、女房がつくっているんです」。

それが福森家の佃煮「福さんご」だったのです。


福森雅武さんの奥さんは、
お名前を暉子(あきこ)さんといいます。
京都で生まれ育った暉子さんは、
福森さんに負けず劣らない味覚と腕の持ち主。

暉子さんが作る佃煮は、
口当たりがやわらかく、ふつうの佃煮に比べて薄味。
メインのおかずにしてもいいくらいの「料理」です。
つくっては、まわりのひとたちに
おすそわけしていたところ、
「福森さんの奥さんの佃煮」として大評判となり、
福森さんの後押しもあって、
3年ほど前から販売を始めることになりました。

「福さんご」の名付け親は、
大徳寺龍光院の小堀月浦和尚。
暉子さんのちりめん山椒が
器に盛りつけられた姿を見て、
海中のさんごを思い浮かべ、
福森さんの福の字とあわせて
命名してくださったそうです。
これはちりめん山椒の名前であるとともに
いまは、暉子さんのつくる佃煮すべてを
「福さんご」という名前で呼んでいます。

暉子さんの「福さんご」は
保存料や防腐剤はいっさい入っていない、
福森さんの食卓に出される味そのままです。
つくることができる分量に限りがあるため、
広く販売をしているわけではないのですが、
この味を知った名だたる割烹の料理人が、
おつかいものにするために注文するような
「知る人ぞ知る」佃煮となりました。

ぜひ「ほぼ日」でもご紹介させてください、
と、かねてからお願いしていた「福さんご」、
今回、「ほぼ日」の読者のみなさんにも
おすそわけさせていただくことになりました。

「伊賀牛 しぐれ煮」「伊賀牛 そぼろ」
「ちりめん山椒 ふくさんご」の3つの佃煮を
1セットにして、販売します。


さて、それぞれの佃煮について
くわしくご紹介しますね。
どれも福森さんの家で使われている
とことん吟味されて集められた素材でつくられています。



高知産の生姜をたっぷり加えた伊賀牛のしぐれ煮です。
伊賀牛は、ルーツを鎌倉時代にさかのぼり、
伊賀の忍者が干肉にして食したと言われている
歴史あるブランド。
いまも伊賀の生産家が、
昔ながらの飼育法で育てています。


「しぐれ煮」は、箸でも切れるほどやわらかな、
すき焼きにも使える霜降りの伊賀牛を、
高知産のお多福生姜とともに、
酒、砂糖、醤油で炊いたもの。
ちなみにこの生姜は、
四万十川、仁淀川、鏡川、物部川など、
きれいな水で育っており、
香りが高く、みずみずしく、辛さがまろやかです。



あら挽きの黒胡椒がピリッときいた
伊賀牛のそぼろ煮です。
「伊賀牛 しぐれ煮」にも使っている、
すき焼きにもできる牛肉を挽いて、
酒、砂糖、醤油でそぼろ煮にしています。



徳島県和田島産のちりめんじゃこに、
土楽の裏山や、近隣で採れた実山椒を加えて、
昆布とかつおだしで、しっとり炊きあげています。
ちりめんじゃこは、口にふくんだときに、
ふわっと軽やかになるように、
やわらかく形がそろったものを、
より抜いて使っています。
山椒の実には小さな枝がついているのですが、
暉子さんは、赤ちゃん用のつめきりを使い、
夜、寝る前のひとときに、
1本1本ていねいにカットしているそうです。

そして、だしに使う昆布は、
京都の料亭でも使われる北海道利尻産の昆布です。
上品な味の澄んだだしをひくことができるため、
「だしはしっかり、味は薄めに」の
京料理にはかかせないそうです。
そして、かつおぶしは、福森家でずっと使っている
京都の乾物商から仕入れたものを、たっぷりと。
「ふくさんご」があっさりしつつも
噛めば噛むほど味わい深い理由は、
だしをふんだんに使うところにあるのです。




この土楽のおかあさんの佃煮「福さんご」は、
暉子さんがお仕事や家事の合間に、
ひとりでつくっているもの。
1週間に30セットのご用意となります。
今回の「ほぼ日」での販売には、
4週間、毎週30セットずつ、
作っていただくことになりました。
つまり、合計120セットの限定販売です。

今回販売する佃煮は、
「伊賀牛しぐれ煮」「伊賀牛そぼろ」
「ちりめん山椒 ふくさんご」の
3種類1セットとなります。

セット内容

伊賀牛しぐれ煮(100g)
伊賀牛そぼろ(100g)
ちりめん山椒 ふくさんご(80g)


セットの価格は、3,650円(税込)です。
こちらに、送料、クール宅配便送料、
代引き手数料を加えて、
4,915円(税込)となります。

お支払いは代引きのみです。

昼間、確実に商品を受けとれる住所にてお申し込みの上、
代金は商品と引きかえに、
お届けにあがった配達員さんにお支払いください。

代金の内訳は、
佃煮セット価格:3,650円
送料は全国一律、740円
クール宅急便代金、210円
代引き手数料、315円
で、合計4,915円(税込)です。

※お届けはヤマト運輸のクール宅急便です。
※海外への発送はできませんので、あらかじめご了承ください。

お届け時期について

「福さんご」は、
毎週金曜日に三重県伊賀より発送します。
発送日は以下のとおりです。
5月30日(金)30セット
6月6日(金)30セット
6月13日(金)30セット
6月20日(金)30セット

保存料・防腐剤を使わず、
薄味に仕上げている「福さんご」は
一般的な佃煮と比べ、日持ちがしません。
じっさいのお届けは、地域によって異なりますが
週末の土・日となるところが多くなると思います。
生ものですので、
なるべく一度で受け取ることができるよう、
不在とならない週末をえらび
ご注文いただけたら、さいわいです。
ご不便をおかけいたしますが、
なにとぞご了承ください。
なお、商品の特性上、返品はご容赦くださいませ。

内容物・賞味期限・保存方法

「伊賀牛 しぐれ煮」「伊賀牛 そぼろ」
「ちりめん山椒 ふくさんご」はいずれも、
いっぱんの佃煮にくらべて薄味です。
保存料・防腐剤は一切使用していないため、
開封後はできるだけ早く、いずれの佃煮も、
できれば1日〜2日で食べきるようにしてください。

伊賀牛しぐれ煮(生姜)
内容物

牛肉(伊賀産)、酒、砂糖、
醤油(小麦、大豆含む)、生姜(高知産)

賞味期限 未開封の場合、お届けより冷蔵庫で30日間。

伊賀牛そぼろ(黒胡椒)
内容物 牛肉(伊賀産)、酒、砂糖、
醤油(小麦、大豆含む)、黒胡椒
賞味期限 未開封の場合、お届けより冷蔵庫で30日間。

ふくさんご(ちりめん山椒)
内容物 ちりめんじゃこ(徳島産)、酒、
だし(昆布、かつお節)、
醤油(小麦、大豆含む)、みりん、実山椒(伊賀産)
賞味期限 未開封の場合、お届けより冷蔵庫で14日間。

いずれの佃煮も、届いたらすぐに冷蔵庫で保管し、
開封後は密閉容器に移し替え、
できるだけ早くお召し上がり下さい。
保存料・防腐剤は一切使用しておりません。


製造元

〒518-1325三重県伊賀市丸柱1043
有限会社 土楽 福さんご
TEL・FAX:0595-44-1166
2008-05-28-WED