―Tea For Us―
茶坊主のひとりごと。

十二杯目◎『家族の肖像』は泣けるぜ
 ゲスト:谷川俊太郎さん

ひょんなことから、
プロボクサーの方と知り合いになり、
生まれて初めてボクシングを生で観戦してきました、
茶坊主・ごうどじょうです。
以前、格闘家の高阪TK剛さんが
ゲストにいらっしゃった時、
「リングの上では、先の先の、
 そのまた先まで読んで攻撃してるんだ。」
といった話を伺っていたので、
初体験のボクシング観戦も、
あっという間にのめり込めましたね。
「いいよ、いいよー。相手、効いてるよ〜。」
「打ったら離れて!」
「そう! 右! 右!」
などの声援の真っ只中で、
「チャノミバやっててよかったな〜。」
と感慨にふけってしまいました。
そう、この番組では、
今まで触れる機会がなかった世界の魅力を
糸井さんが引き出してくれて、
興味の幅が広がるんですよ。
(いやらしい宣伝になりましたが、
 現在ラジオ界は、聴取率調査週間。
 今まで聞いてなかったみなさんも、
 ぜひ聞いてください。)

ということで、今回のゲストは、
詩人の谷川俊太郎さん。
もちろん、詩の世界の楽しさや、
奥深さについての茶飲み話が広がります。

番組内では、谷川さんとご子息の谷川賢作さんによる
CD『家族の肖像』から
「さようなら」という詩をかけさせて頂いたんですけど、
いや〜、やばかったですね。
もう少しで泣きそうなところを、
ゴングに救われたって感じです。

ちょうど、その収録前、
糸井さんと「最近、何で泣いた?」みたいな話をしていて、
糸井さんも
「最近ね〜、自分の家だったら絶対泣いてる!
 ってことが多いんだよ。」
と、おっしゃってたんですけど、
その直後の収録中にそんな体験が
できるとは思ってもみませんでした。



泣きそうなんですよ。みんな。
「さようなら」の歌が始まったあたりから、
予感はあったんですけど、
途中からは、涙を浮かべている目を見られたくないため、
スタジオにいる全員が視線を合わせない有様。
それでもチラッと様子を見てみると、
糸井さんもイッパイイッパイの目をしてました。

歌っている村上ゆきさんの声もまっすぐで、
「あぁ、もうちょっとでヤバイ。もう出る、出る!」
と涙ストッパーをかけるのに必死。
そして、聞き終わったあとの2人のお話にも、
また感激ものなんですよ。

糸井 どうして、こんな詩が書けちゃうんですか?



谷川 どうしてだろうね。
これは自分でも分からないうちに、
なんだか出来ちゃってたんだよ。
糸井 そういうのってありますよね。
理屈じゃなくって、なんだか出来てた時。
そして、大体そういう時のものの方が、
良いんですよね。

うぅ、なんだか、ものを生み出すことの不思議さに
触れた感じがしました。

というわけで、早速『家族の肖像』を
買って家で聞いてみた、茶坊主・ごうどじょうでした。
泣いたか否かは、秘密です。

来週は、ザ・チャノミバ初のロケ。
北海道から、栗山英樹さんとの茶飲み話をお届けします。


谷川俊太郎:詩人
1931年12月15日生まれ東京都出身
1952年、「文学界」に詩を発表して注目を集め、
処女詩集「二十億光年の孤独」を刊行、
詩集「マザーグースのうた」や
スヌーピーでおなじみの「ピーナッツ」などの翻訳、
脚本、写真、ビデオなどさまざまな分野で活躍している。
現代を代表する詩人のひとり。


番組中に段取りがないので、
かわってお知らせです。
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2004-06-27-SUN


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