バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「ウェディングケーキは
シュークリーム?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「ウェディングケーキは
シュークリーム?!」

バブー

フランスの結婚式。
もっとも伝統的でポピュラーな
ケーキのスタイルが
「クロカンブッシュ」や
「ピエス・モンテ」って呼ばれる
シュークリームを
積み上げたようなお菓子だよ。

日本みたいなクリームタイプのケーキは、
フランスの結婚式では
あんまり見かけないんだ。

とのまりこ

「Croquembouche」(クロカンブッシュ)や
「Pièce montée」(ピエス・モンテ)。

カスタードクリームを入れた小さなシューを
飴などではりつけながら
円錐型に積み上げたケーキです。

フランス語で「chou」(シュー)は
「キャベツ」という意味なのですが、
キャベツは子孫繁栄と豊かな収穫の願いを
象徴するものだそうです。
それでその「シュー」を使った
「クロカンブッシュ」が
伝統的なウェディングのケーキなのですね。

バブー
「子孫繁栄」。
つまり子供がやってくる。
フランスではコウノトリが運んでくるのではなく
「キャベツ畑から生まれてくる」
って言われるんだって!
だからキャベツは多産性のシンボルだそう。

ちなみに男の子が「キャベツ畑から」。
女の子は「バラの花から」生まれてくる
と言われているんだよ。

とのまりこ
だからよく新生児の記念写真、
キャベツから生まれているみたいな
シーンで撮影しているのかっ!

気づいて、ネットで検索してみると。

どんどん出てきます。
キャベツから生まれてくる男の子の画像。


▲ちなみに下の段に写っている人形は
「chou chou」(シュシュー)という名前が付いている
商品シリーズ。これもキャベツから生まれるというところから
きっとつけられた名前なのですね。

ちなみに女の子版を調べてみると、
たしかにバラの花から生まれている。
そういうことだったのかあ‥‥。

と、キャベツの謎がとけた最近。


▲女の子の赤ちゃんの画像を調べるとバラの中から生まれている写真が。

以前、子供達を愛情込めて呼ぶ呼び方に
「私のノミちゃん」とか
「私のひよこちゃん」とか
色々な面白い呼び方があることを紹介しました
が、
その中に
「Mon chou」(モン・シュー)
=「私のキャベツちゃん」
というのがあったのも
こういう背景があるからだったのですね。

バブー
「クロカンブッシュ」のてっぺんには
花嫁さんと花婿さんの
人形が飾ってあることが多く、
製菓材料店なんかでは
色々な種類のものを売ってるんだ。

白人バージョンや黒人バージョンがあるのも
様々な人種が混在する
フランスならではだなと思うし、
2人の好きなキャラクターバージョンだったり、
趣味を絡めた人形がついていたり
(例えばサッカーやラグビーがモチーフだったり)
カップルによってさまざま。

高く積み上げた「クロカンブッシュ」が
パーティーで登場するときは、
たいてい、派手に花火もついてくる♪
子供達も大喜びの
フランスのウェディングケーキなんだ。

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2018-01-16-TUE


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illustration:Jérôme Cointre