木の香りで、

自分をもてなす。

10 MINUTES AROMA CANISTER

シンクーのデビューコレクション、三つめは、
10 MINUTES AROMA CANISTERです。

10分間香る、マッチ型のお香、という
特徴を込めた名前です。

パッケージをあけると、お香と、
不燃マットと耐火紙でできた耐火皿が
セットされています。



もともとは、神戸マッチ株式会社の
「hibi」というお香スティックのシリーズを、
岡田いずみさんが愛用していたことが、
この商品が生まれるきっかけになりました。



シンクーだけの香りの組み合わせが欲しいことや、
たっぷりの容量にしたいこと。

それから、インテリアになじむ
キャニスタータイプの容器を
新しく作ってみたいことなど、
「hibi」のスタッフにたくさんの希望をお伝えして、
今回の別注アイテムができあがりました。

▶筒型のすっきりとしたパッケージです。

香りは晴れやかなものを2つ選びました。

日本のかたにはなじみのあるひのきと、
清涼で安らぎを感じさせるティートゥリーを、
性別や国籍を問わず愛されるような、
すっきりとした香調に整えています。

各30本ずつ、計60本あるので、
朝晩使っても、一ヶ月もちます。

▶白がティートゥリー、淡いグリーンがひのき。

キャニスターのてっぺんには、
マッチを擦る「側薬」が付いています。

ここでシュッとマッチを擦る一瞬の集中が、
気分を切り替えるスイッチにもなります。

使い方は、最初は少しだけコツが必要です。

先端の火がお香部分に燃え移ったら、
容器にセットされた耐火皿に置いてください。

燃え移る心配なく、安全に香りを楽しんでいただけます。

▶線香の部分が、じんわり、ゆっくり燃えています。

「hibi」は2015年に誕生した商品で、
今では日本だけではなく、
世界30か国以上で人気のプロダクトです。



しかし、ここまでの道のりは
けっして平坦ではありませんでした。

神戸マッチ株式会社の代表取締役・嵯峨山真史さんに、
オンラインでつないでお話をうかがいました。

▶嵯峨山さん。背景画像は「hibi」を焚いた空間でくつろぐ女性の後ろ姿です。

1929年に創業した神戸マッチは、
一時期は日本のマッチ産業をリードしたものの、
1970年代後半からは右肩下がりを続けます。

その売上が上昇に転じることはないだろうと、
嵯峨山さんは感じていました。



(嵯峨山さん)

「ものすごく悩んで、いろんなことをしました。

おしゃれなデザイナーズマッチを作ったこともあります。

ただ、いくら頑張ってみたところで、
マッチは日本の生活の必需品ではなくなった。

そのことは、もう、明らかでした。

じゃあ、マッチにしかないものってなんだろう?
と、考えてみたときに、
着火機能だと気がついたんです」



火を使ったライフスタイルを
あらためて洗い出してみた嵯峨山さん。

お香、ろうそく、花火など、
いくつかリストアップしたなかでピンときたのが、
同じ地元・淡路島の特産品である線香でした。



(嵯峨山さん)

「すぐに地元のお香メーカーの
『大発』さんを訪ねまして。

一緒にやりましょうと意気投合して、
開発がスタートしたのが2013年のことです」



播磨のマッチと、淡路島の線香。

ふたつの伝統工芸品が手を取り合い、
3年半の開発期間を経て、「hibi」は誕生しました。



火を扱うのですから、まず大切なのは安全性。

入念な耐火テストを繰り返し、
経験を積んだマッチ職人が、
軸に染み込ませるワックスや火薬を調整しています。

▶播磨にある工場にて。 ▶お香の先端に、乳白色の着火剤をちょんちょんと付けています。

通常、「マッチ」というと、
取り扱い注意の喚起の意味も込めて、
真っ赤な頭色にしてあることがほとんどです。

しかし「hibi」では、香りのイメージに合う
頭色を表現できるように、開発を重ねています。



毎日手に取るものですから、
ストレスなく使っていただくために、
中箱が外箱に収まってぴったりフィットする
製函技術も大切にしました。



シンクーでは、毎日たっぷり使えるサイズと、
インテリアに溶け込むデザイン、
そして手軽な操作性を両立させられるように
デザインを考えました。



一見シンプルですが、箱の上部が開くにしたがって、
印象的な赤いカラーが顔を出します。

そんな意外性のあるデザインも、
シンクーならではの仕掛けです。

神戸マッチのみなさんは、
ふだんの生活のなかで
香りをどのように楽しんでいるのか、
うかがってみました。



社歴25年・営業担当の加藤祐一郎さんは、
「週に一度、サーフィンで海に入る前の、
柔軟体操のときに『hibi』を焚いています。

社内のスタッフたちは、
少し疲れてきたなと思う午後には、
好きな香りを焚いたりして
リフレッシュしているようです。

オフィスに戻ると、いい香りがするんです」
とのこと。



ちなみに、私(鈴木)は、
家族で食事をしたあとの、
にぎやかながら少し雑然とした室内では、
ティートゥリーを焚いています。

団らんを終え、就寝前のひとときに、
気分を穏やかに切り替えてくれます。

いっぽう、ひとりで集中したい朝には、
ひのきを選ぶことが多いです。

家族を送り出して、さて、
これから仕事というはじまりの時間に、
親しみのある清潔な香りに包まれると、
同じ家のなかでも、気持ちがしゃんとするのです。



10 MINUTES AROMA CANISTER
身近に置くことで、
自分をいつくしむために10分をどう使うか、
ということに意識が向くようになりました。



これまでご紹介してきた、
毎日向き合うSHIGUSA MIRRORや、
肌にじかに触れるYUBI BRUSHにも、
ごきげんになれるスイッチを仕込みました。



シンクーのデビューコレクション、
発売は2021年2月24日(水)午前11時から
お求めいただけます。ぜひご覧ください。

2021-02-22-MON

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