<予定帳ではなく、”TECHO”である。>
			Not really a planner,
			it’s a TECHO.
			リンジーとダンに聞いた、
			アメリカ視点で見た「ほぼ日手帳」

Hobonichi Techo Planner」も
5年目となり、海外でほぼ日手帳を
使うかたの数も増えつづけています。
そこで、海外のユーザーのかたに
ほぼ日手帳はどう見えているんだろうと、
英語ページの制作を手伝ってくれている
リンジーと、旦那さんのダンに
アメリカ視点でのほぼ日手帳の印象を
聞いてみることにしました。
すると、日本と違う視点の話がいろいろ。
さらにほぼ日手帳の個性がよりはっきりと
見えてくる感じもあり、面白かったんです。
全4回でご紹介します。

Contents. <目次>
(1)It’s a TECHO. それは”手帳”である。
ほぼ日
今日はよろしくおねがいします。
リンジー&ダン
はい、よろしくおねがいします。
ほぼ日
今日、話を聞かせてもらえたらと思ったのは、
海外でほぼ日手帳を使う人が増えているなか、
「英語でほぼ日手帳について説明したいとき、
どう言えばいいんだろう?」
と思ったことがきっかけなんです。
リンジー
まぁ、むずかしいですよね。
ほかにない独自のものだし、
わたしもけっこう説明のしかたに
悩むことがあります(笑)。
ほぼ日
リンジーは、ほぼ日手帳を使いはじめて、
どのくらいですか?
リンジー
最初が2009年だったから、8年目かな。
いま使っているのがこれですね。
ほぼ日
すごい、大事に使ってる。
このカバーはいつのものですか?
リンジー
2011年だったかな。
古いものを使うのが好きなんです。
ほぼ日
あぁ、いいですね。
リンジー
「英語でほぼ日手帳を説明する」ということなら、
先日、良いものを見つけたんです。
You Tubeで「Hobonichi」と検索すると、
けっこうな数の人が、それぞれに
ほぼ日手帳のことを説明してくれてるんです。
ほぼ日
すごい。使っているみなさんが
説明してくれている動画があるの?
‥‥ほんとだ、いっぱい出てきた。
リンジー
だから、こういうのを見てみると、
みんなが英語でどう説明しているか、
表現の参考になると思う。
ほぼ日
たしかに。いろいろ見てみよう。
リンジー
たとえば、この人だったら‥‥
(動画の女性)
「この動画では、わたしがどのように
ほぼ日手帳に出会ったかをご紹介します。
この手帳について必要な情報を
すべて知っているかはわかりませんが、
わたしの知識をできる限り紹介したいと思います。
ですから、もし、ほぼ日手帳について、
質問などがあればメールを送ってください。
わたしはある会社で働いていて‥‥」
リンジー
なんだかこの人、けっこうおしゃべり。
ずっと話してて終わらない(笑)。
(動画の女性)
「ペラペラペラ、ペラペラペラペラ‥‥
(喋り続ける)」
ほぼ日
(笑)すごい、すごい。
手帳についてずっと説明してくれてる。
リンジー
彼女は最初、ほぼ日手帳を買うのが
怖かったと言ってる。
日本からの注文はけっこう高いけれど、
実物も見てないし、続くか不安だったって。
こういう話、わりと聞くんです。
ほぼ日
たしかに実物を見ないと不安だと思う。
リンジー
だから彼女はまず似た大きさのノートを買って、
ほぼ日のレイアウトを真似たページを作り、
実際やれるかどうか、試してみたらしい(笑)。
それで買うかどうか判断したんですよね。
ほぼ日
すごい。
(動画の女性)
「わたしは一気にほぼ日手帳にのめりこみました。
この不思議な感じ、伝わりますか?
わたしはただ、自分の毎日のことを
書いているだけなんです。
なのに、たのしくて仕方がないんです」
ほぼ日
この人はアメリカのかたですか?
ダン
うん。ちょっと訛りがあるから、
ウィスコンシン州とかミネソタ州とか、
カナダの近くのほうだと思う。
ほぼ日
こういう「1日1ページ」タイプの手帳は、
アメリカにはない?
リンジー
こういったデイリープランナーはめずらしい。
本気で探せば、どこかにあるんだろうけど。
ダン
たいていウィークリー(週間タイプ)だからね。
リンジー
そう、「1日1ページ」は
ぜんぜんメジャーじゃない。
weeksに似たものはあるんだけど。
ほぼ日
そっか、そうですよね。
日本でも「1日1ページ」って
もともとはすごくめずらしかったし。
リンジー
そう。だからアメリカにおいても、
ほぼ日手帳はとても独自で、
めずらしいものなんです。

そして、この動画の彼女も言ってるけど、
ほぼ日手帳は
It’s not really a planner」。
Hobonichi Techo Plannerという名前だけど、
みんな、アメリカにおける
一般的なplanner(予定帳)とは
ちょっと違うものだと捉えているんです。

ほぼ日手帳を使っている人のなかにも
「わたしはplannerは使わない」
と言う人は多いし。
ほぼ日
へぇー、そうなんだ。
リンジー
人によって言い方は違うけど、
planner(予定帳)ではないし、
diary(日記)でもない。

だから実際のところ、
「ほぼ日手帳は、予定帳でも、日記でも、
 ノートでもありません。そのどれとも違います」
It’s not a planner, it’s not a diary,
it’s not a notebook.

という説明が、いちばん言い当てていると思う。

だからわたしは説明が必要になると、
そういう言い方をしています。
ほぼ日手帳みたいなもののことを、
何て言えばいいかは、いつもわからない(笑)。
ほぼ日
ぴったり対応する言葉はないんだ。
ダン
It’s a TECHO.
リンジー
そう、It’s a TECHO.
そんなふうに、日本語そのままの
TECHO(手帳)」と呼ぶのが
結局、いちばんいいのかもしれない。
そこから
「‥‥じゃあTECHOって何?」
と聞かれると、またむずかしいんだけど。
ダン
予定帳、日記、ノートブック‥‥。
TECHO」って、そういった用途の
すべてに使えるけど、どれでもないよね。
It’s all of those things but it’s not any one of those things.
リンジー
そう。どれとも違うけど、
そのぜんぶとして使える。

さらに、それぞれの人が、
それぞれに自由な使いかたをしてる。
日記を書く人もいるし、
スケッチブックにする人もいるし、
写真を貼ってスクラップブックに
する人もいる。
仕事のスケジュールのことしか
書かない人もいるし。
ダン
持つ人に寄り添う、というか。
It’s like it adapts.
みんなが自由に使うことができるように
デザインされてる。
リンジー
たしかに「adapt(適応する)」は、
ほぼ日手帳のことを説明するときに
ぴったりの英単語かもしれない。
持つ人の使い方に適応してくれる。
ダン
それは、1冊の中でもそうで。
たとえば誰かが自分の手帳を
いつもはスケッチブックに使っていても、
もし急にメモが必要な状況になったら、
そのときはメモしたっていい。
リンジー
あと、変わっていく自分に
合わせてくれるのが、ほぼ日手帳だから。
ほぼ日
変わっていく自分に合わせてくれる?
リンジー
わたしは去年、じぶんのほぼ日手帳を
スクラップブックのように使ってたんです。
結婚をして家を買った転機の年で、
たくさんの写真とか、
ハネムーンの飛行機のチケットとか
好きなように貼って、すごく分厚くなった。

でも、今年のわたしは忙しくて、
仕事のメモばかり書きつけているんです。
だから、去年の手帳は思い出の一冊。
今年の手帳は仕事の一冊。
毎年同じ用途で使うわけじゃないんだよね。
ほぼ日
その年、その年の自分が出る。
リンジー
そう。たぶん毎年ちがうし、
ずーっとひとつのテーマで使い続ける
必要もないわけだし。
そういうことも含めて、読み返してたのしいし。

(つづきます)

2016-11-08-TUE