「学校に滞在する時間が すごく長い?!」
朝起きても真っ暗なパリからボンジュール。 みなさん寒さに負けずお元気ですか?! 冬のパリ。 日の出の時間が8時30分前後というわけで、 真っ暗な中起きて、 真っ暗な中通勤・通学をするという、 なかなか頭も体も起きてくれない 厳しい季節になっているよ。
例えば今日の日の出時間は8時33分。 (年末年始が最も日の出時間が遅く、 8時44分くらいをピークにまた 少しずつ時間が早くなっていくよ。) ボクの兄弟プチモンスターは 真っ暗な中ランドセルを背負って 学校に送ってもらうよ。 (以前も書いたけれど、フランスでは 小さな子どもを1人にすることはNG。 だから小学生も送り迎えしてもらうよ。)
▲8時過ぎの冬のパリ。 みんなこんな夜のような中を通勤・通学していきます。 朝から明るい冬の日本が恋しい!
フランスの幼稚園も小学校も 基本的に登校時間が8時30分。 (中学生以上は時間割によりますが 1時間目がある場合はもう少し早い。) 大体どこの学校も8時20分くらいに 校門が開いて、30分に校門が閉まります。 だから学校に到着したころ ようやく夜が終わり世の中が明るくなる感じ。
先日もフランス人のママ友たちに 『日本は日照時間が短くなる冬でも 通勤・通学の時間は太陽がでて 世界が明るくなっているんだよ。 だからこんな真っ暗な中、 登校することはないよ。』 という話をしたら みんな驚きの声をあげて羨ましがっていました。
多少違いはあっても、 『登校時間』はきっと日本も 同じくらいだよね?! それでは『下校時間』はどうかというと‥‥。 これがきっとフランスと日本の 大きく違うところ。
フランスはなんと、 幼稚園も小学生も年齢に関わらず みんな基本16時半に学校が終わるんだ。 3歳になる年に入学する まだまだ小さな年少さんの歳の幼稚園から、 8時半から16時半までという 結構な長丁場、学校で過ごすんだよ!
▲基本的に学年問わず8時半から16時半まで学校のフランスの幼稚園&小学校。 バカンスは多いけれど学校で過ごす時間がずいぶん長いのも大変?!
これ、正確に言えば、 公立校に関しては 火曜日と金曜日の授業は15時まで、 16時半までは学童の時間。 水曜日は午前中のみ学校。
私立校は水曜日が休みの代わりに (だから週休3日!!) 火曜日も金曜日も16時半までが授業時間。 その他インターナショナルなどは 学校によって多少時間配分など違う。 Etc... 小さな違いはあるのですが、 一般的に学校は16時半まで。
▲公立校は水曜日は午前中のみ、私立は水曜日お休みのなんと週休3日。 1日の学校滞在時間は多いけれどメリハリもしっかり。
日本って幼稚園はもちろん、 小学生も低学年から徐々に時間数が増えて 学校滞在する時間が長くなっていく、 というシステムだったので、 とっても長く感じます。 でも幼稚園でも小学校でも 時間が統一されているので、 お迎えにいく保護者の方としては とても助かったりもしています。
▲昼休みは約2時間と長い(長すぎる!)けれど、 学校内習い事(日本のクラブ活動の代わり)のようなものに申し込むこともできます。
ちなみに、希望すればそのまま 18時までは子どもを預かってもらえるよ。 これは遊んで過ごす「学童」だったり、 「エチュード」と呼ばれる、 宿題などお勉強を見てもらえる時間のこと。 だからフランスでの学校のお迎えは 基本16時半か18時なんだ。 (仕事でお迎えに間に合わない場合などは シッターさんを雇ったりするよ。)
▲フランスの小学校。 以前このコラムでも紹介したように、次の日の準備をするために 毎日確認するような日本の「時間割」的なものがありません。 これは年度はじめの保護者会で先生が説明してくれた画面を写メしたもの。 こういう経緯で時間割を知らなければ学校でどのような時間刻みで動いているのか 全くわからないフランスの学校。グレーの部分は休み時間。 どうやら休み時間は午前と午後1回ずつのようです。
小さな頃からまるでどっぷり 長〜い学校お勉強時間を過ごしているように 見えますが、 お昼休みも2時間あるし(笑)、 なにしろ年間約4ヶ月分がバカンスなので、 プラスマイナスしたら?! という話ですが、 学校がある日の滞在時間が長いのは確か。
バカンスばかりで羨ましいことばかりに スポットを当ててしまうことが多いけれど、 フランスの幼稚園生や小学生たちも みんな長時間頑張っているよなあ、 なんて思いながら毎日 16時半もしくは18時に校門から 出てくる子どもたちを眺めています。
▲3歳になる年(つまり小さな子は2歳半で入園)から始まる義務教育。 年少さんと年中さんはお昼寝時間はありますが、16時半までしっかり学校が始まります。 まだまだ小さいけれど、子どもたちは案外元気いっぱい!
みなさんは年齢に応じて 1日の授業数は少ないところから だんだん長くなる日本スタイルと、 2〜3歳の頃から学校滞在時間は長いけれど (フランスは幼稚園から義務教育)、 6〜7週間ごとに2週間のバカンスが挟まり、 お勉強から解放されるフランススタイルと どっちがいい?!
フランスはあと2週間したら クリスマス&年末の2週間バカンスに突入。 あとちょっとでバカンスだ! って思いを抱えながら みんな頑張っているところだよ♪
▲休みが多い方が嬉しいけれど、朝は1年中明るくなっている中、 通勤・通学する日本の方が羨ましいな〜。 足して2で割れたらいいのにな〜。
*とのまりこさんの新刊が出版されました*
「シンプルシックで心地よい暮らし パリの小さなアパルトマンで楽しむおうち時間」 出版社 : 世界文化社 発売日 : 2021/5/29
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2024-12-10-TUE