新編 風の又三郎
(新潮文庫)
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スタッフによる個人的思い入れ解説
「風の又三郎」がすばらしいのはいわずもがなですが、
ことこの本に収録されている作品のなかでは、
圧倒的に「やまなし」がお気に入りです。
ことばが醸し出すリズムやテンポ、
文章から立ち現れるビジュアルや色彩感、
どこをとっても完璧な作品だと思います。
この作品に出てくる名前をとって、
バンド「クラムボン」がうまれたと聞けば、
与えた影響の大きさがおのずと想像できるでしょう。
ごく短い作品なので、まだのかたはぜひ。
ほかの作品では「ツェねずみ」「クンねずみ」なんていう、
対になったタイトルもかわいいですね。
(スタッフ・H)
この本について
どっどど どどうど どどうど どどう。
風に乗って、謎の転校生がやって来た。
自然の声と子どもたちの感性が
痛いほど澄み渡る珠玉の短編集。
「やっぱりあいづ又三郎だぞ」
谷川の岸の小学校に
風のように現われ去っていった転校生に対する、
子供たちの親しみと恐れのいりまじった気持を
生き生きと描く表題作や、
「やまなし」「二十六夜」「祭の晩」
「グスコーブドリの伝記」など16編を収録。
多くの人々を魅了しつづける賢治童話の世界から、
自然の息づきの中で生きる小動物や子供たちの
微妙な心の動きを活写する作品を中心に紹介します。
宮沢 賢治(みやざわ けんじ)
(1896-1933)
明治29年、岩手県花巻生れ。盛岡高等農林学校卒。
富商の長男。日蓮宗徒。
1921(大正10)年から5年間、花巻農学校教諭。
中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。
教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、
羅須地人協会を設立、農業技術指導、
レコードコンサートの開催など、
農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、
理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、
最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。
生前刊行されたのは、詩集『春と修羅』と
童話集『注文の多い料理店』(1924)のみ。
この本の情報
出版社:新潮社
発売日:1989/3/1
文庫:416ページ
ISBN-13:978-4101092041
寸法:14.8cm × 10.5cm × 2cm