12月５日から
「無期限ストライキ」に突入しているパリ。

このコラムが更新される17日火曜日も
大きなデモが予定されていて、
まだまだ続きそう。

▲ストでメトロもほとんど全て閉鎖中。
パリの一番便利な移動手段がなくて困り果てる人続出。

そんな公共交通機関が
ほとんど機能していないパリでは、
なんとか職場や学校にたどり着くためにと
車で移動する人が増えているので、
毎日大渋滞が起こっています。

例えば通常は１時間以内で移動できる
パリ市内から空港までの片道が
３時間以上かかるなど、毎日大混乱。

交通事故もかなり増えています。
普段から交通マナーがとても悪く
ただでさえ運転が荒いパリ。
（ウィンカーは出さずに
どんどん車線変更したり、
信号が変わることなど無視して
交差点に突っ込みまくって
渋滞を巻き起こしたり。）

そこへ、ストによる人々のイライラと
パンク状態の車の量が相まって、
毎日のように
あちこちで見かける交通事故。

お互いが譲らず
突っ込みまくる交差点では
通行人がひかれそうになって、
周りにいる人たちが
必死で車を叩いたり、
蹴ったり怒鳴ったり。

▲車が路肩に止まって外に出ている運転手たちが揉めているときは大抵事故‥‥。
普段からかなり頻繁に目にすることの多い運転の荒いパリですが、
ストが始まってからは毎日のようにこういう光景を目撃。

キックボードや自転車や
ベビーカーを押している人に接触して、
怒りあったりね。

信じられない話だけど、
接触した車の方も
「お前が見てないのが悪い！」
って全く悪びれもなく怒鳴ってくる
ひどいパターンが多いんだよ。
絶対に自分の非を認めない国おフランス‥‥。

▲事故の共同調書の話し合いを終えた追突した方の２人。
大破したボンネットを紐で結んで直そうとしている‥‥。
いやいやこれ、個人で直せる範囲を超えてるから‥‥
っていうのも「おフランスあるある」。

みんなストが続いて疲れ果てているのに、
そんなシーンを見かけるたびに
なんだか気持ちが沈んでいくのですが‥‥。

車での事故といえば、
この国、フランス。
怪我人が出ていないような事故の場合、
警察を呼びません。

事故を起こした、事故にあった
当人同士で話し合って、書類を作成して
保険会社に送るんです。

第３者をおかないで
当人同士で解決なんて
初めて見たときは信じられませんでしたが、
救急車を呼ばなくてはいけないような
怪我人ありの事故や、
車が大破してレッカーで
運ばなくてはいけないような事故以外、
自分たちで解決するんです‥‥。

おそらく、みなさんがご想像する通り。

当人同士で話し合って、
揉めないのか、って思うでしょ？？
はい、揉めます。
大抵の場合、大揉めです。
絶対に非を認めず、
誤ったもの負けなおフランスですもの。
みんないかに相手が悪かったかで
議論しながら事故の書類を作成します。

▲事故を起こした当事者同士が記入する用紙。
事故の状況など細かいことを書いて、両者がサインをした上で
保険会社に送る。

よくパリを歩いているとね、
車を路肩に停めて、
ああでもないこうでもないって
喧嘩腰で議論しながら、
ボンネットの上で書類みたいのを
書いている人たちを
見かけるんだけどね。

まさにこれが事故現場だよ。
警察の姿はどこにもない。
自分たちで解決します。

というわけで、事故増加中の
ストライキ真っ只中のパリ。
まだまだしばらく続きそうなので、
旅行に来る方は本当に注意してね！

今のパリは、
スリにも注意しなくちゃいけないし
事故にも注意しなくちゃ
いけない国になっているよ‥‥。

▲交通事故にはいつも以上に注意しなくちゃいけない今のパリ。
ボクたちイヌも人間の子どもたちもお散歩には最新の注意を‥‥。
ちなみにボクの弟分、プチモンスターのおでこの怪我は交通事故じゃないよ。
階段から落ちたんだって‥‥。

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