つづける、キューライス。

「ほぼ日手帳2019 spring(4月はじまり)」では、
「スキウサギ(オリジナル、カズン、weeks)」と
「ちきゅうちゃん。」の計4種類を発売します。
「スキウサギ」も「ちきゅうちゃん」も、
漫画家、アニメーション作家の
キューライスさんによって
描かれたキャラクターです。
スキウサギ以外にも、
「ネコノヒー」「チベットスナギツネの砂岡さん」
「シンデレラ」「チャー子」と
さまざまなキャラクターが活躍するマンガを
毎日休むことなくWeb上に
アップしつづけるキューライスさんに
あらためて、インタビューをしました。

前 編おしゃべりなスキウサギと、しゃべらないちきゅうちゃん。

――
「ほぼ日手帳2019 spring」のカバーが
できあがりました!
「スキウサギ」がオリジナル、カズン、
weeksの3種類と、
「ちきゅうちゃん。」(オリジナル)の計4種類です。
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キューライス
いい感じですね。
すごくかわいくできていると思います。
――
「スキウサギ」の手帳カバーには
しっぽが2つある状態なんですが、
だいじょうぶでしょうか。
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キューライス
ぜんぜん気にならないです。
スキウサギは以前、
耳が4本になったこともあるくらいだし(笑)。
――
それならよかったです!
では人気のキャラクターである
「スキウサギ」について、
あらためてその生い立ちを
うかがえますか。
キューライス
初めて「スキウサギ」を描いたのが
2015年ころです。
世間にネガティブな事件が多くて、
ネガティブな発言も増えているなと
感じていた時期だったので、
とにかくなんでもかんでも
「好き!」と言ってしまうウサギを
4コママンガにしたのが最初です。
はじめのころは
キューライス自身は登場しなかったし、
舞台も山の中だったりしたんです。
でもいつのまにか、
“キューライスの家に寄生するダメな居候ウサギ”
という存在になって、現在に至ります。
――
それは、描いていくうちに
しぜんに変化していったんでしょうか?
キューライス
ある日突然、自分の家に
スキウサギが「スパーン!」と
扉を開けてやってきて、
勝手に『エイリアン2』を観る、
という話を描いたんです。
それが自分のなかで面白かった。

ほかにも、
ひとりで旅行に行ったときなんかに、
スキウサギと一緒にいったというていで
ブログを書いていたんです。
その流れで、
スキウサギがキューライスと
一緒にいるようになったんですよね。
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――
キューライスさんは
スキウサギ以外にも、
「ネコノヒー」や「悲熊」、
「チベットスナギツネの砂岡さん」などなど、
たくさんのキャラクターを
次々と生み出していますよね。
キューライス
どのキャラクターも、
4コママンガをブログにアップしようという
流れのなかで登場してきました。
「こんなキャラを生み出そう」
「これなら人気が出るだろう」
と思って描きはじめたものはないんですよ。
――
それが、いまやどのキャラクターも
大人気に。
キューライス
ありがたいです。
ブログやTwitterの反応がいいものについて、
「もうちょっとこのキャラクターを掘り下げて
描いてみようかな」と思うことはありますが、
基本的には自分の興が乗れば描き続けるし、
乗らなくなれば終わると思います。
反応もだいじだけれど、
自分がやりたいこともだいじ。
やりたいことという点で言えば、
自分は「チャー子」がいちばん
おもしろいと思っています。
だから「チャー子」に関しては、
反応があろうがなかろうが、
描き続けていくと思います。
――
「チャー子」、好きです!
キューライス
「スキウサギ」や「ネコノヒー」を
好きでいてくれる人が、
それらをきっかけにして
「チャー子」も好きになってくれたらいいなと
思います。
――
キューライスさんはもともと
アニメーション作家でもありますが、
「チャー子」はさまざまな作品のなかでも
とくに映像的な感じがします。
キューライス
そうですね。
アニメーションをつくるのは好きだし、
アイディアはいくらでもあるんですが、
とにかくいまはつくる時間がない。
だから、アニメーションを作れないストレスを
『チャー子』で発散しているところもあります。
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――
アニメーションは時間も手間もかかりますが、
マンガには替えがたいたのしみがあるものですか?
キューライス
はい。
やっぱり動かすよろこびがありますね。
キャラクターが予想もつかないおもしろい動きを
してくれるときはうれしいし、たのしい。
アニメーションは基本的に
あらかじめ絵コンテを描いたうえで
つくりはじめるものなんです。
でも、自分の作品のなかでも
「鴨が好き」は絵コンテも描かずに、
その日の気分でつくったから、
ほんとうに自由にたのしくつくれました。
――
いまは依頼に基づいて
キャラクターやマンガを描くことも
増えていると思います。
「ちきゅうちゃん。」は
ほぼ日のアースボールから
生まれたキャラクターですが、
キューライスさんにとってはどんな存在ですか?
キューライス
「ちきゅうちゃん」は
しゃべらないからいいですよね。
しゃべらないから、
こっちの方で勝手に
「ちきゅうちゃん」が何を考えてるのか、
想像する余地がある。
そこが「ちきゅうちゃん」の魅力だと思います。
うちのおしゃべりな「スキウサギ」とは
真逆のキャラクター(笑)。
そこがかわいいなと思います。

(つづきます)

「ほぼ日手帳2019 spring」で
「スキウサギ」「ちきゅうちゃん。」の手帳カバーが
発売されるのを記念して、
キューライスさんが
とくべつに描き下ろしマンガを描いてくださいました。
2大キャラクターの共演です!

manga

©キューライス