このページでは、「やさしいタオル」って、
いったいどんな製品なんだろう、
ということをお伝えします。
初めて「やさしいタオル」を知ったという方も、
知ってはいたけれど、
詳しくは知らなかったという方も、
よかったら、お読みくださいね。
やさしいタオルは風合いを保つため、
糸のより方にも工夫をこらしています。
「やさしいタオル」のパイル面の糸は、
希少な超長繊維綿スーピマコットンを
ゆるくゆったりと紡いだ極細の糸を
2本あわせて1本の糸にして使っています。
これを「双糸」と呼びますが、
双糸にしたことで、
・よれにくい。
・パイルがふっくら立つ。
ことを実現しています。
反時計回りの方向によられている
糸は、元に戻ろうとして、
次第にねじれていきます。
そこで、「やさしいタオル」は
糸のねじれを防ぐために、
糸をよった方向とは逆の時計回りにひねりながら、
2本の糸を1本に仕上げて使っています。
このことで、
できあがりの糸のねじれの力のバランスがとれ、
ピンとしたまっすぐな糸ができ上がるというわけです。
「やさしいタオル」のふわふわで、
ぴんっと立ち上がったパイルは、
糸の素材ばかりでなく、太さやより方まで
工夫をこらしたことで生まれています。
ガーゼには、木綿のざっくりした風合いを
「やさしいタオル」のガーゼ面は、
木綿の風合いを大切にするために、
パイル面の糸とは違う糸を使っています。
横糸は一般のガーゼの
1.3倍の太さがあります。
ガーゼの糸を太くしたことで、
水分をたっぷり保水してくれます。
また、縦糸はやわらかさを保ち、
よれやねじれを防ぐため、
細い2本の糸をよりあわせて双糸にしました。
この糸の太さやよりの工夫で、
ガーゼ面の風合いのよさ、丈夫さ、
そしてやわらかさを
兼ね備えることができました。
ガーゼ面とパイル面をいっきに織り上げます。
織り密度を高く、みっちり織ることで、
型くずれしにくい、
保水力のあるタオルをつくります。
「やさしいタオル」のバスタオル1枚に使っている
糸のうち、縦糸は2460本。
バスタオルは3本分を一緒に織って、
織り上がってから裁断しているので、
3本分の縦糸にあたる7380本を織機にセットします。
1本でもセットする場所を間違えると、
チェックやストライプの柄がくずれてしまうため、
細心の注意を払って、
1本1本、ていねいにセットしていきます。
▲チェックの縦糸の柄がきちんと表現されるように
注意深く、縦糸を巻き取っていきます。
巻き取られた経糸をビームと呼ばれる
巨大ボビンに移し、織機にセットします。
そして、横糸は一般のガーゼの糸よりも
1.3倍太い糸を使っています。
このしっかりしたガーゼ面が土台となって、
やわらかくてすべらかなスーピマコットンの
パイルをふんわり立ち上がらせ、
型くずれしにくくしています。
また、「やさしいタオル」のパイルの糸は、
太くてざっくりとしたガーゼの糸とは異なり、
太さも性質も全く異なる2つの糸を使って、
ガーゼ面とパイル面を織り密度高く、
みっちり織り上げることができるのは、
四国・今治市のタオル工場、
花椿テリーの技術と経験のおかげです。
▲セットした縦糸に、横糸を通して織り上げていきます。
【先染め】チェック、ストライプ、ボーダー
「やさしいタオル」の定番デザインのチェックや、
ストライプ、ボーダーなど、
直線をいかしたデザインは、
「先染め」とよばれる
糸の時点で色を染める方法をとっています。
▲染め上がったばかりの糸。
いずれも伝統のある正統派のデザインであり、
ガーゼの平織りの織り目そのものを
ぞんぶんに活かしています。
縦糸と横糸が直角に交わり、
それぞれの糸がまっすぐにのびている
ガーゼの織りだからこそ、
くっきりした美しい柄が織りあがるのでした。
【後染め・捺染(なせん)】和柄
タオルを織ってから、地色を染める「後染め」。
和柄などのプリントで表現するタオルは、
「後染め」した後に、
さらに「捺染(なせん)」という手法を使い、
デザインをほどこしています。
捺染は、ガーゼ面に、
タオルと同じ大きさの型をおしあて、
その上から染料をぬって染み込ませていく染色方法です。
捺染で作られるデザインは、
自由な曲線を表現でき、
染料のにじみが味わいとなっています。
直線の美しさがあるチェック柄とは、
また別の魅力があるデザインです。
▲タオルと同じ大きさのデザイン別の型を押しあてて、
型の上から染料をぬって、タオルに染み込ませます。
▲捺染の機械から染めたばかりのタオルを取り出すときは、
手で触れると染料がはげるため、必ずふたりで行います。
捺染はすべての工程で、たいへん手間がかかる手法です。
また、この「本きなり」は、
製造中に一度もさらしてないゆえに、
ご家庭で洗濯を繰り返すうちに、
きなりのベージュ色が落ち、
白に近づいていきます。
次第に洗いざらしていく色の変化を
おたのしみください。
▲贅沢な光沢のあるきなり色。
「やさしいタオル」のパイル面は、
最高級のスーピマコットンをたっぷり使っていて、
織り密度が高いため、一般的な生成りより濃い色に。
四国山脈の伏流水で洗っています。
織り上ったタオルは、
のりや余分な染料を落とすため、
タオルの洗い専門の工場に運ばれます。
四国・今治市で作られる「やさしいタオル」は、
工業用水を使わずに、
四国山脈からの恵まれた伏流水を使って
洗っています。
伏流水は、土壌という自然の濾過装置を介して
わき上がってくるので、
雨が少ない水不足の時期も、
水の成分やコンディションがかわりません。
1年を通じて「新鮮な水」です。
そして、このタオルの洗い専門の工場で
使っている伏流水は、
無菌状態であることが自慢です。
「やさしいタオル」を洗っている伏流水は、
飲むことができる、
きれいで安全性の高い水なのです。
「やさしいタオル」は13回も洗っています!
届いたその日に、気持ちよく使える理由です。
いっぱんのタオルの洗い回数は5回程度だそうです。
「やさしいタオル」は、なんと13回。
タオルの洗い工場の方におうかがいしたところ、
その工場では「やさしいタオル」ほど
丹念に時間をかけて洗うタオルは他にないそうです。
▲巨大な洗濯機が並んでいるタオル専用の洗濯工場。
水洗い→糊抜き洗い→温水洗い→水洗い‥‥と
洗いの工程を13回行いますが、
この間に、洗剤は1回しか使用しません。
とことん、水洗いです。
糸そのものがふっくらしてつややかなので、
柔軟剤は一切使っていません。
柔軟剤は、いうなればリンスのようなもので、
繊維をコートします。
その結果、繊維はふっくらつややかになりますが、
コートされた分、吸水性が低くなります。
買ったばかりの一般のタオルが
最初のうち水を吸わない理由はここにあります。
そして、家庭用の柔軟剤と違い、
業務用はたいへん強力なものを使っているため、
家庭で数回洗ったくらいでは、柔軟剤は落ちません。
伏流水で徹底的に洗い、柔軟剤で仕上げをしない
「やさしいタオル」は、最初から吸水性が高く、
肌のことを大切に考えているタオルです。
また洗浄後の、乾燥も、
高温でいっきにしあげるのではなくて、
繊維の特徴をきちんと出すために、
あえて昔からの乾燥機を使って、
じっくりと時間をかけて乾かします。
タオルなどの繊維製品は、やわらかくて、
軽くさわっただけでも形が変わるので、
機械まかせにできません。
手作業の工程もとても多く、
また、機械を使っているときも、
常にスタッフの方が注意深く見守って、
糸の調子を見たり、微調整を繰り返し、
ていねいに手間をかけて作られています。
一枚一枚、人の手でていねいに。
それぞれのタオルのサイズに裁断します。
タオルの両端を縫います。
タオルの上下のヘム(耳)を、
ミシンで1枚1枚縫います。
急いでぬうと、糸がきつくなり、
タオルを使ううちにゆがみがでてしまうため、
ゆっくりていねいに縫っていきます。
ヘムを縫うときにいっしょにタグをつけます。
今回から新しいタグがついています。
新しい「やさしいタオル」のロゴをデザインして、
パイル面側につけました。
検品してタオルをたたみます。
検品とタオルをたたむ作業は、2人1組で行われます。
飛び出た糸や織り傷、染めムラなど、不良がないか、
しっかりチェックします。
検品され、たたまれたタオルをパッケージに封入します。
ハンド・フェイス・フェイス+28・バスは
下の写真のやわらかな半透明のパッケージに入れて。
ハンドよこながは二つ折りして
透明なパッケージに入れてお届けします。
パッケージに封入されたタオルは、
最後に検針器にかけ、
混入物がないか徹底的に確認します。
「やさしいタオルを作る生産者として
何が一番うれしいことかと申しますと、
お客様の声がダイレクトに伝わってくることです。
工場のスタッフは、それを励みに
丹誠を込めて作っております。」
と、花椿テリーの社長・山田さん。
花椿テリーのスタッフのみなさんは、
「やさしいタオル」をいつも一生懸命に
ていねいにつくってくださっています。
「やさしいタオル」をお使いになる日を
どうぞ、たのしみになさってくださいね。