糸井 |
グリシンを飲んだ夜には、いびきをかかなかった。
グリシンを飲まなかった夜には、きちんとかいた。
いびきをかくか、かかないかなんて、
主観とか意思とか、関係ないですもんね。 |
高橋 |
これだけ、ちがいが明確に出てくるなら
生理学者の威信にかけて、
原因を追究しなくちゃならない、と思ったわけです。
そこでさらに、社内で
睡眠制限をかける試験をやったんです。
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糸井 |
睡眠制限、というと? |
高橋 |
寝不足の状態を強制的につくるんです。
本来、12時には寝る人が
夜中の2時まで、会社のために起きている。 |
糸井 |
おもしろいなぁ(笑)。
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高橋 |
ある研究員が、グリシンを飲んだ夜に
いびきをかかなくなったのは、たしか。
でも、「眠りの質」についての満足度は、
やっぱり、主観的な自己評価じゃないですか。
偽薬のほうを飲んだ場合でも、
「ああ、満足した!」って言う人も、
やっぱり出てくるでしょうし。 |
糸井 |
ああ、効いたと思い込んでしまう。 |
高橋 |
ええ、いわゆる「プラセボ効果」ですね。
そこで、もっとたくさんの人に協力してもらって、
彼らに75%の睡眠制限をかけ、
グリシンと偽薬のどちらかを飲んでもらい、
自分が飲んだのが、
グリシンだったかどうかを当ててもらったんです。 |
糸井 |
つまり‥‥ダウトですね。
よく眠れたかどうかの感じから、
自分が飲んでいる薬がどっちなのか、当ててみた。 |
高橋 |
ええ、その結果、ほとんどの人が正解しました。
同時に、眠いと正解率が落ちるようなテストも
やってもらったんです。1日に何回か。
これは、疲労の度合いや
作業効率なんかを見るためのものなんですね。 |
糸井 |
みんな同じように寝不足なんだけど‥‥。 |
高橋 |
ある人は、グリシンを飲んで寝ている。
ある人は、グリシンじゃないものを飲んでいる。
そのテストでも、グリシンを飲んでいる人のほうが、
正解率が高かったんですよ。 |
糸井 |
それってようするに、
グリシンを飲んだときのほうがよく眠れている、
つまり、睡眠の質が向上したから、
作業効率が高まったということなんですか? |
高橋 |
はい、そうですね。
もちろん、人によって効果のていどは
ちがいますけれど。 |
糸井 |
なるほど‥‥。
で、そのグリシンを商品化したのが、
「グリナ」という‥‥「健康基盤食品」、ですか。
これ、じつは僕も買って飲んでみたんですが、
たしかに、よかったんですよね。
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高橋 |
ああ、そうですか。 |
糸井 |
もちろん、個人差はあるんでしょうけど、
僕の場合は、実感としてよく眠れたんですよ。
ふーん、なるほどなぁ‥‥。 |
高橋 |
それはよかった(笑)。 |
糸井 |
ちなみに、「満足のいく眠り」を
すぐに測定できる機械というのはあるんですか? |
高橋 |
脳波を測定したりすれば
それなりにわかる範囲もあるんですが、
眠りの質を調べるのには、
一般的には「問診」になりますね。 |
糸井 |
睡眠アンケート。うちでもやりましたが(笑)。 |
高橋 |
わたしたちが用いているのは
医学的にオーソライズされたアンケートなんです。
まぁ、それをつかえば
あるていどはわかる、というものです。 |
糸井 |
マウスをつかった実験なんかも、
やったりしたんですか? |
高橋 |
ええ、もちろん、やりましたよ。
結論的にいうと、
人間とちがい、スプリットして眠るマウスにも
やっぱり効いたんですよね、グリシン。
とびとびの睡眠時間を
足しあわせた場合に、差が出てきたんです。
つまり、グリシンを与えたマウスのほうが、
よけいに、眠った。
<つづきます>
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