バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


4 1 9

「フランスの
“おばけ”ってどんなの?!」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
4 1 9
「フランスの“おばけ”ってどんなの?!」

バブー

日本の夏とといえば「怪談」?!
ほぼ日でも毎年恒例の
「ほぼ日の怪談」というコンテンツがあるもんね!

とのまりこ

幽霊、妖怪、おばけ
細かい違いが正確にはわからないけれど、
怖いものも、
ちょっと可愛くて
友達になれそうなキャラクターでも、
日本では小さな頃からかなり身近な存在ですが、
フランスでは日本のような
「妖怪・おばけ文化」はなく
親しみ度もぐっと下がるような気がします。


▲フランスの遊園地(夏の間だけできる移動遊園地なども多い)でよく見かける
乗り物に乗るタイプのお化け屋敷。

バブー
今回も、フランスの「おばけ文化」について
何人ものフランス人に
改めて話を聞いてみたけれど、
「おばけ自体、フランスの文化の中には
馴染みあるものではない」
というのが共通した意見だったよ。

信じるか、信じないかは
もちろんその人次第だけど、
フランスにはホラー映画とかも少ないし、
死んだ人がやってくるという幽霊的な話、
もしくは映画や本の中で登場する
キャラクターという感じかたをしている人が
多かったよ。

とのまりこ
中世のものがそのまま残っている
建築物や装飾品も多いし、
歴代の肖像画が飾ってあるような
古城とかシャトーホテルだらけだし、
「幽霊」的なものを感じる場面は
多いのですが
「うらめしや〜〜」という
おどろおどろしいドロドロした世界ではなく、
ディズニーランドでいう
「ホーンテッドマンション」のような、
楽しく愉快に幽霊たちが
みんなで踊って食べてしているよ!!
というイメージでしょうか。


▲フランスの遊園地ではおなじみのおばけ屋敷はちょっぴりレトロで可愛い感じ。
ガタガタと動く乗り物に乗って進みます。これなら怖くないんだけどなあ‥‥。

バブー
日本には
世代を超えて愛される
おばけのキャラクターの絵本や、
「オバケのQ太郎」とか、
子供達に愛されるキャラクターも
たくさんあるしね。

おどろおどろしい世界も、
ホラーの世界も、楽しい世界も。
全部を持っているのが
日本ってイメージだね!


▲昔から世代を超えて愛される子供の絵本にもおばけが登場するし、
日本では小さな頃からおばけがとっても身近な存在?!

とのまりこ
ちなみに、フランスで生まれた
絵本のキャラクター、
「バーバパパ」
世界中で愛されるこのキャラクターの、
日本で訳された絵本の1冊目のタイトルは
「おばけのバーバパパ」。


▲フランスで生まれて世界中で愛されるキャラクター「バーバパパ」。
日本で翻訳された1冊目のタイトルは「おばけのバーバパパ」。
でも「バーバパパ」はおばけではないのです。(画像は公式サイトより)

実はバーバパパは
家の庭の土から生まれたキャラクターであり、
おばけでは全くないのですが、
タイトルに「おばけ」がついているところが
日本の「おばけ文化」の奥深さを
感じたりもします。


▲この乗り物に乗って進むおばけ屋敷、
日本でも人気の映画『アメリ』にも出てきましたね。

バブー
さてさて、最後に。
こわ〜い方のおばけが好きな人に。
パリある本格的な「おばけ屋敷」をご紹介!
フランスの遊園地にあるような
レトロでなんだか笑っちゃう
可愛い「おばけ屋敷」とは訳が違う!

若者に大人気の本格的な「おばけ屋敷」。
チケットが1枚29ユーロ(約3,500円)
というのを聞いても、その本気度がわかるでしょ?!

ボクの飼い主マリコちゃんは、
腰が抜けるだけで絶対に前に進めないと
まだ行く勇気がないらしく、
若者たちの話を聞くだけで怖がっているよ。
10歳以下にはオススメしないと、
公式ページにも書いてある「おばけ屋敷」。
勇気があるおばけ好きは
ぜひ次回のパリ観光のリストに加えてみてね!


▲パリにある本格的なお化け屋敷のホームページ。若者に大人気の超本格的なお化け屋敷で、
取材に行きたいものの、本気で怖そうでいけないでいます。
だからいつも若者友達からの話を聞くだけ‥‥。

 

 

※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2020-07-21-TUE

まえへ
トップへ
つぎへ
illustration:Jérôme Cointre