「お料理のシェアや お皿の交換はしない?!」
みなさん明けましておめでとうございます! ボナネ〜!!
新しい年、2016年になりました。 去年は無差別テロ事件のために 年末まで悲しい話題で持ちきりになることの方が 多かった、パリ。
少しずつ少しずつ、 美しい世界一の観光都市パリの姿が 元に戻ることを祈りながら‥‥。 今年も楽しくてビックリで、 時にまりこちゃんがプンプンに怒ってしまう フランス事情をお届けしたいなと思っているよ!
年末年始、会社や学校の忘年会に新年会。 友達とのクリスマスパーティー。 恋人とのデートディナー。 家族や親戚で集まって新年パーティー。 みなさん、年末年始は ワイワイ楽しいパーティーが 何度もあったのでは?!
レストランでも家でのパーティーでも、 おいしいものを いろいろシェアして楽しむ日本で 年末年始を過ごして ふと思ったのですが、 フランスって 「シェア」という習慣がほとんどありません。
レストランなどで 1つの皿をみんなで取り分ける ということは基本的になく、1人1皿。 誰かの家に集まっての食事会でも 食前酒と一緒にいただくおつまみくらいは 大皿に盛られたところから それぞれがいただくなんてこともありますが、 前菜もメインもデザートも、 基本的に1人1皿に盛られて配られます。
大皿で料理が運ばれても、 それはそこの主人などがサーブするもの。 食卓の真ん中に大皿が置かれて、 そこからそれぞれが 好きなだけ取り分けていただくとか 一緒にいろいろ注文して、 ぜんぶシェアしながらいただくとか そういうことがないんですよね。
だからね、例えば 「シェア」することが前提にあるような アジアレストランなんかに行っても、 同じメニューを1人1皿頼んでいるっていう 不思議な光景をよく見かけるよ。
油淋鶏、1人1皿?! 海鮮チャーハン、1人1皿?! 麻婆豆腐、1人1皿?!
全然いろんな種類食べれないじゃないっ! それだけでお腹いっぱいに なっちゃうじゃない!
ってパターンね。
もちろんアジアごはんの楽しみ方を 知っている人たちは いろいろ注文して「シェア」しながら 食べているのですが、「シェア」文化のない フレンチスタイルのまま 注文している人も いまだにけっこう多いのです。
パ、パ、パイナップル炒飯、 1人1つは、いらないよね‥‥。 お、お、教えてあげたい、楽しみ方を‥‥。 って、たまに気になってしまう私です。
だから逆に「シェア」する習慣が身についている ボクたちって、どこに行っても ちょっとずつ分けっこしたいじゃない?
だけど、テーブルの上でお皿を取り替えるとか 相手の皿に取り分けた分をあげるとか、 ちゃんとしたレストランでやってしまったら お行儀悪い、 ってことになってしまう場合もあるんだ。
気軽なカフェやビストロくらいだったら あまり気にしないでもいいんだけどね。 まりこちゃんもコソコソっと お皿を交換したりしているよ。
それではみなさん、 2016年が素敵な1年になりますように! 今年もどうぞよろしくね!
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!
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2016-01-05-TUE