ニットデザイナーの三國万里子さんに
デザインしていただいたオリジナルの編地柄を、
裏地全面にプリントしてきました。
それが「ほぼ日の水沢ダウン」のいちばんの特長だし、
お客さまにもよろこばれているけれど、
10年めだし、今年は思いきって変えてみようか。
そう考えて、さまざまなプランを検討した結果、
2021年は裏地のデザインについて、
「ほぼ日ホワイトカレンダー」などでお世話になっている、
画家の笹尾光彦さんにお願いすることにしました。
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▲笹尾光彦さん
うるさくも暑苦しくもなく、ずっとそばにあってうれしい。
なんてキャッチーなんだろうと、つねづね思っていました。
![画像](images/p_01/01.png)
たくさんちりばめられた裏地をつくれたら、
すてきだし、特別なダウンになるなんじゃないか。
それが、わたしたちのばくぜんとしたプランでした。
いざお願いしてみたら、笹尾さんのさいしょの反応は、
「ぼくにできるかなぁ?」でした。
わたしたちからのオファーを受けて笹尾さんは、
以前の「ほぼ日の水沢ダウン」サイトをご覧になり、
水沢ダウンの製品としてのクオリティや
生産背景となるデサント水沢工場のこと、
そして、これまでの三國さんによる裏地デザインに、
いたく感銘を受けられたそうなのです。
それに見合う答えを自分が出せるのか? というのが、
「ぼくにできるかなぁ?」の真意なのでした。
なんというか、実に謙虚だし、真摯です。
もちろん、そんな心配は杞憂でした。
ミーティングを重ねていくうちに、
どうやら自信のあるアイデアにたどりついらしく、
笹尾さんは、こんなご提案をくださいました。
「ダウンのなかを、ぼくが描いた
ちいさな絵の展覧会場にしたい」
どういうことでしょう?
ちいさな絵の展覧会場にしたい」
でも、なんだかすでに、おもしろそうです。
「1ヵ月後、ぼくからみなさんに、
プレゼンテーションをさせてください」
わあ、こんな仕事のすすみかたは、はじめてです。
ワクワクして、わたしたちは1ヵ月後が
たのしみでしょうがありませんでした。
(つづく)