ほぼ日の「おちつけ」掛け軸は、
日本の工場で丁寧に一本ずつ、
職人さんの手仕事で作られています。
埼玉県にある老舗企業、
株式会社はくび堂さんを訪ねて
「おちつけ」掛け軸ができるまでを
見せていただきました。
<株式会社はくび堂 プロフィール>
大正11年に地図・掛図の表装加工を
目的として創業を開始する。
現在は埼玉県川口市にて、
教材を主とした表装加工業、
相撲関連商品の企画販売をしている。
掛け軸の他に、学校で使われる掛け地図、
スプリングローラー式地図、相撲関連商品など、
長年培ってきた「折り」と「貼り」の
手仕事を活かした製品を手がける。
見学に訪れたのは、
ほぼ日の「おちつけ」掛け軸を手がける、
埼玉県川口市の、はくび堂さん。
会社の創業は大正11年、
およそ100年もの歴史があります。
私たちを迎えていただいたのは、
4代目社長の小暮南央さんです。
小暮「掛け軸に書かれるものは通常、
きれいな絵や難しい漢字ばかりなんです。
『おちつけ』という字が書かれた掛け軸は、
私も見たことがありませんでした。
自分の心の中で思うことではあっても、
この四文字だけを字面で見ることは
ほとんどなかったので、おもしろいです」。
掛け軸を作る職人さんはおふたり。
職人歴50年の木暮(きぐれ)さんと、
30年の与那城(よなしろ)さんです。
掛け軸づくりは時間がかかるため、
作業を工程ごとに分担しながら製造しています。
この道50年の木暮さんにお話をうかがいました。
「掛け軸を作る作業に求められるのは、
丁寧であることと器用であること。
両方を兼ね備えていないとできないですね。
ぼくは田舎の生まれですし、
子どもの頃はパソコンもゲームも
ない時代に育っているので、
コマとか遊び道具を自分で作っていましたから」。
木暮「50年も同じ作業を続けているのに、
完璧にバランスが調和しているようなものは、
なかなか思うようにできないんですよね。
お客さんに喜んでもらいたいから、
雑な作業は絶対に許されない。
だから短期間で大量に作ることは難しいんです」。
「おちつけ」掛け軸の設計図は
職人さんによる手書きでした。
取材した時点ではサンプル製作の段階。
はくび堂さんの経験を頼りに
試作を繰り返して仕様を確定させました。
掛け軸をつくる下準備として、
天地の「軸棒」を切りそろえます。
ちょうどいい長さの棒があるわけではなく、
ひとつずつノコギリで切ります。
ほぼ日の「おちつけ」掛け軸は、
日常生活で飾りやすいデザインです。
上下に貼る布も派手な色ではなく、
どのような空間にもなじむグレーを選びました。
刷毛でのりを塗り、
棒軸に布を巻きつけていきます。
剥がれないように、ひとつずつ丁寧に。
仕上げに鉄鋲を打ちつけて、
紐を取りつければ完成!
ほぼ日の「おちつけ」掛け軸は、
壁のフックや画鋲などに
紐をかけて飾ってくださいね。
こちらが、できたての掛け軸です。
広げた状態の高さが32cmと小ぶりなサイズ。
玄関やリビング、仕事のスペースなどで
自分の目線に合わせて飾っておけば、
「おちつけ」が自然と頭の中に入ってきます。
ほぼ日の「おちつけ」掛け軸と
ほぼ日の「おちつけ」ピンバッジの発売は、
2月6日(水)午前11時です。
掛け軸は職人さんの手で一本ずつ作られるため、
お届けが3月上旬と時間がかかってしまいます。
その分、丁寧に作られていますので、
お届けをたのしみにお待ちくださいね。
(おわります)
2019-02-04-MON
(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN