バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
2003年、フランスに単身で渡り、 現在はパリを拠点にヘアメイク&フォトエッセイストとして 活躍しているとのまりこさんが、 愛犬のバブーくん(アイルランド出身)を相棒に、 パリ暮らしのちょっとびっくりな出来事や、 へぇ〜っと感心する習慣などなど(*)をお届けします。 *もちろんすべてのフランス人やフランス全土に共通しないこともあります。 週に1回、でも気まぐれにもっと更新するかも? すてきな写真とともに、おたのしみください。 Amusez-vous bien!

 
とのまりこさんと バブーくんのプロフィール
 


   

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フランスには相変わらず、
おやつのゼリーがないよ!

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フランスには相変わらず、
おやつのゼリーがないよ!

バブー

みなさんボンジュ〜ル。
クリスマスまであと2週間ちょっと。
フランスのクリスマスは
日本のお正月のような存在の、
1年で最も大切なイベントのひとつ。

クリスマスに向けて、
いつもより一層豪華な食材が
お店の目立つところに並び、
週末の百貨店はごった返し、
プレゼント探しをする人でいっぱいだよ。

デザートにゼリーがないフランス。
今日もボクの家にあるのはカフェ味のプリンクリームとか、
ヨーグルトとか、フォンテーヌブロー(クリーム)フルーツとか。
ゼリーじゃないデザートばかりだよ。

とのまりこ
家族、親戚と集まるクリスマス。
サンタクロースからのプレゼントだけでなく、
大人たちもみんながそれぞれに
小さなプレゼントを渡す習慣があるので、
親族の数が多いと、
プレゼントの準備だけで大変なんだそう!

この時期は
『クリスマスのプレゼント探しに』
なんていう広告の謳い文句が
一気に増えるのも、そんな習慣があるから。

「面倒くさい。またこの時期がやってきた!」
なんて文句を言いながらも、
みんな楽しそうに家族や親戚に渡す
プレゼント探しをしていて、忙しそうです。

日照時間が短く、雨も多い、
どんよりしたお天気の多い冬のパリだけど、
クリスマスのおかげで
ほっこり暖かい気持ちに。

バブー

さて、話は変わるけれど、
「フランスにはおやつのゼリーが売ってないんだよ」
ってず〜っと前に書いたの、
覚えている人はいるかしら?!

記事を書いたのは、なんと2012年。
13年以上前のことなのだけど、
スイーツ大国フランスに、
ゼリーがないということは、
今もずっと変わらないんだよ。

ちょっと前に
「フランスではヨーグルトの種類が
すごい数あって、珍しいフレーバーも
いっぱいだよ!」

ってこ紹介したけれど、
乳製品はあんなにあるのに、
なぜかオレンジゼリー、グレープゼリー、
みかんゼリー、りんごゼリーetc.
なんていうデザートはないんだ。

とのまりこ
コンビニやスーパーの
デザートコーナーに並ぶゼリーや、
コーヒーゼリー入りのカフェ、
子どものおやつにぴったりな
こんにゃくゼリーなど、
日本では選びきれないほど種類があるゼリー。
フランスでもたまに食べたくなるので、
おやつのゼリーを作ることも。

デザートゼリーのない国から日本に帰ると、
すぐこういうものを注文してしまいます。
パリにはない、コーヒーゼリー入りの
アイスカフェオレ♪
これが飲みたくなって、
たまにコーヒーゼリーを作ります。

で、ゼリーといえばゼラチンを使いますが、
フランスでは板タイプが主流なのです。

バブー

日本でゼラチンといえば、
粉タイプが主流だよね??
だけどね、フランスでは板タイプが主流。
スーパーなどには板ゼラチンしか売ってないよ。

パリッパリの板を冷たい水の中に入れて、
ドロりんとなったものを軽く絞って
熱い液体の中に入れて、溶かして使うよ。

ドロりん、ブルりんってなる触感が
ちょっと気持ちいい、
楽しい板タイプのゼラチンだよ♪

スーパーの製菓コーナーの板ゼラチン。
デザートのゼリーがないフランスでは
ゼラチンは甘いスイーツの場合、
ババロアやパンナコッタ、マシュマロなどを
作るときに使われます。

とのまりこ
「ゼラチンといえば粉」と思い込んでいた、
フランスに来たばかりの頃の私。
製菓コーナーでいくら探しても
ゼラチンが見つからない!と、
日本からわざわざ毎回ゼラチンを
持って帰ってきたりしてました。

板ゼラチンの存在を知ってからは、
板タイプにお世話になってます。

ゼラチンはあるけれど、やっぱり混ぜるだけの
「ゼリーのもと」って便利。
というわけで、いつも日本から持ち帰る
荷物の中にはこんなものたちも。
ちなみに同じような商品、フランス近隣諸国で
見つけて大喜びしたりしたのですが、
味は全然違うし、人工的な変な味しかしなくて、
体が受け付けませんでした‥‥。

バブー

プロフェッショナルな視点で見ると、
粉タイプと板タイプでは
テクスチャーや弾力がちょっと違うようだけど、
美味しいゼリーがちゃんと作れるよ♪

でもね、やっぱり手作りゼリー、
ゼラチンを溶かして固めて‥‥って
待つ時間も多いから、
食べたいときにすぐに買える
ゼリー大国日本が羨ましい!

しかも、ナタデココ入りとか、
ごろっとフルーツ入りとか、
美味しいものいっぱいあるじゃない?!
フランスもいつか、
デザートのひとつにゼリーが当たり前
っていう国にならないかなあ‥‥。

これは野菜やハムや卵を入れて作った
ゼリー寄せ。
フランスで「ゼリー」というと、
こういう塩系の料理的なものが頭に浮かぶので、
甘いデザートの「ゼリー」という
想像ができず、嫌がる人が多いのも、
フランスにデザートゼリーがない理由の
ひとつみたい。

それではみなさん
今週も素敵な1週間をお過ごしください!

 

 

*とのまりこさんの本*


「シンプルシックで心地よい暮らし
パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」
出版社 : 世界文化社
発売日 : 2021/5/29

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
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