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![生活の、同級生](images/midashi11.gif)
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私たちの生活だって、ま、それは学校の一種であり、 (文:土屋耕一 |
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ほぼ日 | これが1981年ですね。 西武百貨店は 「不思議、大好き。」の年です。 |
マツヤマ | クリスタル族の頃ですよね。 田中康夫さんの『なんとなく、クリスタル』。 |
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徳光 | 前年の「女の記録は‥‥」の流れで、 自立する女性っていうか、 生活の自立っていう意味じゃなくてね、 精神的に自立していく女性を応援する、 そんなキャンペーンですね。 ものを選ぶこともそうだし、 男性との付き合い方もそうだし、と。 ‥‥でも、なんで、こんなのやったんだろう? 80年代の最初の頃の百貨店って、 数字としては売れてたんだけど、 なにしろ、何もしなくても、売れてたんですよ。 |
伊勢丹 宣伝部 |
この時、徳光さん、 「なんだかピンとこない」って おっしゃってました。 |
徳光 | 言ってた、俺? |
伊勢丹 宣伝部 |
はい。この頃、迷ってたんです。 それがキャンペーンにも、出ていた。 |
徳光 | あぁ、そうだね。 だから、僕も、印象が薄いんです。 |
ほぼ日 | 迷ってる時代、一方で、 西武がドーンと来てる時代。 |
徳光 | そう。「不思議、大好き。」なんて、 すごいなぁと思ったんです。 その辺は、土屋さんは、よくわかってて。 「も・め・ん・と・木」の時とかもそうでしたが、 「みんな、いいから、肩張らないで、意地張らないで、 いいから、いいから。 無理したって、しょうがないよ」 という感じで。 だから、ある意味じゃ、 いち広告のディレクターというより、 その企業がどういうふうに進んでいくべきか、 みたいなことを、必死で考えてくれる方でしたよね。 |
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![HEALTHY SEXY ことし一年、使うことが多くなる言葉です。](images/midashi12.gif)
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目をひらくような (文:土屋耕一 |
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ほぼ日 | これが最後の1枚です。 百貨店の広告に「SEXY」という横文字があったら、 ドキッとしちゃいますね。 |
伊勢丹 宣伝部 |
当時の宣伝部長が、 「これだけは大変だった」って言ってました。 『SEXY』っていう言葉を、百貨店が使うことは、 いったいどうなんだ、っていうのを、 宣伝部長と社長と土屋さんで、 どれだけ論議したかって。 「でも、出した」って言ってました。 |
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徳光 | この広告、写真すらないんです。 |
マツヤマ | シンプルだけど、 当時は、すごく衝撃的だったんでしょうね。 |
ほぼ日 | 82年。西武百貨店は「おいしい生活。」の年です。 |
徳光 | だったよね。負けてるね。 やっぱり、負けてる。 きっとね、僕は、土屋さんは、 伊勢丹対西武のことも考えてたけど、 やっぱり、次の新しいコピーライターが 出てきたと思ったんだと感じます。 この後くらいかな、 「もうそろそろ、僕は、この仕事はやらない」 って言いだしたんです。 で、眞木準さんを連れてきた。 博報堂を辞めた、おもしろいやつがいるからって。 それから、伊勢丹は、しばらく、 眞木準さんと、10年くらい組むことになるんです。 で、眞木さんは、必ず、土屋さんに相談に行くわけ。 「困った時の土屋耕一」というか(笑)。 |
マツヤマ | 私が土屋さんのところにいた時には、 もうメインのキャンペーン自体は やられていなくて、 少し引いたところでのお仕事をされていました。 ただ本当に、いろいろなご相談を 伊勢丹さんから受けていらっしゃったように 記憶しています。 |
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徳光 | いろんなことを、陰でやってくださっていました。 その引いた後に、 最初に話した、伊勢丹の、 企業理念を作られたんですよ。 |
ほぼ日 | 「毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹」 |
徳光 | これがすごい。それまでの広告もすべて、 この企業理念につながっている。 これに従ってるんですよ。 この企業理念については、 ちゃんとした本にして、社員は全員持ってます。 |
伊勢丹 宣伝部 |
土屋さんが装丁デザインもしたんです。 |
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徳光 | で、しばらくは、キャンペーンも全部やめて、 「毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹」 で進むんです。 「企業理念っていうことを、 社員1人1人が共有すると、 会社っていうのは強くなるんだよ」と。 「毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹」 って、どういう意味かっていうと、 「ファッションっていうのは、腐り物だ」と。 「旬だ」と。 「洋服だけじゃなくても、食べ物でも何でも旬がある。 だから、腐らせちゃいけないということを、 毎日、みんな、社員1人1人が、 本気でその日のことを思わないと、 すぐ商品っていうのは腐っちゃうんだよ」と。 そのためには、ダサいことやっちゃいかんわけです。 土屋さんは「ダサい」なんて、 そういうことは言わないですけど。 |
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マツヤマ | たしかにそういうふうには おっしゃらなかったですね(笑)。 |
![1981年(昭和56年)はこんな年](images/nenpyo1981.gif)
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3月・神戸ボートピア'81開幕
7月・英チャールズ皇太子・ダイアナ嬢と結婚
10月・北炭夕張新鉱ガス突出事故
11月・新種の鳥ヤンバルクイナ沖縄で発見
・「北の国から」
・「おんな太平記」
・「エレファントマン」
・「ブリキの太鼓」
・クリスタル族
・ハチのひと刺し
・なめ猫
・ボートハウスのトレーナー
・「ハエハエカカカ、キンチョール」(キンチョー)
・「いいなあ、これ」(ヤマハ)
・「不思議、大好き。」(西武百貨店)
・「ルビーの指環」(寺尾聡)
・「スニーカーぶるーす」(近藤真彦)
・「愛のコリーダ」(クインシー・ジョーンズ)
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![1982年(昭和57年)はこんな年](images/nenpyo1982.gif)
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2月・ホテルニュージャパン火災
4月・500円硬貨発行
フォークランド紛争
6月・東北新幹線開通
・「笑っていいとも」
・「峠の群像」
・「E・T」
・「炎のランナー」
・カイカン
・逆噴射
・テレホンカード発売
・ゲートボール
・「おしりだって洗ってほしい」(TOTO)
・「フルムーン」(国鉄)
・「おいしい生活。」(西武百貨店)
・「待つわ」(あみん)
・「聖母たちのララバイ」(岩崎宏美)
・「カサブランカ」(バーティ・ヒキンズ)
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