ねえねえ、知ってる?!
フランス人、ちょっと引き算が苦手だよ。
いや、かなりかな‥‥。
そうそう。
フランス人が計算が苦手なのか、
はたまた日本人が、
と〜っても計算が得意なのか。
数字に対する概念の違いや、
そこからくる学校教育の違いなど
深〜い理由があるようなので、
簡単に語ることではないのですが。
さらっと表面的に観察すると。
そして私たち日本人から見ると。
フランス人ってとっても計算が苦手です。
特に「引き算」!
フランスでは引き算の答えも
足し算の考え方で答えていくから
お釣りの計算なんかで
困ったことが起こるんだ。
ボクの小さなお友達たちの
学校のノートや宿題をちょっとのぞいてみてね。
例えば小学校2年生のノート。
並んでいる計算問題、
足し算も引き算も単純に答えの部分を
求める問題よりも、
5+□=8
3+□=5
というように、
何を足したら答えの数字になるのか
みたいな問題や、
6という数字を作るには
何と何の数字の組み合わせになるのか。
という問題がすごく多いんだ。
つまり
「何を足したらある数字になるか」
ってことを勉強しているよ。
フランス人の引き算の解き方も
基本的にこの考え方。
8−5=3
8から5を引いたら3になるんじゃなくて
5にいくつ足したら8になるかと考えるのです。
と、ちょっと前置きが長くなりましたが、
このおかげで、
買い物の時のお金の渡し方で
困った問題が‥‥。
例えば6.28ユーロの買い物をして、
10ユーロを渡したらお釣りは3.72ユーロ。
でも、小銭を増やしたくないからと、
10.28ユーロ渡して4ユーロお釣りを
もらおうとしたりって、しますよね?
ユーロだとちょっと
イメージしにくいかもしれないので
円で例えると‥‥。
628円のお買い物して、1000円出したら
お釣りは372円。
でも小銭を増やしたくないから、
1028円出したり、1030円出したりしますよね。
あらかじめ頭の中で計算した上で、
もらう方も渡す方も
小銭をじゃらじゃらしなくていいように考えるのが、
日本式。
でもフランス人は足し算の方式で
お釣りを考えている人がほとんどなので、
上のような渡し方は、混乱を招くだけ。
628円の買い物に1000円を出したら、
小さい方の桁から
まず1円玉を2枚「29、30」と言いながら630円に。
次に10円玉を2枚「40、50」と言いながら650円に。
次に50円玉を1枚「700」と言いながら700円に。
最後に100円玉を3枚「8、9、1000」と言いながら1000円に。
これがフランス人の計算の仕方。
お釣りの渡し方。
私たちがやるように、
頭の中で引き算をパッとすることはできないので、
「小銭少なくする方式」で、
小銭を混ぜて渡してしまうと
意味が分からず、しばらくぼ〜っと考えていたり、
こちらが間違って渡したのだと思われて
怒られることすらあるんです。
320円だったので520円渡すというような
かなり単純なものですら、
じ〜っと考え込んでしまう人も多く、
「お釣りは200円ですよ。」
と言うと
「すごいわね?!」
と驚きと羨望のまなざしをされることすらあるほど
フランス人は、足し算の概念の中にいます。
最近は混乱を招くのを避けるため、
フランス式で分かりやすいように渡す習慣が
ついてます。
だからたま〜に、フランス人の中でも
引き算を頭の中でぱぱっとできる人が
「小銭持ってる?」
なんて聞いて来ると
「この人できるな♪」
と心の中で感動。
それにしても、
計算ドリルで鍛えられた日本人の暗算力って
すごいんだな〜と改めて思うのです。
今年のフランスは異常気象。
いつもならこの時期、
宿題のノートをほうり投げて、
テラスごはんや、ピクニック三昧のはずなのに。
いまだにコートにマフラーにブーツなんだよ‥‥。
日本の暑さをちょっと分けてほしいなあ‥‥。
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