「つるとはな」の5号が出ます!
7月21日(金)〜23日(日)にオープンする
「つるとはな」のTOBICHIは、
ユニクロといっしょに開きます。
できたての「つるとはな」5号のとなりに、
ユニクロのステテコ&リラコが並ぶという
なんだかめずらしい催しになりそうです。
(涼やかな生地や柄を、見てさわってみてください)
なぜ、ユニクロといっしょにやることになったのか? 
「つるとはな」編集の松家仁之さんに、
ユニクロの「本気の活動」についてうかがいました。

「つるとはなとユニクロ」開催情報はこちらへ


▲「つるとはな」編集を担当する松家仁之さん。

前編
日本に来た難民は
どこで働くのか?

──
今回の「つるとはな」5号の
スポンサーはユニクロだそうですね。
(雑誌「つるとはな」は号ごとに
スポンサーが1社だけつきます。
広告はその企業のものしか載りません)
松家
ぼくが新潮社にいたときに担当していた
「考える人」は、ユニクロ一社提供の雑誌でした。
そのころからのおつきあいがもちろんありましたし、
「つるとはな」も、いつか
ユニクロが提供してくださったらいいなぁ、
と思っていたのです。
ユニクロのお店、ふだんいらっしゃいますか?
──
はい。吉祥寺店や銀座店によく行きます。
松家
ユニクロで買い物をする人たちは、
若い世代や子どもたちはもちろん、
シニア世代も多く見かけますよね。
──
そうですね、50〜60代くらいの方は
わりといらっしゃるような感じがします。
松家
「つるとはな」は、
若い読者もいらっしゃいますが、
アクティブに活動するシニア世代も
たくさん読んでくださってます。
──
しかも、かなり前向きな思考の方が多いでしょうね。
松家
そうだと思います。
ですから、今号の広告ページは、
気持ちが元気で前向きなシニアと
ユニクロをつなぐことを意識して作りました。
70代のかっこいい女性が登場しますよ。
──
「つるとはな」の広告ページは
毎回工夫と驚きがあって、たのしみです。
ユニクロと松家さん、といえば、
ユニクロの店頭で配布されている
小冊子「服のチカラ」の編集も
ずっと担当なさってるんですよね。
松家
はい、先日18号を発行したばかりですが、
12号から個人的に編集のお手伝いを
つづけてきました。
17号からは「つるとはな」が会社として
編集をお引き受けすることになり、
ユニクロのサステナビリティ部の方と
いっしょに制作するようになりました。

「服のチカラ」はユニクロのCSR活動
(corporate social responsibility:企業の社会的責任)
を伝える冊子として年に2回刊行されてきました。
その活動は、「考える人」時代からずっと、
近くで見てきましたし、取材もしてきました。
──
松家さんが、以前、
ユニクロのCSR活動は
CSRの枠を超えているとおっしゃっていたのですが、
それはどういうことですか?
松家
それはユニクロが責任とか義務の範囲を
はるかに超えるくらい、
本気でやっているということです。

ユニクロは生産の現場も販売の現場も、
アジア、北米、ヨーロッパ……と
世界中に拠点があります。

私の印象では、世界のグローバル企業は
CSR活動への取り組みが進んでいます。
特別なことではなく、「当然」という前提で
取り組んでいるわけですね。
その土俵に出て、世界の風にふれるのが、
日本企業のなかではユニクロは
かなり早かったのではと思います。

例えば、障がい者の雇用にしても、
厚労省が定めた雇用率制度(2.0%)があります。
雇用率が満たない企業は決められた納付金を
国に支払うことで、障がい者雇用に対応する
義務があります。

ユニクロは、法定雇用率の2倍以上、
国内のグループ全体で5%を超える雇用率で
障がいのある人たちを採用しています。
「考える人」でおつきあいしていたころに
「1店舗に1名」を目標にしていましたが、
2012年には、国内ではほぼ目標を達成したはずです。
──
1店舗1名はすごいですね。
松家
「障がい」とひと口に言っても
さまざまな障がいがあります。
接客はむずかしいかもしれないから、
バックヤードでの役割に専念してもらう、
という発想になりがちなところを
原則として同じように働いてもらう
方針で取り組んでいるんですね。
たとえば、耳の不自由な人が、
店頭で接客を担当している。

障がい者雇用に積極的に取り組むうちに、
店のスタッフ全員のチームワークが
たいへんよくなって、店の雰囲気が変わるんですね。
それ、分かる気がしませんか?
──
考える幅が自分以外のことに広がるし、
助け合っていっしょにやろうという気持ちが
強くなると思います。
松家
そういう意味でも、さらに積極的に
障がい者雇用を進めようということになったそうです。
そして最近、日本の企業としては
異例中の異例で取り組んでいるのが、難民雇用です。

そもそも日本では、難民として認定される人は
申請された数にくらべるとごくわずかなんですね。
去年1年間で1万人を超える申請があったうち、
認定されたのはわずか28人です。

認定されて定住が認められたとしても、
仕事を得て働いて、生活を成り立たせて
日本に来てよかったな、幸せだなと
思ってもらう必要がありますよね。
けれども、難民に採用の門戸を開いている企業は、
ほんとうに少ないんです、いまのところは。
ユニクロは100名の採用を目標にしていて、
この5月の時点ですでに45名が働いています。
これほどの人数の難民が日本の企業で
働いている例は他にないんですね。
残念ながら。
──
ええ?
そうなんですか。
松家
はい。
「服のチカラ16号」で表紙になった女性
ミャンマーからバングラデシュに逃れた
ロヒンギャの家族に生まれた女性を取材しました。
これまでの歴史で弾圧され迫害されてきた
ロヒンギャの彼女が、どのような経緯で
日本にやってきて、難民認定を受けて、
ユニクロで働くようになったのか。
お会いしてお話を聞くだけではなくて、
ご家族と暮らす家を訪ねて、郷土料理まで
ご馳走になって……忘れられない取材でしたね。
ドイツのベルリンにあるユニクロ店でも、
シリアから逃れてきた難民が働いています。
最新号の18号では彼を取り上げています。
そのようなユニクロの社会貢献活動を
毎号テーマを決め、「服のチカラ」で
紹介しているんです。
──
私たちも、勉強になります。
松家
たったいま世界各地で、戦争や迫害によって
自分が生まれ育った国や地域から離れて
避難をしなくてはならない人たちは、
およそ6500万人もいるんです。
──
日本の人口の約半数ですね。

(後編につづく)
TOBICHIで開催
「つるとはなとユニクロ」
2017年7月21日(金)〜23日(日)
午前11時〜午後7時

できたての「つるとはな」5号と、
ユニクロの話題の商品がいっしょに
お買いものできるスペシャルショップを
3日間のみ限定で開きます。

今回の「つるとはな」5号は、
90歳以上の人びとがたくさん登場する
力強い号となっています。
人生のこれからについて、
霧をすっきり晴らしてくれるような
ヒントに満ちたインタビューがたくさん出てきます。
ぜひお手にとってみてください。

期間中「つるとはな」をお買い上げの方には、
1冊につきひとつずつ、
特製クリアファイルと特製しおりをさしあげます。

しおりには、これまで「つるとはな」に登場した
名言がひとつ刷られています。
8種類ありますが、どの名言がお手もとに行くかは、
おみくじのようにたのしみにしていてください。

そして、遠方のみなさん、
今回も「つるとはな」の新号を
ほぼ日ストアで販売します
販売スタートは、TOBICHI開催と同日の
7月21日(金)11時から。
ほぼ日ストアでのネット購入特典は、
「つるとはな」特製しおりと、
ユニクロの「服のチカラ18号」です。

みなさまのご来店をお待ちしています!

2017-07-18-TUE