- ほぼ日
- 今日はよろしくおねがいします。
- リンジー&ダン
- はい、よろしくおねがいします。
- ほぼ日
- 今日、話を聞かせてもらえたらと思ったのは、
海外でほぼ日手帳を使う人が増えているなか、
「英語でほぼ日手帳について説明したいとき、
どう言えばいいんだろう?」
と思ったことがきっかけなんです。
- リンジー
- まぁ、むずかしいですよね。
ほかにない独自のものだし、
わたしもけっこう説明のしかたに
悩むことがあります(笑)。
- ほぼ日
- リンジーは、ほぼ日手帳を使いはじめて、
どのくらいですか?
- リンジー
- 最初が2009年だったから、8年目かな。
いま使っているのがこれですね。
- ほぼ日
- すごい、大事に使ってる。
このカバーはいつのものですか?
- リンジー
- 2011年だったかな。
古いものを使うのが好きなんです。
- ほぼ日
- あぁ、いいですね。
- リンジー
- 「英語でほぼ日手帳を説明する」ということなら、
先日、良いものを見つけたんです。
You Tubeで「Hobonichi」と検索すると、
けっこうな数の人が、それぞれに
ほぼ日手帳のことを説明してくれてるんです。
- ほぼ日
- すごい。使っているみなさんが
説明してくれている動画があるの?
‥‥ほんとだ、いっぱい出てきた。
- リンジー
- だから、こういうのを見てみると、
みんなが英語でどう説明しているか、
表現の参考になると思う。
- ほぼ日
- たしかに。いろいろ見てみよう。
- リンジー
- たとえば、この人だったら‥‥
- (動画の女性)
- 「この動画では、わたしがどのように
ほぼ日手帳に出会ったかをご紹介します。
この手帳について必要な情報を
すべて知っているかはわかりませんが、
わたしの知識をできる限り紹介したいと思います。
ですから、もし、ほぼ日手帳について、
質問などがあればメールを送ってください。
わたしはある会社で働いていて‥‥」
- リンジー
- なんだかこの人、けっこうおしゃべり。
ずっと話してて終わらない(笑)。
- (動画の女性)
- 「ペラペラペラ、ペラペラペラペラ‥‥
(喋り続ける)」
- ほぼ日
- (笑)すごい、すごい。
手帳についてずっと説明してくれてる。
- リンジー
- 彼女は最初、ほぼ日手帳を買うのが
怖かったと言ってる。
日本からの注文はけっこう高いけれど、
実物も見てないし、続くか不安だったって。
こういう話、わりと聞くんです。
- ほぼ日
- たしかに実物を見ないと不安だと思う。
- リンジー
- だから彼女はまず似た大きさのノートを買って、
ほぼ日のレイアウトを真似たページを作り、
実際やれるかどうか、試してみたらしい(笑)。
それで買うかどうか判断したんですよね。
- ほぼ日
- すごい。
- (動画の女性)
- 「わたしは一気にほぼ日手帳にのめりこみました。
この不思議な感じ、伝わりますか?
わたしはただ、自分の毎日のことを
書いているだけなんです。
なのに、たのしくて仕方がないんです」
- ほぼ日
- この人はアメリカのかたですか?
- ダン
- うん。ちょっと訛りがあるから、
ウィスコンシン州とかミネソタ州とか、
カナダの近くのほうだと思う。
- ほぼ日
- こういう「1日1ページ」タイプの手帳は、
アメリカにはない?
- リンジー
- こういったデイリープランナーはめずらしい。
本気で探せば、どこかにあるんだろうけど。
- ダン
- たいていウィークリー(週間タイプ)だからね。
- リンジー
- そう、「1日1ページ」は
ぜんぜんメジャーじゃない。
weeksに似たものはあるんだけど。
- ほぼ日
- そっか、そうですよね。
日本でも「1日1ページ」って
もともとはすごくめずらしかったし。
- リンジー
- そう。だからアメリカにおいても、
ほぼ日手帳はとても独自で、
めずらしいものなんです。
そして、この動画の彼女も言ってるけど、
ほぼ日手帳は
「It’s not really a planner」。
Hobonichi Techo Plannerという名前だけど、
みんな、アメリカにおける
一般的なplanner(予定帳)とは
ちょっと違うものだと捉えているんです。
ほぼ日手帳を使っている人のなかにも
「わたしはplannerは使わない」
と言う人は多いし。
- ほぼ日
- へぇー、そうなんだ。
- リンジー
- 人によって言い方は違うけど、
planner(予定帳)ではないし、
diary(日記)でもない。
だから実際のところ、
「ほぼ日手帳は、予定帳でも、日記でも、
ノートでもありません。そのどれとも違います」
(It’s not a planner, it’s not a diary,
it’s not a notebook.)
という説明が、いちばん言い当てていると思う。
だからわたしは説明が必要になると、
そういう言い方をしています。
ほぼ日手帳みたいなもののことを、
何て言えばいいかは、いつもわからない(笑)。
- ほぼ日
- ぴったり対応する言葉はないんだ。
- ダン
- It’s a TECHO.
- リンジー
- そう、It’s a TECHO.
そんなふうに、日本語そのままの
「TECHO(手帳)」と呼ぶのが
結局、いちばんいいのかもしれない。
そこから
「‥‥じゃあTECHOって何?」
と聞かれると、またむずかしいんだけど。
- ダン
- 予定帳、日記、ノートブック‥‥。
「TECHO」って、そういった用途の
すべてに使えるけど、どれでもないよね。
(It’s all of those things but it’s not any one of those things. )
- リンジー
- そう。どれとも違うけど、
そのぜんぶとして使える。
さらに、それぞれの人が、
それぞれに自由な使いかたをしてる。
日記を書く人もいるし、
スケッチブックにする人もいるし、
写真を貼ってスクラップブックに
する人もいる。
仕事のスケジュールのことしか
書かない人もいるし。
- ダン
- 持つ人に寄り添う、というか。
(It’s like it adapts.)
みんなが自由に使うことができるように
デザインされてる。
- リンジー
- たしかに「adapt(適応する)」は、
ほぼ日手帳のことを説明するときに
ぴったりの英単語かもしれない。
持つ人の使い方に適応してくれる。
- ダン
- それは、1冊の中でもそうで。
たとえば誰かが自分の手帳を
いつもはスケッチブックに使っていても、
もし急にメモが必要な状況になったら、
そのときはメモしたっていい。
- リンジー
- あと、変わっていく自分に
合わせてくれるのが、ほぼ日手帳だから。
- ほぼ日
- 変わっていく自分に合わせてくれる?
- リンジー
- わたしは去年、じぶんのほぼ日手帳を
スクラップブックのように使ってたんです。
結婚をして家を買った転機の年で、
たくさんの写真とか、
ハネムーンの飛行機のチケットとか
好きなように貼って、すごく分厚くなった。
でも、今年のわたしは忙しくて、
仕事のメモばかり書きつけているんです。
だから、去年の手帳は思い出の一冊。
今年の手帳は仕事の一冊。
毎年同じ用途で使うわけじゃないんだよね。
- ほぼ日
- その年、その年の自分が出る。
- リンジー
- そう。たぶん毎年ちがうし、
ずーっとひとつのテーマで使い続ける
必要もないわけだし。
そういうことも含めて、読み返してたのしいし。
(つづきます)
2016-11-08-TUE