生活のたのしみ展

三國万里子さんが ロンドンとエジンバラで みつけたもの。 ハリネズミ店長とまりこが紹介します。 presented by 生活のたのしみ展

ニットデザイナーの三國万里子さんは、
いつも特別なものを身につけています。
といっても、高価なブランドものや
最先端の流行りものなどではなく、
むしろ、それとは正反対の、
おもしろくてかっこいい、服やこものたち。
たとえば、どこかの国で、お母さんが
こどものために編んだセーターだったり、
ヨーロッパの職人さんが大昔につくった
アンティークのジュエリーだったり、
美術館に展示されていてもおかしくないほど
手の込んだ刺繍のほどこされた
シルクのブラウスだったり‥‥。
たぶん、三國万里子さんがデザインするニットが
たくさんの人を魅了するのは、
三國さんが身につけている「すてきなもの」と
無関係ではないのだろう、と思うのです。

三國万里子さんの世界の
「もと」になっているともいえる、
そういうすばらしいものを、
三國さん自身に買い付けてもらって、
11月に開催される「生活のたのしみ展」で
売ってみることにしました。
ロンドンとエジンバラを歩き回って
三國万里子さんがみつけた
たくさんの古着や雑貨たち。
「生活のたのしみ展」のまえに、
ここですこしずつ紹介していきますね。

エジンバラで出会った編みぐるみの
「ハリネズミ店長」と「まりこ」が
おしゃべりしながら紹介していきますよ。
それでは、店長、まりこさん、
よろしくお願いしまーす!

その
10
1940年代のプリントワンピース

まりこ

今回の買い付け旅では、
ヴィンテージのワンピースも
いろいろと素敵なのが見つかりました。

ハリネズミ店長

まあ、素敵。

まりこ

これはタグによると、
1940年代のものということなので、
おお、70年以上も昔に作られた、
ということですね。
フレンチスリーブと、胸元のボウ(結び目)が
絶妙にかわいいです。
タグに素材についての記載がないので、
確かなことはわからないのですが、
多分レーヨンとか、ポリエステルといった
化繊だと思います。
着た時に少しひんやりする、
このテレンとした生地の感触。
こういうワンピースを着る時って、
自分が女であることの愉悦に浸ってしまいます。

ハリネズミ店長

「大好物」って顔してるわね、まりこ。

まりこ

はい。
女性らしい服が好きです。
さらにいうと、「自分が女性であることを
『ひし!』と感じさせてくれるような服」が好きです。

ハリネズミ店長

例えば他には?

まりこ

タイトスカート。
自分の腰にちょうどよく沿う、サイズの合った
スカートを想像してください。

ハリネズミ店長

わたしにウエストはないけれどね。

まりこ

「ヘッジーのグラマラスなところが好きだ」って、
うさろうさんが言ってましたよ、マダム・ヘッジホッグ。

ハリネズミ店長

あら‥‥!
いやあねえ、ヘッジーだなんて。

まりこ

ごちそうさま。
それはさておき、
自分にぴったりのタイトスカートを
想像していただけたでしょうか。
いただけたなら、
それをまず、ウエストあたりまで持ち上げます。
オーケー?
そうしたら次に、スカートの中に収まるべき
キャミソールやら、シャツやらを、
ピピッと引っ張って、引き下げます。
ここでしっかりときれいに整えることが重要です。
それができたら、おもむろに、
スカートのにジップをジコジコっと上げます。
上がりましたね?
でも油断めさるな。
まだ終わりじゃありません。
さらに一度、ぐっとスカート全体を引き下ろして、
「パンパン」って、手のひらで、
腰にスカートを馴染ませます。
これで一応、完了。
さて、と鏡を見る時の、あの
期待に満ちた、ウキウキする気分といったら‥‥。

ハリネズミ店長

うふふふ。
そんなことで幸せになれるんなら、
まりこは得な性分ね。

まりこ

そうかもしれません。
今回ご紹介するこのワンピースも、
さっき試しに着てみてたら、ほんとうに素敵で、
いい気分にさせてもらいました。

ハリネズミ店長

よかったわね。
たしかに素敵よね、でもちょっと細身に見えるわ。

まりこ

ウエストのところが、でしょう?
でも、そうでもないんです。
この時代のワンピースというのは、
とても上手にパターンが作られていて、
ウエストが細く「見える」仕組みになっているんです。
さらに、このワンピースは脇が
ジップで開くようになっているので、
するっと被った後で、ジコジコっとジップを…。

ハリネズミ店長

まりこの大好物のウエストのジップを。

まりこ

そう、大好きなジップを上げると、
あら不思議、自分の体がちゃーんと、
すっぽりといい具合に収まる。
そういう作りになっているんです。

ハリネズミ店長

まあ、いろんな体型の方がいらっしゃるから、
一概には言えないけれどね。

まりこ

そうですね。
でも自分にはちょっと手ごわいかも、
くらいの「細身加減」ならば、
ヴィンテージのワンピースって、
案外いけちゃうものです、わたしの経験上。
このワンピースは、実寸では
バスト95センチ、
ウエスト70センチ、
ヒップ92.5センチです。
わたしは身長158センチで、普段9号を着ていますが、
これは多少のゆとりを持って着られました。
丈はふくらはぎの真ん中くらい。
夏にね、こういう袖の短いワンピースを着て、
腕をぶらんぶらん出して、
風に吹かれながら散歩するのが、好き!

ハリネズミ店長

まりこの愉悦タイムね。

まりこ

そうです。
きっと皆さんだってお好きだと思いますよ、
そういうシチュエーションに、
こういうワンピース。

ハリネズミ店長

この柄、丸めた新聞と雑誌かしら、珍しいわね。

まりこ

はい、目を惹きますね。
紺地にポンポンと散らした白とオレンジ色が、
生き生きした効果も出していて。

ハリネズミ店長

そうね、そうね。

まりこ

タグには「Calbette」というメーカー名が刺繍されています。
「生活のたのしみ展」は11月の半ばの開催ですが、
来るべき夏のために用意しておくと、
きっとうれしい一枚だと思います。

ハリネズミ店長

わたしたちのお店にはもちろん、
試着室もありますからね。

まりこ

そうそう、ぜひ試着していただけるといいと思います。
ワンピースに限らず、どんどん着て、
試していただけるとうれしいです。
ぜひお待ちしています!

(つづきます)

2017-11-10 FRI