その
1
ハリネズミ店長と
おみやげ屋さんを開きます。
まりこ
みなさんこんにちは。
わたしはまりこ、
ハンドニットのデザイナーです。
このたび11月に開かれる「生活のたのしみ展」で
編みもののブースを出店することになりました。
「生活のたのしみ展」の わたしのブースでは
いつもの編みものグッズも並ぶし、
このために新たにデザインした編み図や毛糸も置くから、
それだけでもきっと、編みもの好きのみなさんには
楽しんでいただけるはず、とは思うけれど、
今回はわたしたち、さらによくばりました。
もっともっと、うーんとにぎやかで楽しいお店にしたい。
そうMiknitsのみちこさんと相談した結果、
今回は「編みもの」の枠を飛び出して、
イギリスで集めてきたステキなものたちを
ドーーーーーン、と売るお店にしよう、
ということになったのです。
そこでわたしとみちこさんが行ったのは、
ロンドンと、スコットランドのエジンバラ。
ロンドンは言わずもがなの、イギリス第一の都会ですが、
なぜエジンバラ? と思う方もあるかもしれません。
エジンバラは、世界遺産に登録もされている
とても美しい古都ですよね。
でもどちらかというと、観光で行く名所というイメージで、
「買い付け」をするのに一路向かう、
というような印象はないのでは、と思われます。
そこで、ええと、この方をご紹介します。
マダム・ヘッジホッグ。
わたしたちは「ハリネズミ店長」と呼んでいます。
彼女に、なぜわたしたちがエジンバラに行ったのか、
その経緯を説明してもらいましょう。
ハリネズミ店長
みなさんこんにちは。
マダム・ヘッジホッグです。
みなさんにはハリネズミ店長と呼ばれていますわ。
生まれはスコットランドですが、
2014年から日本に住んでおります。
まりこが『アラン、ロンドン、フェアアイル
編みもの修学旅行』という本の取材で
エジンバラにきた折、
「トレジャー・トローブ(Treasure Trove)」というお店に
並んでいたわたしに 「キュンときた」そうで、
その場でまりこに引き取られ、
以来、まりこの家の本棚を住みかとしております。
「トレジャー・トローブ」のご説明をいたしましょうね。
「トレジャー・トローブ」はエディンバラの、
歴史あるチャリティー・ショップです。
健康や経済的な理由など、
何らかの助けが必要な人たちが
「自分たちの技術を使ってお金を稼ぐ」ことを支援するために
1882年に設立された団体によって運営されている、
手作りのお店。
広くイギリス各地に住む300人の会員が手作りしたもの、
それも新品ばかりを取り扱っています。
ニットの品揃えが豊富なのですが、
それは会員に、腕に覚えのある編み手さんが多いから。
平均年齢65歳というベテランの編み手さんの作る
ショールやセーターはひとことで言えば
「オーセンティック」、
昔ながらの飽きのこないデザインのものがほとんどです。
デザインは各編み手さんに任されていて、
センスも技術も、その人なりの良さが作品に表れている。
すごく高度なものも、そうでないものもあって、
でも「そうでないもの」にも魅力がある。
そういう「トレジャー・トローブ」のニットに
心を奪われたまりこは、今回の旅の目的地として
第一にこのお店を挙げた。
そういうわけよね、まりこ?
まりこ
そうです。
今回は半年ほど前からお願いして、
前もって編み手さんに
ショールやセーターをたくさん
編んでおいていただくことができました。
一枚ずつお店でニットを広げていく時間は
それはそれは本当に、楽しかった!
そうだ、
マダム・ヘッジホッグのお仲間たちにも会えたんですよ。
みなさん「生活のたのしみ展」に
並んでくれることになりました。
総勢30匹、無事に日本に到着しておられます。
ハリネズミ店長
あらあら、にぎやかだこと!
まりこ
「生活のたのしみ展」では、
さらにたくさんのイギリスのおみやげをご用意しています。
一番多いのはヴィンテージの洋服ですね。
次に多いのは、古いイギリスのティーセットで、
チャーミングなのがど~~っさり、あります。
ハリネズミ店長
こういうの、日本ではあまり見つけられないみたいね。
まりこ
そう思います。
おもしろいところでは、
ミュージアムショップや
ヴィンテージのお店のショップバッグを
ずいぶんたくさん集めてきました。
わたしはロゴの入った布のバッグが好きで、
荷物が多くなったときのために、
いつもショルダーバッグの中に一枚入れているんです。
こういうの、みなさんも好きかな、と思って。
ハリネズミ店長
きっとよろこばれるわよ。
まりこ
あとは、駅のおみやげやさんや
街の文房具屋さんに売っていた
かわいい雑貨なんかも、色々と買いました。
明日から「生活のたのしみ展」の前日まで、
これらのおみやげたちを少しずつご紹介していきますね。
とは言っても、紹介しきれないくらいたくさんあるので、
ピックアップできる分だけ、ではありますが。
ハリネズミ店長
実際「生活のたのしみ展」に来ていただいたら、
その何倍もあるということね。
まりこ
その10倍以上はあるかな、と思います。
ではでは、長くなってきたので、
続きは明日からのコラムで。
ハリネズミ店長、まりこ
どうかよろしくお願いします!
(つづきます)
2017-11-01 WED