今日は、どうぞ、よろしくお願いいたします。
「はい。お役に立てるといいのですが。
どうぞ、よろしくお願いいたします」
そして、お持ちくださったのは、
カズンが1冊と、オリジナルが3冊の
計4冊ですね。
「2011年の『KUKKA ハーブグリーン・ドット』(カズン)と
『Smiling Minnie』(オリジナル)、
2012年の『Emily』(オリジナル)、
2013年の『ピクニックストライプ』です」
2011年のものが、2冊あるんですね。
「もともと最初はカズンのほうを使っていました。
たっぷり書けてすごく気に入っていたのですが、
じつは、いろいろ貼ったりしていたら
けっこう重くなってしまいまして‥‥。
それで、大学4年の春、就職活動が終わったところで、
気持ちを切り替える意味もこめて
オリジナルに変えたんです。
それ以降は、ずっとオリジナルを使っています」
なるほど‥‥では今日は、使ってこられた順に、
一冊ずつ手帳をお見せいただいてもいいでしょうか。
「はい。最初はこのカズンですね」
こちらは
「ほぼ日手帳公式ガイドブック2012」でも
ご紹介させていただいた、
斎藤さんが、就職活動に使われていた手帳ですね。
それにしても、本当にすみずみまで
使い込んでくださってますね。
「そうですね。とにかく使うのがたのしくて、
いろいろ書いたり、貼ったりしてました」
たしかガイドブックで
取材させていただいたときのお話だと、
「就活」のときの企業研究などもこのカズン1冊に
まとめていらっしゃったんですよね?
「はい、まとめていました。
ただわたし、実際のところ
就職活動自体は1ヶ月くらいで終えてしまったので、
自分としては『就活用』というよりは、
大学での『勉強用』のノートとして、
活用させてもらっていたような気分があります」
あ、そうなんですね。
就活用というより、勉強用。
具体的には、どのようなつかいかたを
されていたのでしょうか。
「基本的にはテスト用で、
授業の内容をここにまとめて、
テストのときには、これさえ確認すれば大丈夫、
というかたちで使っていました。
たとえば、こんな感じです」
‥‥すごい。びっしりですね。
いろんな項目が、これでもか、というくらいに
まとめられています。
「自分の手で書いてまとめると、
内容を体系化できて、理解もすすむし、
記憶しやすかったんです」
大事なことだけがまとまった
オリジナル参考書、みたいな感じでしょうか。
「あ、そうです、そうです。
そして、手帳だとずっと持ち歩いているから
必要なとき、すぐに確認できますし。
あと、ぜんぶがこの一冊にまとまるのも好きなんです。
ルーズリーフなどに書いてしまうと
どっか行ってしまったりしがちなので(笑)」
たしかに手帳に書いておけば、なくさないですね。
「あと、問題集を解くときも、
この手帳に答えを書いて、丸をつけて
‥‥といったことをしたりしていました。
勉強はこのページ上で終わらせて、それで終わり。
そして試験のときは、この1冊あれば大丈夫、みたいな」
それは便利そうですね。
「はい、とても便利でした」
そして就職活動が終わったあとで
オリジナルに切り替えられたということですが、
こちらは、どんな使い方をされていたのでしょうか。
「オリジナルのページにおさまるように
書くようになっただけで、
つかいかたとしては、じつはそんなに
違いはないかもしれません。
緑のが勉強のこと、ピンクが好きなこと
青がバイト‥‥といったように色分けしていました。
緑が勉強で、青が仕事、というルールは、
今でも同じです」
色がきれいに分かれているせいなのか、
なんだか、ものすごく見やすいですね。
マス目にそって書いてあるというのもいいのかも。
「(ぱらぱらとめくってみる)
‥‥あらためて見ると、この手帳もやっぱり
テスト勉強に使っていることが多いですね。
緑のページばっかりです。
あと、社会に出る前に資格をとろうと思って
この手帳で勉強したりもしてました」
この手帳で、資格試験の勉強もされていたんですか。
「はい。わたし、何かを勉強するときには
手帳にまとめてしまうのが好きなんです」
さきほど言われたように、
1冊にまとまっていたほうが便利だし、
まとめる過程で、頭にも入っていくし。
「そうなんです。
ただ、そうはいっても、
ずーっと勉強ばっかりしていたわけでもなくて、
遊んでいるだけのページも、けっこうあります。
見た映画や読んだ本の写真を
プリントアウトして貼ってみたり、
雑誌で見つけたほしいものを書き出してみたり。
旅行に行ったときの記録もあるし、
プリクラを貼ってあるページもあります。
そのときそのときで思いついた好きなことを
やってるだけかもしれません」
ああ、その自由さのせいでしょうか。
勉強のことがたくさん書いてあっても
手帳全体に、とてもたのしそうな雰囲気があります。
「そうかもしれません」
そして、斎藤さんが次の年に
つかっていた手帳も、オリジナルという。
「はい。これは、大学最後の数ヶ月と、
社会人1年目のときの手帳ですね」
‥‥あ、なんだかすごいページがありますね。
「これは、自分が観たい映画と
読みたい本のチェックリストを作ったページです。
見たいけれどまだ見れてないものがすぐわかるし、
このリストを見ながら
次はどの映画を見ようかな、とか考えるのもたのしいんです。
レンタルビデオ屋さんに行くときに
さっと見て『‥‥あ、これ借りよう』とかもできますし」
たしかに、作っておくと便利そうです。
「便利ですよ!
このリスト、この手帳を使い終えてからも
ときどき開いて見たりしてました」
斎藤さんはこの手帳のときに、
学生から社会人に変わっているわけですが、
社会人になったことで、
手帳の使い方に変化ってありましたか?
「じつは、社会人になってすぐ入った会社が、
あまりに仕事が多くて、
土日もほとんど全部出勤しなきゃいけないような、
異常に忙しいところだったんですね。
だから、手帳はぜんぜん書けなくなって、
ものすごく白紙のページばっかりになってしまったんです。
あと、大量の仕事をなんとかまわすために
毎日、『やることリスト』を作っておいて
持っていったりもしてたんですけど」
ええ、ええ。
‥‥相当大変そうですね。
「はい、常に仕事に追われるように生活していました。
それで、じつはその後わたし、
このままだと身体を壊すな、と思ったので、
その会社を辞めて、会社をうつっているんです」
あ‥‥そうなんですか。
では、いまはたらいている会社は
そこで転職した先の会社というか。
「そうです、2社目の会社です。
それで、この手帳を使っていたときは、
後半がフリーター期間で、
再度あらためて就職活動をしていたりもしたので、
この手帳には、次の就職に向けての
勉強をしているページなどもけっこうあります」
あ、じゃあこのページなどは。
「これはそうですね、その就職活動中に
元気をもらったことばのひとつというか」
‥‥なんだか、個人的なお話をしていただいてしまって、
すみません。
「いえ、今はとてもいいところに就職できて
働かせてもらっているので、大丈夫です」
あ、よかった。
「そして、今の会社に入ってからの手帳が、
こちらですね」
あ、なんだかたのしそうな感じが
戻ってきてますね。
「そうですね。
ただ、今の会社もけっこう忙しいので、
学生のときの手帳にくらべると
やっぱりずいぶん簡単な書き方をするようになりました。
ほんとはもうちょっと、
しっかり書きたいな、という思いもあるんですが」
学生のときのように、
手帳で勉強されたりすることもありますか?
「はい、ありますよ。
うちの会社、2ヶ月にいっぺんくらい、
テストがあるんです。
そのときに、別にノートを作るよりも
手帳で勉強してしまったほうが効率がいいし、
自分のやりかたとしても慣れているので、
手帳で、そのテスト用の勉強をしたりしてますね」
それは、学生時代に培った「技」ですね。
「そうですね(笑)。
あと、今の会社に入社したばかりのときは、
できるだけ早く仕事を覚えようと思って、
業界の新聞記事を貼ったり、
日経平均株価とかを毎日つけていたりしました」
なるほど。
‥‥なんだか、斎藤さん、
さっきからずっと思っていたのですが、
いつも、すごく勉強されてますね。
「いえ、たぶん、ぜんぜんです。
勉強のことをぜんぶ手帳にまとめているから、
すごく勉強しているように
見えるだけじゃないでしょうか‥‥。
そういえば、この手帳には
こんな映画リストも作ったんですよ」
あ、これはもしや
さきほどの「観たい映画リスト」の
進化版ですか?
「そうなんです。マスキングテープに
観たい映画を書いて貼っておいて、
さいごのメモページにまとめています。
何か映画を見たくなったらこのページで探して、
そして実際に観たら、
観た日の『1日ページ』に貼り替えるんです」
この方法、手軽でいいですね。
「そうなんです。ただ書いて貼っておけばいいだけなので。
忙しさに合わせて、ちょっとやりかたが変わりました(笑)」
‥‥なるほど(笑)。
今日はありがとうございました。
なんだか全体的に、
毎日がとても充実している感じが伝わってきて、
いいな、と思いました。
ちなみに、2014年はどの手帳を使っているんでしょう?
「じつは今年度から4月はじまり版にしようと思っていて
まだ決めていないんです。
なんとなく、まだ使ったことがない
WEEKSに変えてみようかなあ、と考えています」
あ、WEEKSですか。
てっきりそのままオリジナルかと思ったのですが、
なんだか、それもいいですね。
斎藤さんだとどのようにWEEKSを使われるのか、
気になります。
もし、使ってみて新たな使い方を編み出したら、
ぜひ教えてください。
「はい、もちろん
‥‥と言いながら、またオリジナルに
してしまうのかもしれませんが(笑)」