1年前に祖母を亡くした。
いま25歳だが、このふたつの死をキッカケに、
自分がどういうふうに
親族や他人から送られたいのか、
ということを考えるときがあった。
ぼくは、自分が死んだときに、
葬式場に大勢押しかけられるのは、
勘弁ならないなと思った。
そして泣くような人には送られたくないな、とも
なんとなく思った。
たとえ、それが親でも。
死んだんだなって、ただ静かに、
しみじみと実感してほしい。
そして、お疲れさま、ときどき思い出すよって、
軽い気持ちで約束してくれたら、
たぶんそれがいちばんうれしい。
ぼくはそうしてるし、これからもそうする。
泣いたら、その感情はいったん
途切れちゃうような気がする。
泣いたら、いつか泣かなくなる日が
きっと早めに来る。
それはちょっとだけ、寂しいなぁと思うのだ。
おじさん、いまでもガォーガォーといって
昼寝する姿を思い出し、
笑みが溢れるときがあります。
おばあちゃん、あなたとふたりで交わした言葉、
ひとつひとつは覚えてないけど、
そこにあった空気はいまでも大切にして、
ときどき思い出してホッとしています。
信心深かったふたりとはほど遠い存在のぼくだけど、
まぁこれでいいか、なんて思ってる。
(I)