フランスから来た
やさしいスニーカーの「VEJA」。
日本で取り扱っているお店が少ないので、
まだ馴染みのうすい靴かもしれません。
おしゃれなデザインだけでなく、
ものづくりにまつわる社会的な取り組みでも
評価されているスニーカーブランドなんです。
「VEJA」はポルトガル語で「見る」という意味。
知ることで少しずつ見えてくる、
VEJAのいいところをまとめてみました。
VEJAのはじまりは2005年。
南米で生産し、フランスから世界へ。
「VEJA」が誕生したのは2005年。
セバスチャン・コップとフランソワ・モリヨンが
フランスで設立したスニーカーブランドです。
銀行員だった彼らが、ものづくりを通して
グローバリゼーションの問題を見つめ直す
プログラムとして立ち上げたものです。
いまやサスティナブルの概念を体現するブランドとして、
フランスをはじめ世界で評価されています。
VEJAでは、デザインや機能性だけでなく、
ブランドとしての社会的責任も大切に扱います。
たとえば「環境に配慮した素材の開発」や、
「労働者の権利を尊重すること」を
ブランドの立ち上げから守ってきました。
アマゾンの原生林で採取した天然ゴムを現地で加工し、
ブラジルやペルーのオーガニックコットンで作る
帆布生地やシューレースと組み合わせることから
VEJAのスニーカー作りははじまりました。
ブラジルの工場で働くかたに適切な賃金を設定し、
現地での雇用も生み出しました。
その後も、リサイクルペットボトルを原料とした
ポリエステル素材を開発するなど、
ものづくりが抱える課題と向き合いながら、
スニーカーを作り続けています。
VEJAのスニーカーは、
背景もよく見えます。
「見る」をブランド名に掲げるVEJA。
スニーカーを作ることだけでなく、
農家や工場の関係者の生活を整えることも
サステナブルなものづくりの一貫だと考えています。
[生産の透明性]
リサイクルポリエステルや
オーガニックコットンをはじめとした
環境に配慮した素材を優先して使うほか、
有害な化学物質を使用していないかを検査し、
ヨーロッパのREACH規則を守っています。
[コストの透明性]
素材の生産者と直接取り引きをする
フェアトレードの原則を採用しているVEJA。
公正な賃金が支払われる工場で生産し、
一足あたりにかかる製造コストは、
大手ブランドの5倍~7倍にも(VEJA調べ)。
VEJAは広告宣伝費をかけないことで、
その分の予算を生産に振り分け、
他ブランドと同等の価格を実現しています。
[素材の透明性]
さらに、VEJAのスニーカーは、
素材の配合比率まではっきりと表示しています。
たとえばCAMPOのアウトソールなら、
「アマゾンゴム(31%)、もみがら(22%)、
リサイクルゴム(12%)」のように
どの靴がどう作られているかまでわかります。
ブランドが育つにつれて、
素材や機能も改良されてきました。
2005年に生まれたVEJAも、
年を重ねていく中で注目度が高まり、
ブランドとしても成長していきました。
アッパーの素材が革になったり、
リサイクルのペットボトルになったり。
ローテックスニーカーだった初期と比べると、
ファッショナブルなモデルや、
本格的なランニングシューズの開発など、
靴選びの幅も広がっています。
長く履いていただくための
お手入れの方法。
気に入って選ぶスニーカーですから、
できたら長く履きたいもの。
お手入れについて簡単にご案内します。
[リアルレザー]
リアルレザーのスニーカーには、
少しで構いませんので、
無色のクリームを塗るのがおすすめ。
手入れをしないと「乾燥肌」になりがちな牛革も、
2か月に1度くらいの頻度でケアすれば、
潤いが出てきれいに経年変化します。
[スエード素材、ヌバック素材]
ヌバックタイプのスニーカーには、
ぜひスエードやヌバック素材専用の
防水スプレーをかけてください。
通常の防水スプレーでは
水を弾くフッ素が入っていますが、
ヌバック専用の防水スプレーは
油分を多く含み、革に浸透させられるので
防水をしながら、潤いも与えられ
色が抜けるのを防ぐこともできます。
[履いたあとの汗には除菌スプレー]
長く履く上での天敵は、汗です。
靴を履いたあとに汗が蓄積して、
放っておけば揮発していくため、
二日は履かないで置いておくのがベター。
ただ、除菌スプレーを使用すれば、
汗や雑菌をリセットすることができて
そのサイクルを縮めることもできます。
軽い水拭きで汚れをとって、除菌スプレー。
VEJAだけでなく一般的なスニーカーでも、
高温多湿な日本では定期的な除菌がおすすめ。
VEJAは、環境に配慮した素材やコストのかけ方、
労働環境など、スニーカーだけでなく生産背景も見て、
感じてもらうことを大切にしているブランド。
こうしてVEJAの取り組みを知ることで、
気になった課題について考えてみるのも
サスティナブルな生活の第一歩かもしれませんね。
(C) HOBONICHI