ボーダー研究所のもうひとりの主任研究員は、
スタイリストの轟木節子さん。
プロジェクト名はシンプルに「T Project」です。
先日、4回に渡って掲載した座談会では、
ご出席いただいた轟木さん、黒田益朗さん、川島小鳥さん、
全員がボーダーシャツ着用でのぞんでくださいました。
ふだんから着慣れていらっしゃるせいか、
ボーダーに対する観察眼はみなさんするどく、
「ボーダーはコスプレである」という卓見まで飛び出す、
わいわいたのしい集まりになりました。
語り合ううちに見えてきたのは、
「生地は厚めでしっかりした感じがいいけれけど、
着たときには、できるだけ気持ちよくあってほしい」
ということ。
「見ためしっかり、着てみたら気持ちいい」
ということですね。
でも、そんな「一粒で二度おいしい」的な
かしこいボーダーシャツ、ほんとにできるんでしょうか?
轟木さんが着たい「スマートボーダー」を、
どんなふうに実現していくかが、
「T Project」の見どころになりそうです。
では、ポイントを整理しておきましょう。
その昔、船乗りたちが愛用していたボーダーのような、
少々のことではへこたれない、
肉厚で、しっかりとした生地感。
そのがっしりとした、ユニフォームのような見た目こそ、
轟木さんが好むスタイルです。
「やっぱり、肌がよろこぶものは
着た瞬間に気持ちがふわっと浮き上がって、
その日のスタートをいい気分で迎えられると思うんです。
ふだんからよく着るものこそ、着心地を大切にしたい。」
と、轟木さんはいいます。
でも、しっかり、がっしりした生地で、
しかも気持ちいい着心地って、簡単にできるんでしょうか?
「いくつか、考えていることはあります」
と、轟木さん。
これは期待が高まります。
座談会で、写真家の川島小鳥さんが着ていた
「六甲」という文字が入ったボーダーシャツ。
このデザインがとてもチャーミングだったことから、
ボーダーシャツにおけるチャームポイントを
わたしたちは「六甲成分」と名付けました。
シンプルなものが好きだという轟木さんが、
どんな「六甲成分」を入れるのか、
見逃せないポイントになりそうです。
どうでしょう、できあがるのが、
すごくたのしみじゃありませんか?
それでは、轟木さんの「T Project」、
ただいまから発進します!