あのひとの「ほぼ日手帳」 006 大学院生(現・教員) ばーばらさん 辞書のような「研究手帳」のカズンに、「筆箱」としてのジッパーズ。

今回の『あのひとの「ほぼ日手帳」』ではこの春から高校の先生として働いている、元・大学院生のばーばらさんの手帳をご紹介します。「論文を書くための『研究手帳』として とても役に立ちました」という、ばーばらさんのカズンは、「月間カレンダーを『もくじ』にする」というユニークな使い方の手帳。また、収納部分の多いジッパーズを、「筆箱」として利用されていて、スケジュール管理には、もう一冊、別のオリジナルを使用されていました。聞けば聞くほどおもしろかったばーばらさんの手帳の使い方、どうぞごらんください。(お話は、3月末にお聞きしました)

辞書のようなカズン

今日は、よろしくお願いします。

「ばーばらです。よろしくお願いします」

読んでいる方のために簡単にご紹介をさせていただくと、
ばーばらさんは、この3月まで大学院生で、
4月から学校の先生として働かれる方、ですよね。

「はい、そうです。
 大学院では、
 英語のライティング(書くこと)について
 研究をしていました。
 この春からは、高校で英語の教員として働きます。
 職業柄、顔が出せなくて、すみません」

いえいえ、大丈夫です!
それで、本日は、ばーばらさんが大学院生のときに
メールで送ってくださった
「研究手帳」としてのカズンの使い方が見事で、
また、反響も大きかったので、
あらためて取材させていただけたらと、やってきました。

「はい。お役に立てるといいのですが」

さっそく手帳を見せていただいても、よろしいでしょうか。

「まず、こちらが研究用に使っていたカズンです。
 だいぶ大きいのですが‥‥」

わぁ‥‥見た目だけですでに迫力が(笑)。
かなり育ってますね。厚みが、辞書のようです。

「ぐんぐん育ててしまいました(笑)。
 私が研究用の手帳として
 『ほぼ日手帳』を使うようになったのが
 2011年4月なのですが、
 毎年、どんどん厚くなっていって‥‥。
 こちら(写真右)から順に
 2011年4月~2012年3月の手帳、
 2012年4月~12月の手帳、
 2013年1月~現在つかっている手帳です」

すこしずつですが、巻を重ねるごとに
確実に大きくなってますね。

「そうなんです。
 いちばん新しい手帳は大きくなりすぎないように、
 厳選して貼っていたつもりなんですが、
 結局、数ヶ月でこの大きさになりました。

 あと、
 いつも使い終わりはこのくらいに育つので、
 毎年、新しい手帳を買いに行くたびに
 『あれ、カズンってこんなに小さかったかな?』
 と思うんです」

ああ(笑)。
それはもう、手帳を大きく育てる方ならではの感想ですね。おもしろいです。

ばーばらさんに持っていただきました。
不思議なサイズ感ですが、どちらもカズンです。

2012年の手帳を開いてもらったところ。通常の3倍くらいの厚さ。

「研究手帳」の作り方

こちらのカズンは、
具体的にはどんな使い方をしていたのでしょうか。

「はい、研究専門の手帳として
 使っていたのですが‥‥」

いわば、『研究手帳』。

「はい。
 自分の研究に必要な資料を
 このカズンにまとめて、
 すぐ参照できるようにしていました」

具体的には、
どんなふうに、まとめていたのでしょう?

「実際の使い方は、
 まず『1日ページ』に、
 必要だと思う論文やゼミのメモなどを
 頭から貼ったり、書いたりしていきます」

「頭から」‥‥ということは、日付は関係なく?

「はい。日付は気にせず
 『1日ページ』の最初のページから、
 順番に貼っていました。
 資料が多いときなど、
 数ページにわたって貼ることも、よくありました」

ええ、ええ。

「そして、月間スケジュールに、
 その貼ったものと対応する
 『もくじ』を書きます」

『もくじ』。

「どのページに
 どんな資料が貼ってあるかを、書いておくんです。

 たとえば11月23日の『1日ページ』に
 『10/4でのTO DOリスト』を貼りつけたら、
 月間スケジュールの11月23日のマスに
 『10/4でのTO DOリスト』と書いておきます」

なるほど。
「日付」をページ番号のように使うんですね。
たしかに、それは「もくじ」ですね。

「あと、『2日で1ページ』になっている
 前年度3月のページにも資料を貼りたかったので、
 エクセルで月間カレンダーのような表をつくって、
 貼っていました」

「週間ダイアリー」にも記入がありますが、
こちらには何を?

「ここには、勉強関係のスケジュールだけを
 書いていました。
 ゼミの時間だけでなく、
 どんな作業をしていたかなども」

その書き方は、受験勉強に手帳を使う方などにも
参考になりそうですね。
プライベートの予定は、書かないのでしょうか。

「ええ。プライベートのことなどは
 別に、オリジナルの手帳に書いているんです」

あ、2冊づかいですか?

「ある意味、そうなんですが‥‥
 いや‥‥どうなんでしょう。
 大学院のときは
 昔の資料が必要なこともよくあって、
 私、このカズンをいつも2冊持ち歩いていたんです」

この分厚いカズンを、2冊(笑)。

「ふだん、大学に行くときに持ち歩いていたのは、
 この『2冊のカズン』と、
 『スケジュール帳のオリジナル』と、
 『筆箱にしているジッパーズ』と、
 あとiPadと‥‥
 重いのですが、このセットが
 とても便利だったんです(笑)」

はああー‥‥。重かったとは思いますが(笑)、
そこまで活用してくださっていたこと、
とてもうれしいです。

大学院でのばーばらさんの基本セット。

筆箱としての「ジッパーズ」

では、次はこちらのジッパーズですが、
こちらは「筆箱」なんですよね。

「ええ。筆箱として使ってます。
 たくさん入るので大活躍してまして、
 開くと、こんな感じです」

おお、たっぷりですね。
‥‥ぜんぶ出していただくことって、できますか?

「はい、もちろん」

なるほど、電子辞書も入る!
赤いノートは「ほぼ日のメモ帳」ですね。
そして、たくさんのふせん、
ものさし、ペン、マーカーいろいろ‥‥。

これだけ入っているのに、
ボールペンはひとつだけで、
替芯が3種類、というのもおもしろいです。

「好きなボールペンがあるので、
 その1本をジッパーズのペンホルダーに差しています」

ふせんも、たくさんありますね。
さきほどのカズンにも、たくさん貼ってありました。

「はい、厳密ではないのですが、
 自分のなかで
 大まかに使い分けています。

 あと、ふせんはここにも貼ってます」

カバーをめくった場所にcoco fusenが!
この位置にふせんがあると、便利そう。

「はい、カズンにだけ使うふせんなので。
 ゼミのメモは赤、先行研究は青、など
 どんなときに使うかをシートに書いておいて、
 色を間違えないようにしています」

オリジナルにも、工夫がいっぱい。

最後に、スケジュール帳として使われている
オリジナルを見せていただけますか?

「この手帳は、
 スケジュール管理とプライベートの手帳です」

服のマークは、その日のコーディネートですか?
すごい‥‥こちら、1年間、毎日記録してますね。

「はい。あとで思い出すために記録しています」

貼っているものも多いですね。

「4コマ漫画や、好きな写真を
 プリントアウトして貼っています。
 移動する可能性のあるものは
 ふせんに書いて、貼っておいたり」

あ、こちらは「ダウンロード・シティ」ですね。

「はい、使ってますよ。
 ALL TO DO リスト、旅行のときに便利でした」

新生活は、3冊づかいで。

見せていただいた手帳、
どれもみんな、本当におもしろかったです。
ありがとうございました。

‥‥ちなみに、働きはじめる
4月からのばーばらさんの手帳は、
「研究手帳」ではないですよね?

「はい。今年は、この3冊にしました。
 初めての、WEEKSです」

あ、3冊づかいなんですね。
そして‥‥カズンが薄い!(笑)

「そうなんです(笑)。
 カズンは、仕事場の机に置いておき、
 授業のことなどを書く予定です。
 WEEKSはスケジュール管理用。
 おそらく、シンプルに予定だけを書きます。
 オリジナルは持ち歩く手帳。
 プライベートのことなどを書こうと思っています」 

ばーばらさんの今年のカズン、
やっぱり分厚くなるんでしょうか(笑)。

「たぶん、そうなる気がしますね(笑)。
 ‥‥あと、働き始めるときに
 学校にもっていくものは、そこにまとめてあります」

お、KUKKAのバッグ。

「そうなんです。 
 そこに新しい手帳3冊を入れたら、完成です」

今日はありがとうございました。
いろいろと、嬉しかったです。

「こちらこそ、ありがとうございました。
 ほぼ日手帳、これからもお世話になります」

数日後には先生としての勤務が始まる、
という時期に、
たっぷり時間をかけて、取材をさせていただきました。
ばーばらさん、どうもありがとうございました。
お仕事に新しい手帳、役立ちますように!

2013-04-16-FRI