グラフィックデザイン会社「DRAFT」の
デザイナー時代からずっと手がけているのが、
水を入れるとぷくっと膨らむ、ビニールのフラワーベース。
毎年新作を出している、ロングセラー商品です。

2012年には、アートディレクターの植原亮輔さんとともに
「キギ」を立ち上げました。
信楽焼の職人さんといっしょにつくるテーブルウエア
「KIKOF」をはじめ、
数々のデザインを生み出しています。

渡邉さんの描く、繊細でやわらかな線と、
あたたかくやさしい色使いの絵も、とってもすてきです。
「BROOCH」（文＝内田也哉子さん、リトルモア刊）など
おしゃれな絵本は、おとなでもたのしめます。

カバーのデザインは、渡邉さんがさいしょに
細いペンで手描きした原画をもとにしています。
手描きならではのタッチを
刺繍で忠実に再現することにこだわりました。

オリジナル「バラと歩く人」の表側。
凛と咲くバラを、ピンクと白の２色で刺繍。
ペン画のタッチを糸で立体的に表現しています。

「バラと歩く人」の裏側には、女の子の後ろ姿が。
２種類のピンクと、淡いブルーグリーン、そして赤。
たくさんの刺繍糸があるなかで選んでいただいた
渡邉さんらしい配色です。

カズン「ヒヤシンスと座る人」の表側。
手描きによる輪郭線の味わいを残しながら
あざやかな刺繍糸でステッチをほどこしました。

「ヒヤシンスと座る人」の裏側。
手描きのほどよいラフさを表現するために
刺繍の密度を何度も調整しました。

オリジナルとカズンのしおり。
それぞれのカバーの色合いや世界観に合わせて
２本のリボンを選びました。

オリジナルとカズンの生地は
ブレザーなどの洋服にも使われるニットカルゼという素材。
「CACUMA」2015秋冬コレクションでも、
この素材を使った服を発表しています。
紺色の地が、あざやかな刺繍を引き立てます。

WEEKSジッパーズ「光るスイセン」の表側。
花の部分は白い糸、そのまわりは赤紫と赤の糸を使って
咲き誇るスイセンをユニークに表現しています。

WEEKSジッパーズ「光るスイセン」の生地には
カジュアル感もあるジャージー素材を使っています。
ジッパー部分は、あえてオリーブ色の布をセレクト。
こんなところにも、渡邉さんらしいセンスが感じられます。