〈2013年のプリントカバー〉 手編みのニット、ロシアのメゼーニ塗り‥‥ 手仕事のうれしさを、てがるに。
 
 


〈三國万里子さんのニット柄〉 「三國さんが編んだ、手編みの手帳カバー」が、 イメージの源です。


ほぼ日手帳2013ラインナップ
 

「三國万里子の編みものの世界。」
「いいものを編む会社。」など、
「ほぼ日」のコンテンツでもおなじみの
編みもの作家 三國万里子さん。
伝統的な柄をいかした、あたたかみのある作風で、
「ほぼ日」の社内をふくめ、ファンが急増中です。

4歳から編みものをはじめたという三國さんですが、
実はまったくの独学で、ニットづくりを学んだそう。
糸井重里によると、三國さんがつくるニットは、
よけいなクセや嗜好みたいなものがなく、
三國さんの頭のなかには、
世界中のニットの手法やテクニックがつまった、
「巨大なデータベース」があるのだとか。
だからこそ、たくさんのひとが
魅了されるのかもしれませんね。

「三國さんが編んだ、手編みの手帳カバーがあったら、
 きっとうれしいんじゃないかな?」
「そりゃ、絶対うれしいよ!」
そんな思いつきから、
今回のプリントカバーはうまれました。
でも、本物のニットだと夏は暑いし、
なにより、たくさんのひとにお届けすることができません。
そこで、ニット地をそのままカバーに用いるのではなく、
それをスキャンし、プリントで表現することにしました。

できあがったのは、三國さんがひと目ずつ編んだ
「手仕事のうれしさ」がじゅうぶんに伝わって、
しかも、てがるなカバーです。
さっそく紹介しましょう。





   
2つの伝統的なニット柄を、えらびました。  

フェアアイル

フェアアイル柄は、
スコットランドのフェア島に伝わる伝統的な編みかた。
セーターやニットベストの柄として、
お見かけになることも多いと思います。
オリジナル用カバー「フェアアイル」は、
ピンクをベースとした鮮やかな色の組み合わせで、
フェアアイル柄をつくりました。
見ているだけで、ハッピーな気分になれるカバーです。



よーく見ると、フェアアイル柄のなかに、
「1101」の文字が。三國さんの遊びごころです。

エストニアンニット

カズン用カバー「エストニアンニット」は
バルト三国の1つ、エストニアの伝統柄がモチーフ。
長い時間を耐えて残ってきた、
力強さを感じる柄です。
この個性的な柄を、
モノトーンでシックに仕上げました。
落ち着いたムードなので、
男女、年齢を問わず、お使いいただけます。



何が隠れてるか、わかりますか?
そう、「HOBO」の文字なんです。

   
そうそう、カバーのもとになったニットも、
お見せしましょうか。
ちゃんと柄が再現できているのが、わかると思います。

 
〈日下部昌子さんの「世界の伝統柄」〉 2013年は、ロシアに伝わる 手描きの工芸品「メゼーニ塗り」をモチーフに。

世界の国々に昔から伝わる柄やモチーフを用いて
ご好評をいただいている「世界の伝統柄シリーズ」。
毎年、佐藤卓デザイン事務所の日下部昌子さんが、
一からパターンを起こして、描いてくださっています。

2013年版で7冊目をむかえる今年は
ロシアの伝統柄であるメゼーニ塗りがモチーフ。
メゼーニ塗りは、小物入れなどの木箱に
あしらわれていることが多く、
馬や鳥などのほか、三角形や渦巻きなどの模様が、
すべて手描きで描かれています。

三國さんのニット柄とおなじく、手仕事の魅力が伝わる、
こんなカバーができあがりました。

パラシェリエ

「パラシェリエ」は地名で、
メゼーニ塗りの発祥の地といわれています。
メゼーニ塗りは、赤、白、黒が基調なのですが、
手帳として使いやすいよう、
淡い色づかいで表現しています。
日下部さんによると、
「メゼーニ塗りは、赤が多用されるのが印象的」
とのことで、その部分はしっかり活かしています。



日下部さんがさいしょに描いたラフ絵。
すべては、ここからはじまります。
〈その他のプリント柄〉 布でつくられた柄を、生地にプリントすることで あたたかみのあるカバーが生まれました。

三國さんのニット柄、
日下部さんの「世界の伝統柄」以外にも、
2013年のプリントカバーは、
布地でつくられた柄をプリントした、
あたたかみのあるカバーがそろっています。


ブロックチェック

白地に濃紺のチェック模様のカバー。
定番ともいえる柄なのに
どこか新鮮な印象を与えるのは、
もとのグラフィックデータではなく、
実際の布でつくられた柄をプリントしているから。
1つ1つの線がまっすぐではなく、ゆらぎがあるため、
独特のあたたかみがうまれます。
もとになった布地は、実は「ほぼ日のくびまき」。
実物のくびまきをスキャンして、
カバーにプリントしています。





バタフライストッパー部分は
チェックのリズムが不規則になっていて、
全体のアクセントになっています。
ピクニックストライプ

レジャーなどにかかせない
「ピクニックシート」をイメージしました。
布地を織るのではなく、
発色がいいポリエステルが素材のカバーに
プリントしてこそ映えるデザインです。
見ているとどこかへ出かけたくなるような、
たのしさにあふれたカバーです。



バタフライストッパーだけ
横縞もようなところもポイントです。
カラフルピンドット

A5サイズのカズンに、色とりどりの水玉を
いっぱい散りばめた、カズン限定カバー。
1つ1つの水玉の色が落ち着いているため
カラフルなのにスッキリ、落ち着いた印象です。
こちらも、布地の柄を生地にプリントしているので、
よく見ると、水玉がゆらいでいます。
人って、こういう微妙なランダム感が、
うれしいのかもしれないですね。



内側は、きれいな黄緑色。
開いたときに気分が明るくなります。