ほぼ日刊イトイ新聞

やさしいタオルのつくりかた

「やさしいタオル」のデザインを支える 染めの手法

チェック柄や和柄など、
毎回、新しいデザインを豊富にご用意できるのは、
今治のタオル工場、花椿テリーさんの職人的な技術と、
ていねいな仕事のおかげです。
ここでは「やさしいタオル」のデザインを生み出す
染め方にについてご紹介いたします。

「ギンガム」「マドラス」「スタンダード」のチェック、
「レガッタストライプ」のストライプ、
「SMTT」のボーダーなど、
直線をいかしたデザインは、
「先染め」とよばれる
糸の時点で色を染める方法をとっています。


▲染め上がったばかりの糸。

いずれも伝統のある正統派のデザインであり、
ガーゼの平織りの織り目そのものを
ぞんぶんに活かしています。
縦糸と横糸が直角に交わり、
それぞれの糸がまっすぐにのびている
ガーゼの織りだからこそ、
くっきりした美しい柄が織りあがるのでした。

タオルを織ってから、地色を染める「後染め」。
和柄のタオルは、「後染め」した後に、
さらに「捺染(なせん)」という手法を使い、
デザインをほどこしています。
捺染は、ガーゼ面に、
タオルと同じ大きさの型をおしあて、
その上から染料をぬって染み込ませていく染色方法です。
捺染で作られるデザインは、
自由な曲線を表現でき、
染料のにじみが味わいとなっています。
直線の美しさがあるチェック柄とは、
また別の魅力があるデザインです。


▲タオルと同じ大きさのデザイン別の型を押しあてて、
 型の上から染料をぬって、タオルに染み込ませます。


▲捺染の機械から染めたばかりのタオルを取り出すときは、
 手で触れると染料がはげるため、必ずふたりがかりで行います。
 捺染はすべての工程で、たいへん手間がかかっている手法です。

「SMTT(本きなり)」は、綿を一度もさらさず、
タオルが織り上がった後に、
オレンジの皮から抽出したオイルで
ていねいに洗うことで、綿花本来の色を保ちました。
光沢のある薄いベージュ色は、
まったく自然のままの色です。

また、この「本きなり」は、
製造中に一度もさらしてないゆえに、
ご家庭で洗濯を繰り返すうちに、
きなりのベージュ色が落ち、
白に近づいていきます。
次第に洗いざらしていく色の変化を
おたのしみください。


▲贅沢な光沢のあるきなり色。
 「やさしいタオル」のパイル面は、
 最高級のスーピマコットンをたっぷり使っていて、
 織り密度が高いため、いっぱんのきなりよりも濃い色になりました。



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