「お店の外観と 中身が違う?!」
美しい街並みパリのさんぽ。 今回のフランスのロックダウンは 自宅から10km以内だったら日中に限り 許可証も時間制限もなしでOK。 だからボクたちは 大好きなパリをさんぽしまくっている! 何せロックダウンのせいで、 計画にのっとった必要最低限の外出しかしないから 運動不足がハンパない。 どんどん太ると ボクの飼い主まりこちゃん悩み中だよ‥‥。
▲美しいパリのお散歩はボクも大好き。 早くどこのお店も普通にオープンするいつものパリに戻って欲しいな。
さて、街中が歴史的建造物と言っても 過言ではないパリ。 その中でもまるで白黒写真の古いパリに タイムスリップしたような気分になるのが こんなファサードが残るお店たちだよ。
▲昔からの外観をそのまま残したまま 中では違う業態の商店になっているお店。
▲中をのぞくとそこはカフェ。今はロックダウンで閉鎖中なので テイクアウトのみ。中はリノベーションして 外とはずいぶん雰囲気が違う。
▲ここは昔の本屋さん。ファサードには「本(LIVRES)」と 表示が残ったまま。こういうステキな建物は永遠に残って欲しいパリ。
歴史的建造物に指定されているため、 取り壊したり手を加えたりできない という場所もあるし、 昔のステキな姿を残すという意味で そのまま残されているところも多い。 (新しい持ち主になって取り壊されたり リノベーションされそうになると 反対運動が起こり、結局元のままの姿が残る というパターンもあるようです。)
▲ここは2011年から経営者が変わったパン屋さん。 1860年当初のままの姿が残る。
▲ここはもともとの看板に「パン、スイーツ、コンフィズリ、アイス (BOULANGER PÂTISSIER CONFISEUR GLACES)」と書いてあるように 業種はほとんど変わらないパターン。 きっと昔はもっと駄菓子のようなものも売っていたのだと思われる。
建物・店の外観は昔の姿を残したままなので 実際に中に入っている商店とは 違うものが書かれていたりということもあります。 カフェなのに「本屋」と書かれていたり ファションブティックなのに 「印刷所」と書かれていたり。 そういう場所がパリってあちこちに 残されているのです。
▲古いパッサージュ(屋根付きアーケード街)などもよく見てみると 今入っている店とは全く違う看板が出ていたりする。 オシャレなファッションブティックには「印刷所(IMPRIMERIE)」と昔の文字が残る。
▲こちらも19世紀のファサードが残ったままのパン屋。 まるでタイムスリップしたかのような昔のままの姿が残っているだけで そのお店が好きになる。
まさにフォトジェニックという場所ばかり。 そういえばこの間ね、 映画の撮影しているところを通りかかってね、 昔の洋服を着ているエキストラの人が道を歩いて 昔のバスや車が通りに並んでいるところを 見かけたんだけど、 パリって街並みがそのまま残っているから、 細かい舞台セッティングをちょっと変えるだけで あっという間に時間が巻き戻されていくんだよね。
▲パリには内装も当時のままの姿が残っているものも多く、 タイルがステキな床や見事な天井など。 いつまでも残されて欲しいパリの姿。
雑貨屋、洋服や、靴屋など ふらっと立ち寄ってショッピングを楽しみたい お店(生活必需品の店以外)が閉まっている今のパリ、 ふだんは何気なく通り過ぎてしまう建物に目を向けて ブラブラ観察さんぽを楽しんでいるよ。
▲タイプは違うけど、こんな古さの残るウィンドーなんかも大好き。 ついつい立ち止まって写真を撮りたくなる。
※この連載を再編集し、 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。 こちらをぜひご覧ください!(2015年8月出版)
2021-04-13-TUE