お聞きした人 啓慎悟さん(仮名)
所属
東京大学大学院 人文社会系研究科
日本文化研究専攻
内定先
大手出版社
使っていた手帳
ほぼ日手帳オリジナル
東京大学大学院 人文社会系研究科
日本文化研究専攻
大手出版社
ほぼ日手帳オリジナル
めっちゃ使いやすくて、ふだんから持ち歩いています。
書くスペースが広いので、
ふつうの日々で生じる程度の書かなきゃいけないことは
これ1冊でだいたい足りるかな、という感覚がありますね。
そして、このパタンと180度ひらくのも好きなんです。
あと、ページごとのひとことコメントに
ときどき、ほっこり癒されたりもしています(笑)。
この「ほぼ日手帳」は3冊目なんですが、
その前は週間タイプの手帳を使っていました。
ただ、メモスペースの量をはじめ、機能に不満があったので、
ロフトに行って、どれにしようか悩んで、決めたんです。
もともと週間タイプのものを使っていたので
週単位の手帳にしようかとも思っていたんですが、
「スペースも広いし、コラムみたいなものもあるし、
発展性があるかも」
と思って「ほぼ日手帳」に決めました。
以来、特に不満もなく、
便利だなと思って毎年使い続けてます。
じつはぼく、もともと大学院を
そのまま先に進むつもりだったので、
就活をしていた期間がすごく短いんです。
はじめたのが2月10日くらいとわりと遅くて、
終わったのが5月頭くらいだったと思います。
もともと、修士論文を書いて、提出もして、
あとは試問を待つだけだったんですが、
先生から電話で呼び出されて
「君、この論文じゃダメだ」とやんわり言われました。
それで、大学院の先に進むかどうかは
いったん置いておいて、
とりあえず就職活動をやってみて
もしどこか決まったら行こうかなという気持ちで
2月に急にはじめたんです。
だから、OB訪問とかはぜんぜんする時間がなく、
すぐにエントリーシートの提出、筆記試験、
そして面接という感じでした。
受けていたのは、出版社、メーカー、
インフラ、広告といった業界です。
そして5月のはじめ頃に内定をもらった出版社が
最初で最後の内定で、そこに行くことに決めました。
主に面接などのあと、記憶が新しいうちに
その日の試験のことを書き留めておいて、
次の面接の前に読む、というつかいかたがメインでしたね。
時間が経つと、どうしても記憶ってあやふやになるので、
自分の言ってることや書いていることに
矛盾があったらいやだな、と思って、
できる限りぜんぶ記録しておくようにしました。
「ほぼ日手帳」って書ける場所が広くて
好き放題書くことができるので、それはすごくよかったですね。
ただ、きれいにまとめていたとかでは全くなくて、
実際には面接が終わった直後、
その会社の最寄り駅のホームのベンチに座って、
直前の面接のことをとにかく漏らさないように、
思い出せるかぎりぜんぶ、バーッと書き出していってました。
リクルートスーツの男が手帳を開いて、
ものすごく真剣に、すごいスピードで何かばしばし書いてて
周りから見ると、相当異様だったんじゃないかと思います(笑)。
でも記憶が薄れないうちにできるだけ書いておきたいし、
ぼく、基本的に怠け者なので、
熱があるうちにやっておかないと、ダメなんですね。
「夜やろう」とか思ってても、ぜったい寝るので。
なので、直後にやってましたね。
そして、次の試験の前‥‥たとえば2次面接の前には、
前に書いておいた1次面接のことなどを
読み返したりしていました。
自分の考えをぼんぼん出したいときに、
それを書き付ける場所として、使っていたりしましたね。
たとえば出版社では、
「企画を考える」といった課題があることも多いので、
手帳に思いつく限りの企画を書いてみる、とか。
ほかにも、出版社の面接対策として、
受ける会社で刊行している雑誌を読んで、
パタンと閉じて
テストみたいにそこに書いてあった人の名前を
バーッとリストにしていく、ということなどをやっていました。
「どの記事が面白かったか」「どこが良かったか」などの
質問があるかもしれないと思って、そういうことをまとめてみたり。
あと、もちろん、面接に際する
自分のIDと、試験の開催日と集合時間と‥‥など
そうした必要な情報を書いていたりもしました。
ぼく、基本的にちょっと「ものぐさ」なんですよ。
だから、なるべく一か所で管理したいというのがあって、
スケジュールはぜんぶ「1日ページ」でおこなっていました。
「1日ページ」の時間軸に合わせて書いて、
必要だったらピュッと線引いて、その補足を入れる。
時間がまだ確定してないときは、
ページの上部に「A社筆記」とだけ書いておいて、
時間が確定したら書き足していきます。
書き方としては、ふつうのつかいかたでした。
だから「月間カレンダー」のほうは、白紙です。
まぁ、一週間とか一ヶ月先とかの予定は
ページをめくらなきゃわからないのが
ちょっと難点だったりするんですが‥‥(笑)。
今のところダブルブッキングをしたりすることなく、
なんとかこれでやってこれているので、今もそのままきています。
ぼくの手帳のつかいかただと、予定を見渡せないんで(苦笑)、
志望企業の整理は、
A4のクリアポケットファイルを使っていました。
30個くらいのポケットがついたものですね。
まず、会社ごとの基本情報をA4でプリントアウトして、
そこに「パスワード」や「○月○日書類提出」とかを
ぜんぶ書き入れるんです。
その紙だけ見ると、基本的にその会社の採用試験について
選考の流れや日程がわかる、というものを作るんですね。
それを締切り順で
そのクリアポケットファイルに入れて並べておくと、
あとは頭からやるだけなので、簡単でした。
あと、クリアポケットなので、
各企業ごとの必要な書類は、全部そこに入れてました。
ただ、最初はしっかりやってたんですけど、
だんだん同時に動いている試験が多くなってくると、
「もう、いいか‥‥」と、
ざっくりとした管理になっていきました(笑)。
ですが、これもとくに不便はなかったです。
以前、人材紹介会社でアルバイトをしていたのですが、
その会社には「転職アドバイスのプロ」みたいな人がいるんですね。
だから、就活をはじめたばかりのときに
その人に相談に行ったんです。
そしたら「君は何がしたいんだ?」と聞かれまして、
当時のぼくは
「とりあえず、いろんなところを受けてみたいと思っています。
だから名前のあるところを受けようと思います」
と答えました。
でも、そのときに、きっぱり
「それじゃダメだ」と言われたんですね。
その人は、いろんな人の転職の相談に乗ってきているのですが、
その会社に転職の相談に来る人って、
そういう「なんとなく」の気持ちで入社して、
「結局合わないから辞めよう」みたいな人がわりに多いらしくて、
君も今の考えのまま就活すると、そうなりかねないよ、と。
だから、もっと「自分が何がやりたいのか」を明確にして、
やりたいことをやるべきだ、と言ってもらったんです。
そして、ぼくが内定をもらえたのは、
その人のアドバイスのおかげだと思うんですね。
だから、もう本当月並みで恐縮なんですけど、
やっぱその「何をやりたいかを明確にすること」に
尽きるかなと思うんです。
たとえば、やりたくないことだったとすると、
エントリーシートなんて、まず書けないんです。
逆に、やりたいことだとエントリーシートがちゃんと書ける。
自分が今まで何をやってきたかというのを冷静に振り返って、
あと、自分が何がしたいのかっていうのをもう一つ見定めて、
そのふたつを天秤にかけながら、
「何が一番自分にとっていい業界なり会社なりなのか」
っていうのをじっくり考えて
就活をするといいんじゃないでしょうか。
そういうことをアドバイスするような気がします。
「有名だから受けてみよう」とかは、
あまりやらないほうがいいんじゃないかな、と思いますね。
‥‥という、月並みなアドバイスになっちゃうんですが(苦笑)。
(啓さん、横山さん、そして「東京大学新聞」のみなさん、
どうも、ありがとうございました!
「就活用の手帳のつかいかた」の例は、
まだまだ紹介していきたいと思っています。
自薦、他薦は問いません。
就活に役立ちそうないい使い方を見つけたときは、
ぜひ techo@1101.com 宛に、
「就活手帳のつかいかた」という件名で、教えてくださいね)