「ナンバープレートの 観察が楽しい?!」
ヨーロッパを車で走っている時、 なんとなく眺めてしまうのが 車のナンバープレート。
これは日本でも同じなのかな? 地方を旅している時なんて、 「おっ、こんな遠いところまで、 同じ東京から来てる人! 仲間♪」 とか 「さすがにこのあたりは 東京のナンバープレートないな〜。」 なんて言いながら、 みんながどこから来ているのか 観察したりしませんか??
フランスでも同じくなのですが、 大陸続きのヨーロッパ。 以前も、パスポートチェックもなく、 知らないうちに国境を超えている、 ということをこのコラムにも書きましたが、 周辺のあらゆる国のナンバープレートが 入り乱れるため、 さらに観察が楽しくなります。
EU諸国のナンバープレート。 細かいことは国ごとに違ったりするのですが、 基本的なことは統一されていて、 プレートの左端の青い帯の部分に 書かれているアルファベットで どこの国のプレートかが わかるようになっています。
フランスは「F」。 自動車が登録された国の識別記号だよ!
他にも ベルギーが「B」。 スペインが「E」。 ドイツが「D」。 デンマークが「DK」。 イタリアが「I」。 オランダが「NL」。 イギリスが「GB」。 ギリシャが「GR」。 ポルトガルが「P」。 っていうような調子でね。
▲こちらはドイツ。
▲こちらはイギリス。
▲オランダ。
ちなみにこの国の識別記号の上の 12個の星のマークが、 ユーロの旗マークだよ。
▲フランスのナンバープレート。左側の青い帯の「F」が国を表す記号。 右の青い帯に県のロゴマークと2桁の番号が。 こちらを見るとフランス国内のどの地方から来たかだいたいわかる。
この国を表す記号を眺めながら、 「すごい! この人ポルトガルから車で来てる」 「イギリスからドーバー海峡を渡ったのか!」 なんて楽しめるのです。
逆に私たちが 他の国にバカンスに出かけた時は 「おっ、この人もこんな遠くまで 同じところからやってきたのか♪」 なんて仲間意識を持ったり‥‥。
ちなみに、フランスのナンバープレート。 右端の帯にはフランス国内での 県ごとのロゴマークと、 行政区分を表す2桁の数字が入ります。
▲フランスの各地方のロゴも見ていると面白い。
行政区分は郵便番号の最初の2桁と同じ。 例えばパリは「75」。 だからフランスのナンバープレートで、 大体どこからきているかまでわかるのです。 (車両が登録されたところなので、 必ずしも「75」がついているから パリに住んでいる人とは限らないのですが。)
日本と比べると、運転がかなり荒くて 「リアルマリオカート」状態のパリ。 運転している人たち、 クラクションを鳴らしながら よく悪態をつくんだけど‥‥。 この2桁の番号を見ながら
「くそっ!田舎もんが。 だから交通ルールも知らないのか!!」
みたいな暴言を‥‥。 よく聞くよ‥‥。
フランスでは2009年以降、 アルファベット2文字、 数字3文字、アルファベット2文字という 組み合わせの今のプレートになっているんだけど、 それ以前の昔のプレートのままの人も 結構いてね。 もう10年たつのに、 まだ古いナンバープレートバージョンでも 許されるんだあ‥‥。 なんて、こんなところにも のんびりマイペースなおフランスを感じるボクです。
フランスで、ヨーロッパで 車に乗る機会があったら、 ぜひナンバープレートの国識別記号とかを 観察してみてね!
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2019-05-28-TUE