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バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「夏休みにパリ市主催の
スポーツを体験?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「夏休みにパリ市主催のスポーツを体験?!」

バブー

みなさんボンジュ〜ル。
8月も下旬。
夏休みの終わりが見えてきて、
子どもたちは宿題に追われている頃かな?!

一方宿題のない、
羨ましいフランスの子どもたちの
2ヶ月という長い夏休みバカンスも
4分の3以上が終わりました。

とのまりこ
2ヶ月間もの長い間、
一体どうやって過ごすの?!
とよく質問されますが、家庭によって様々。

2週間、3週間とパピー&マミー
(=おじいちゃん&おばあちゃん)の
田舎の家に預かってもらうという人もいれば、
家族揃って何週間も旅行に出かける人もいれば、
離婚or別居中の両親それぞれの元で
半分ずつ違うスタイルの夏休みを過ごす人もいれば、
毎日のように学童(親が仕事している人のために
バカンス中も必ずどこかの学校が学童で開いている)に
通う子どもたちも。

バブー
フランスは、
小さな子どもをひとりにすることはダメ。
(基本的に中学生から一人行動OK。)
だから子どもが1人で家でお留守番とか
勝手に外に遊びに行くということはないから
バカンス中も親の仕事や予定に合わせて
各家庭作戦を練って過ごしているよ。


▲引率の先生と一緒に歩く子どもたち。昼間歩いているとよく見かけるこの光景。
お昼ご飯の給食を食べるために学童で開いている近くの学校まで移動したり
体育館に戻ったりする姿です。


▲子どもをひとりにしてはいけない国。
送り迎えだけは大変だけど、これは夫婦で、友達同士でなど工夫してみんな上手にやりくりします。

さて、そんなバカンス中の過ごし方の一つに
パリ市が主催するスポーツで過ごすバカンス、
というシステムがあるんだ。

とのまりこ
約2ヶ月のバカンス中全期間(平日のみ)、
1週間単位でスポーツを体験できるというもの。
午前中か午後に3時間の半日コース、
もしくは9時から17時まで丸1日コース、
という2つのコースがあって、
なんと半日コースは全て無料。

丸1日コースは納税金額に応じて
お値段が変わるものの、とにかくお安くて
(フランスの公立校の給食代と同じシステム)、
しかも給食もついているというありがたさ。

テニス、フェンシング、ローラースケート、
バスケ、バレー、ボクシング、水泳、
自転車競技、サッカー、柔道、パルクール、
eスポーツ、アーチェリー、体操、
クライミング、ブレークダンス、ダンス、
卓球、ゴルフ、ラグビー、陸上、サーカスetc...

とにかく思いつく限りのありとあらゆるスポーツが
準備されています。

ちなみに、今年はオリンピックがあったので
「オリンピックスポーツ」というのも
いっぱい設定されていました。
通常「マルチスポーツ」と呼んでいるものを
「オリンピックスポーツ」と変えたのでしょうが、
色々なスポーツが体験できるコースでした。


▲パリ市の体育館や競技場を使って開催されるバカンス中の子どもたちに向けた
ありとあらゆるスポーツのスタージュ(習い事)。
この体育館でやったのは「オリンピックスポーツ」と名付けられたマルチスポーツ。


▲1週目に参加したのはフランス生まれの「パルクール」。
走って飛んで飛び降りて登って。
まるで「SASUKE」のようなスポーツに息子も大喜び。
毎週行きたいととても気に入っていました。

バブー
各区の体育館や競技場を使ってするから、
同じ競技でも場所もパリ市全体あちこちで。
例えばこの夏は、490ものコースが用意されていて、
その数の多さにもびっくりしたんだけど、
それでもオリンピックのために
使えなくなっている体育館などが多くて、
「今年の夏は左岸に選択肢が少なすぎる!」
なんて声が聞こえてくるくらいだったんだよ。
なんとした充実っぷり!

参加年齢は7歳から17歳(高校生)まで。
高校生までって、かなり幅広いよね?!
競技やコースによって、
7歳から13歳、9歳から17歳などと
年齢が別れているんだよ。


▲はじめは誰も知っている子がいなくて緊張気味な子どもたちも1日終わればすっかり仲良しに。
年齢も学校も違う子と触れ合えるのも魅力のひとつ。

とのまりこ
フランスは子育てに関しては
本当にしやすくてありがたいと思う面が多いですが、
このバカンス中のシステムもまさにその一つ。

この夏はオリンピック観戦のために
どこにも旅に出かけなかった
パリ居残りチームの我が家。
息子が今年ちょうど7歳になっていたので、
この夏はこのシステムをありがたく
使わせてもらって。

パルクール、水泳、オリンピックスポーツ、
ラグビー、バスケ、フェンシング
と毎週違う競技を体験して過ごしています。


▲こちらはパリ市主催のものではないですが、
この夏息子が1週間通ったサーフィンのスタージュ。
丸1日コースでお昼ご飯もおやつもついているので働く親たちには大助かり。
パルクール同様これも人気で、予約はあっという間に定員いっぱいに。


▲ラグビーのスタージュ。ほんとうにいろんなスポーツを経験できる。

バブー
フランスでは、バカンス期間中は
普段の習い事などもお休みになってしまうけど、
こうやって色々なスポーツに挑戦したり
なかなか触れられない競技を体験したりするのは、
素晴らしいことだよね!

年齢も入り混じり、学校とは違うお友達もできるし、
子どもたちもとっても楽しそうだよ。
ちなみに、2ヶ月という長い夏休み以外、
年に4回も2週間のバカンスが挟まるけれど、
他のバカンス中にもこのシステムがあるよ。

ボクもドッグランコースとかがあったら
毎日参加するんだけどな〜♪


▲ボクは送り迎えだけでちょっとつまらない‥‥。
ボクも何かに参加させてもらえないかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※この連載を再編集し、
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2024-08-20-TUE

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illustration:Jérôme Cointre