糸井 |
しかし、まさかほんとにね、
ブータンに来るとは思わなかったね。
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南 |
思わなかったねぇ。
とくにぼくは途中の話を
あんまり知らなかったからさ、
もう、ものすごい勢いで話が進んで。
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糸井 |
ふふふふふ。
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南 |
で、あらあらと言う間に。
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糸井 |
ちょっと「夜這い」の話をしただけでねぇ。
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南 |
そうそう。
ブータン人にオレ、似てるらしい
っていう話もちらっとしたんだ。
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糸井 |
ああ、そうだった。
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南 |
インドの食堂で
水戸黄門一行の格好をしていたら、
ブータン人に間違えられたという。
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糸井 |
たしかに、「ゴ」を着てると、
助さん格さんっぽく見えるもんな。
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南 |
そう、いまならよくわかる。
水戸黄門さまの一行は、
まんまブータンだもん。
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糸井 |
ふはははは。
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南 |
ともかくね、
一度は行きたいと思ってたんだ。
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糸井 |
ブータンに。
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南 |
うん。
ひょっとしたらオレは
ブータン人だったのかもしれないと思って。
ところが、実際に来てみたら、
糸井さんのほうがブータン人に似てた。
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糸井 |
ねぇ(笑)。
あちこちで言われたもんねぇ。
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南 |
オレが見ても、そう思うもん。
逆にオレはあんまりいなかった。
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糸井 |
でもさ、博物館の写真の中にでてきた
インドの首相は、伸坊にそっくりだったよ。
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南 |
アハハ、あれは、オレだったね。
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糸井 |
伸坊はブータンにはいないがインドにはいる。
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南 |
うん。
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糸井 |
そして、来世はゾウ。
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南 |
うん。
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糸井 |
しかし‥‥‥‥たのしかったなぁ。
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南 |
うん。
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糸井 |
もう、初日あたりのこととか、思い出せないな。
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南 |
最初は、お祭りに行ったね。
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糸井 |
ああ、山の上の、お坊さんの学校ね。
ものすごい悪路をのぼって。
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南 |
そうそう。
あのお祭りはよかったなぁ。
あのアツァラ! がよかったねぇ。
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糸井 |
あのお祭りは1年に1度しかないらしい。
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南 |
じゃ、ラッキーだったんだ。
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糸井 |
そうそう。
そっかぁ、あのお祭りが初日かぁ。
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南 |
つぎの日は、ブータンの首相にお会いしたね。
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糸井 |
で、そのつぎが、あのおじさんか。
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南 |
そうそうそう。
で、最後に小学校にも行った。
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糸井 |
占いもしたし。
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南 |
「ゴ」も着たね。
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糸井 |
あと、メモリアルチョロテン。
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南 |
メモリアルチョロテンってなんでしたっけ。
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糸井 |
お寺、お寺。
おじいちゃんおばあちゃんが、
ぐるぐる回ってる。
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南 |
ああー、はいはいはい。
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糸井 |
あと、切手もつくったり。
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南 |
うん。
いろいろ、食べたり。
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糸井 |
お寺に行ったり。買い物したり。
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南 |
はーーー。
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糸井 |
しかしさ。
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南 |
うん。
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糸井 |
まさかほんとに、
ブータンに来るとは思わなかったね。
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南 |
思わなかったねぇ。 |
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(次回、最終回) |