大橋歩さんプロデュースのもと、
靴の職人である櫻井義浩さんが、
手仕事でていねいに仕上げた
革のトートバッグです。
靴づくりの技術をいかし、
かばんづくりでは、ふつうはしないような
こまかな工程を経て完成しました。
たとえば、底の角の、やわらかな曲線。
持ち手の縫い目の、
アクセントになっている白い糸。
ポケットの深さは、肩からかけたときに
もういっぽうの手を入れて使いやすい
深さと場所に。
いずれも、手仕事ならではの
こまやかな気づかいが感じられます。
バッグの大きさは、左右38センチ、天地35センチ。
パソコンもすっぽり入る大きさです。
そして持ち手は45センチ。
ショルダーバッグはもちろん、
提げても使える長さです。
この持ち手は、革をうすく削いで、
くるんと包むように縫い合わせるという
とても手の込んだつくりかたで、じょうぶ。
革は、イタリアの革工房、
NUOVA GRENOBLE 社のもの。
100%植物タンニンなめし法という
伝統的な手法を守り、
革本来の表情をなるべくいかせるように、
加工は最低限に抑えています。
牛革のなかでも、頻繁に動かしている、
柔軟な肩の部分のみを使っています。
(牛1頭から、トートバッグ
2コ分しかとれないのです。)
革選びのポイントとして、職人としての直感を
とても大事にしているという櫻井さんは、
今回の革について、こう話しています。
「トートバッグを作るにあたり、
多くの革を見て触ってきましたが、
今回の革は直感的にいいなぁ、
使ってみたいなぁと思いました。
このように思える革はそれほど多くありません。
裁断して、縫って、仕上げをして、と、
作っていてとてもいい感触でした。
直感が間違いなかったと思えた瞬間です」