深呼吸したくなる香り、「kokyu」ができるまで。

茂田

「nesno」というブランドが、
一番最初に作ったシリーズなんですけれど。

草場：そのイメージムービーのロケの
ご依頼をいただいたのがご縁でした。
そのときに茂田さんの考えやお気持ちが
少なからず垣間見られたんです。

茂田

もう８年前ですよね。

草場

そうですね。
パッケージに書かれているコピーもおどろきで。
「うるおう肌は、浸みこまない。」
「保湿しすぎは、なまける。」
「あまり、洗いすぎないほうがいい。」
私、いろんな化粧品に触れ合って、使っていく中で、
美容液などを、足していくという感覚、
「保湿する」イコール「足していく」
という感覚が、ずっとあったんですけれど、
でも、そんな自分の肌の状態を見ていると、
足しすぎないことによって得られる保湿もあるな
と気がつきました。
なんとなくですが、自分自身ですごく、
そこを注意しようって考えていたときに、
「nesno」と出会って、
茂田さんにいろいろお話をうかがって、
「うるおう肌は、浸みこまない。」、
「保湿しすぎは、なまける。」などの、
肌についての考え方が腑に落ちたというか、
とても共感した部分がありました。

それから数年たって、
「OSAJI」を出されたと聞いたときに、
茂田さんが作られる
オーガニックってどんなだろう、と。
その前の段階では、茂田さん、
あまりオーガニック推奨じゃなかったんですよね。

茂田

そうです。
僕、草場さんと最初に会ったときに、
すごいアンチオーガニックを語っていましたねー。

オーガニックコスメといわれるものには、
ある程度基準があるんですけれど、
全世界統一されたものではないし、
当時はオーガニックといわれる原料が
一部でも使われていれば
オーガニックコスメと呼んでいい、
みたいなことが、まかり通っていて。

僕、８年前にも草場さんにお話ししたんだけど、
世の中、オーガニックというと、
植物イコール肌に安全とか、
食べられるものだから肌に安全、
といった概念が非常に強いんですよね。
でも、食べて安全な山芋だって
口の周りにつけばかぶれるように、
漆だって植物だけど、触れたらかぶれるように、
植物だから、食べられるから、
皮膚に安全という根拠って
まったくないですよ、と思っていました。

当時はオーガニックコスメって言葉が
じわじわと広がっていったぐらいの時代だったから、
ほぼ輸入のものがメインでした。

オーガニックという言葉にひかれて使った人が、
アトピーがあったり敏感肌だったりすると、
肌トラブルを起こすこともあったんです。

それって、ユーザーに対して
親切じゃないなと思って。
だから僕らは、ずっと
アンチオーガニックって言えるような、
そういう考え方を持っていたんです。

でも、オーガニックコスメだけれども、
敏感肌の人でも使えるような
処方の組み方はあるよねって。
そう考えて開発したのが、
「OSAJI」というブランドのスタートですね。

草場

私、オーガニックのものも
大好きなんですけど、
オーガニックだからいいというわけではない、
というのも、ずっと思っていたことでした。
茂田さんのアンチオーガニックを知っていましたし、
共感する部分がありました。
敏感肌やアトピーに
すごく真摯に向き合ってらっしゃるんだなって、
なんどかお仕事をご一緒して感じていましたから、
アンチオーガニックの茂田さんが作るオーガニックに
すごく興味があって、
「OSAJI」のシリーズを使うのが楽しみでした。
それで実際に個人的に使い始めたんです。

油分がほとんど入ってないんですよね、
このシリーズ。
油分を使い過ぎることが、
敏感肌の人にとってあまりよくないことは
なんとなく感じてはいましたが、
茂田さんのお話を聞いて、
「あ、やっぱり」って共感して。
私がお仕事する人たちの中にも敏感肌の人はいて、
そういう方からも、
「乾燥するからオイルを使ってたけど、
使わなくなってからのほうが調子がいい」と
そういう声も聞いていたんです。

茂田

人の皮膚の中にできる脂って
特殊な結晶構造で、
水分の蒸発を食い止めるという力を持っています。
そこに外部から油を足すと、
その人の肌が作った脂の構造の隙間に入って、
崩れ始めるんですよ。
もともと人の肌って、
ラップフィルムと同じぐらいの厚さがあり、
水を通さない性質があるっていわれてるんですよね。
だから、「潤う肌は染み込まない」んです。
肌自体が保湿する機能を持っていたら、
外からの水分なんて入らないんです。
若い肌は水を弾くっていう、そういうことです。

それが油を塗ると、
細胞の隙間を埋めてる
緻密な結晶構造の脂の構造が変わてしまって、
もともとの水をはじく力とか、
肌の内側の水分が蒸発するのを防ぐ力が低下するんです。

草場

私はけっこう乾燥しやすい肌で、
とくに冬は、かゆくなるぐらいからだが乾燥してました。
私はやっぱり化粧品が大好きなので、
いろんなものをたくさん、
しっかりと使ってきたつもりだったんです。
オイルだったり、ボディクリームだったり。
なのにかゆくなる。なんでだろうって。

で、このボディゲルを使ったときに、
しっかりと内側まで水分が届いてる感覚がまずあって、
しかも、それがちゃんと持続する。

うるおう質感というのが
気持ちがよかったんですね。
たとえば化粧水は、つけてしばらくすると
乾く感覚があるんですけど、
ゲルというものは
しっかりとどまってくれているような感じがして。
「OSAJI」のボディゲルが、
なくてはならないアイテムになりました。

茂田

それで気に入ってくださったものを、
インスタグラムで紹介してくださった。
うちのブランドマネージャーやってる遠藤が、
「OSAJIってこういう人に使ってもらいたいんです」って
草場さんのインスタを私に見せたんですよ。
一緒に電車移動してるときでした。

草場：それがきっかけで
「OSAJI」のロケ撮影のご依頼いただいたんですね。

茂田

「じゃ、草場さんに久しぶりに連絡を取ってみようか」って。
本当８年ぶりぐらいでしたよね、それがね。

草場

お久しぶりにお会いできて。

茂田

うちも本当に草場さんとご一緒できたことは
スタッフみんなテンション上がっていて。

草場

うれしいです。本当に。

茂田

草場さん、もちろんメイク素晴らしいんですけど、
草場さんのいる撮影の現場って
空気感が違うんですよね。
たぶん、おのずといい気が流れたり、
いい雰囲気が流れて、
モデルの人たちもすごくリラックスできたりとか、
カメラマンの人がモデルさんに
そういう表情をしてほしいっていう表情が、
草場さんがいることによって

できあがっていくというのを
いつも草場さんとお仕事をすると思っています。

草場

ありがとうございます。

（つづきます）

2019-07-06-SAT

販売は、7月9日（火）午前11時からです。

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