スコットランドの老舗タータンメーカー
「Lochcarron」(ロキャロン社)の
生地を使った手帳カバー、
カズンサイズの「Dress Gordon」。
これをスコットランド国際開発庁のみなさんが
気に入ってくださり、
「ほぼ日手帳」と「Dress Gordon」のセットを
お取引先へのギフトに選んでくださいました。
スコットランド国際開発庁の
スティーブン・ベーカーさんに
スコットランドでの
手帳の使われ方について、
タータンについて、うかがいました。
- ほぼ日
- 今回は、お客様へのギフトに
「Dress Gordon」を
選んでくださってありがとうございます。
- ベーカー
- こちらこそ、
再びタータンの手帳カバーを
出してくださって、ありがとうございます。
ほぼ日手帳2013で
タータンのカバーが出て以来、
私は毎年ほぼ日手帳を使っています。
いまもこうしてカバーには
「Holyrood Diamond」を使っていますが、
どこへ行っても「それ、すてきですね」
と声をかけられるんですよ。
ですから、
このスコットランドの象徴である
タータンを使ったカバーと
使いやすい手帳のセットを
大切なお客様にも
お渡ししたいと思っていました。
来年は自分でも「Dress Gordon」を使うのが
楽しみです。
- ほぼ日
- ロキャロン社といっしょにつくった
手帳カバーには
オリジナルサイズとカズンサイズがありますが、
カズンのほうを選ばれた理由は?
- ベーカー
- 私自身がこれをスケジュール管理だけでなく、
ミーティングのときのノートとしても
使っているんです。
そうするとこれくらい大きいほうがいい。
それに、私は字が大きいから、
すぐいっぱいになってしまう(笑)。
自分がカズンを愛用しているので、
プレゼントにもカズンを選びました。
私はどんなミーティングでも
この手帳だけを持って参加するんですよ。
- ほぼ日
- 「ほぼ日手帳」だけですか?
- ベーカー
- はい。
かつて上司がぼくに、
「お客様とのミーティングには
できるだけ少ない荷物で行け」
と教えてくれました。
たくさんの荷物で行くのは、
準備不足だと言っているようなものだと。
何より、おしゃれじゃない。
手帳一冊で行くほうがスマートでしょう?
- ほぼ日
- たしかに、今日も手帳だけをもって
颯爽と登場してくださったベーカーさんは
とてもかっこよかったです!
- ベーカー
- (手帳を開いて)
ほら、A4の資料もこのとおり、
二つ折りにして挟んでおけば
ちょうどいいサイズですしね。
- ほぼ日
- 「ほぼ日手帳2016」の「Dress Gordon」は
ジッパーズタイプですから、
A5サイズの手帳を開いたサイズの
ポケットがついています。
手帳を閉じるとそれに沿って
多少曲がりはしますが、
A4サイズの紙を折らずにはさめますよ。
- ベーカー
- これはいいですね。
これまでよりたくさん入りそうです。
- ほぼ日
- 今回カズンは「Dress Gordon」、
オリジナルは「Royal Stewart」を使っています。
スコットランドの方にとって、
タータンはとても大切な柄だと伺っています。
- ベーカー
- 結婚式やバーンズ・ナイト
(スコットランドの詩人、ロバート・バーンズの
生誕を祝って夕食を食べる日)、
聖アンドリュース・デー
(スコットランドの守護聖人、
聖・アンドリュースの命日)など、
みんなが集まるスペシャルなときに身につけるのが
タータンです。
スコットランドの人たちはみな、
自分のクラン(氏族)や家族を象徴するタータンを
持っているんです。
会社でも社章などのように、会社のタータンを
決めているところも多くあります。
ときにはその場にふさわしい名前のタータンを
選ぶこともあります。
たとえば今年、
プロゴルフプレイヤーの池田勇太さんに
スコットランド親善大使に
就任していただきました。
そのとき彼が身につけてくださったのが
「Scotland Forever(スコットランドよ永遠に)」
という名前の
タータンのジャケットでした。
- ほぼ日
- なるほど。
タータンの名前に思いを込めるわけですね。
- ベーカー
- このときは面白かったですよ。
池田さんは最初、
とても緊張してらしたんです。
でもタータンのジャケットを羽織った瞬間、
「自分は親善大使だ!」とばかりに
胸を張って堂々とした姿になった。
タータンにはそれだけの力が
あるのではないかと思います。
- ほぼ日
- スコットランドにおける
タータンのようなものが
日本にあるかな? と考えると、
なかなか難しいものがあります。
たとえば着物は歴史ある衣装ですし、
その柄が季節を表したり、
めでたさを表現したりすることもあります。
ただ、
現在は着物になじみのある日本人は
決して多くありません。
スコットランドでは、
若いかたもタータンを
大切にされているんでしょうか?
- ベーカー
- そうですね。
正式な場で着る礼装の柄でもありますし、
ふだんの暮らしに根付いている柄でもあります。
若い人のなかにも、
もちろん正装である
キルトを持っている人もいますし、
日本と同じように、
ブローチや、スマホのケースなど、
身近なものにタータンの柄を使うこともあります。
ほら、こんなふうにコースターにも。
- ほぼ日
- 本当ですね!
スコットランドのタータンのブランドは
いくつかありますが、
スコットランドの方から見て
ロキャロン社のタータンは
どんな存在でしょうか?
- ベーカー
- ロキャロン社は、有名な老舗ですね。
さまざまな企業や団体と
協力しながら新たなタータンを生み出している
企業という印象があります。
- ほぼ日
- 確かに、日本でも
現在の伊勢丹のショッピングバッグなど、
いろんなタータンが
ロキャロン社によって生み出されていますね。
では、手帳について少し聞かせてください。
スコットランドでは一般的に
どんな手帳が使われているんでしょう?
- ベーカー
- 「ほぼ日手帳」のように
手帳本体にカバーをかけて
使うものもありますし、
一体型になっているものもあります。
日本と同様、
みんな手帳を通じて自分のスタイルを
表現したいと考えていると思います。
その点で、私にとっては
この「ほぼ日手帳」は最適なんです。
カバーにスコットランドの象徴である
タータンの生地を使いながら、
手帳の中身は日本製。
二つの国がフュージョン(融合)している。
これは、スコットランドと日本をつなぐという
私たちの仕事のコンセプトにぴったりです。
- ほぼ日
- そう言っていただけるとうれしいです。
ちなみに、
ベーカーさんは手帳に
どんなことを書かれていらっしゃるんですか?
- ベーカー
- ミーティングの前には、
要点や大切なことを
整理して箇条書きにしておきます。
ミーティングの最中には、
相手の方のお話をメモして、
終わってからは、
その振り返りを書いています。
- ほぼ日
- ほんとうにミーティングに
フル活用されているんですね。
それは、スコットランドでも
一般的な使い方なんでしょうか?
- ベーカー
- 私は学生時代、
先生に「書いたことは宝になる」と
言われました。
毎日自分のやったことや
考えたことを書き留めておく。
それを書きっぱなしにするのではなく、
後から読み返す。
メモは自分の経験から勉強するための
トレーニングだということを
先生たちから学んだんです。
ライフの中で、自分がどうやって
いまに至っているのか、
いまどんな希望があるのか。
それを見直すことが大切だと。
- ほぼ日
- それはまさに、
「ほぼ日手帳」の考え方といっしょです。
人生、生活を丸ごと書き留めておくことで
手帳が自分だけの本になるという
「LIFEのBOOK」というコンセプトを
かかげているんです。
- ベーカー
- 日々あったことを書き留めていると、
本当に書くことは大切だと実感します。
それから、いい手帳を手にすることは、
それだけで
書くためのモチベーションになりますね。
30年前に初めて日本に旅立つとき、
母がきれいなレターセットをくれたんです。
「手紙を書いてね」と言うだけでは
ついつい書かないまま
時がすぎてしまうかもしれない。
でもすてきなレターセットがあれば、
「これを使おう!」という気持ちになれる。
私たちが「Dress Gordon」をお渡しした皆さんも、
きっと手帳を書くモチベーションが
アップするんじゃないでしょうか。
- ほぼ日
- そうであればとてもうれしいです。
きょうはありがとうございました!
- ベーカー
- ありがとうございました。
[カズン ジッパーズ]
Dress Gordon
ホワイトとグリーンが
さわやか。
年齢を問わず持てる
上品なチェック柄。
カバー&本体セット 12,960円
カバーのみ 9,180円
[オリジナル ジッパーズ]
Royal Stewart
レッドを基調とした
明るい色彩の
クラシックなチェック。
背の革がアクセントに。
カバー&本体セット 8,100円
カバーのみ 5,940円
[マフラー/ストール]
Royal Stewart
Dress Gordon
羊の新毛を
100%使って織られた
暖かく柔らかい
マフラー・ストール。
マフラー 各5,184円
ストール 各14,070円
2015-12-18-FRI