糸井 さっき聞いたんだけどさ、
『黄昏』の本が出てから
ちょうど1年経ったんだってさ。
あ、そうなの。1年。
で、まだ売れ残ってると。
糸井 いや、そういうことじゃない(笑)。
言いたいのはそこじゃない。
一同 (笑)
何年経ったって、
売れ残る本は売れ残るんだから。
糸井 そうそうそう。
いや、そうじゃなくてさ(笑)!
はははは。
糸井 だけど、正直、普通に売れてますよ。
大丈夫。
あ、そうなの?
なんか、売れない売れない言ってるから。
糸井 言うほどじゃないんだよ。
ま、発売と同時にどかーんと
売れていく感じじゃなかったし、
「売れないなぁ」っていう話を、
オレがずーっとし続けてたら、
「そんなつまんなくないんじゃない?」
って言う人が出てくるかなと思って。
はははは、そうなんだ。
糸井 そういう援護射撃の側面射撃を
地味に続けてるわけさ。
でも、どうやらその援護射撃は
とくに効果がないみたいで。
ははははは。
糸井 どう言おうが、
普通に本は売れていってる。
日に2冊ずつ、みたいな感じで
重なっていくとけっこうな数になるから。
それは、なにより。
糸井 なによりだよね。
まあ、売れてるなにかと
比べちゃいけないけどさ。
『ノルウェーの森』とかさ。
『ノルウェーの森』とは比べないほうがいいね。
糸井 比べないほうがいいと思うんだよ。
2冊だし、あっちは。
糸井 しないよ、こっちは、2冊に。
はははは。
そうですか。1年経ちましたか。
糸井 おかげで、少なくともこうして、
「黄昏」と称して、
堂々と集えるようになりましたよ。
うん(笑)。
また、今日も雨だしね。
糸井 雨だねぇ、「黄昏」は。
ほんとに雨だよね。
どうしてだろうね、しかし。
糸井さんは、自分が出かけようってときに、
雨が降る方?
糸井 どっちかっていうと、降らないほう。
オレも降らないほうなんだよ。
糸井 組み合わせなのかな。
今日も、気持ちがいいくらい降ってるね。
今日は、雨っていうか、嵐だ。

(タイミングよく、雷鳴とどろく)
糸井 これはね、雷です。
ぼくは知ってます。
一同 (笑)
オレも知ってた。
糸井 昔の人は知ってますよ。
はははは。
「最近の若いもんは、カミナリも知らねぇ!」
一同 (笑)


(つぎで、最終回です)

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2010-11-04-THU