おちつけの音。 おちつけの音。
つい焦ってしまう、わたしに。

感情的になってしまう、わたしに。

うっかり続きの、わたしに。

おちつけ。

ほぼ日が大事にしている
「おちつけ」の言葉を感じられる
音をお聴きください。
不定期連載で、
ひとつずつ音をお届けします。
さあ、「おちつけ」の気持ちで、
いまやるべきことに集中しましょう。
「おちつけ」の書:石川九楊

「おちつけ」の音 制作:岡本仁志
波音で「おちつけ」
浜辺に腰掛けて、ぼんやりと波を眺める。
何をするでもなく、ただ海を見ている。
波の音に、心の奥底の揺らぎを重ねた。
思いを巡らせているうちに、
伸ばしていた脚もとにまで波が届いた。

そうか、一定のリズムを刻んでいるようでいて
この波は少しずつ変化をしているんだ。
何も変わっていないように感じていても、
自分だって、少しずつは変わっているはずだ。
焦る気持ちの私よ、「おちつけ」。
目の前のことに、もっと目を向けてみようか。
2024-05-17-FRI
焚き火で「おちつけ」
焚き火の炎が勢いよく燃え上がるうちは、
温度もまだまだ安定せず、
木を燃やしているだけに過ぎない。
やがて熾火(おきび)になった炎は
暖かく、料理に役立ち、心をおちつける。

焚き火をじっと眺めながら
熾火のような心持ちでいたいな、と考えた。
‥‥いや、ちょっと待てよ。
燃え盛る炎の気持ちも、忘れてはいけない。
まずは、「おちつけ」。それから、次へ。
心の火種は、絶やしちゃいけない。
2023-12-08-FRI