11、「順番が・・・」
うちの二歳の子供が好きな絵本に
「ペネロペ」シリーズがあり、
ペネロペというコアラみたいなクマみたいなのが、
牧場にいったり幼稚園に行ったりするのです。
ペネロペはどこ?というと、
とお〜くから彼は絵本を持ってくる。
彼がすみずみまでおぼえこんだその本の中に、
つがいの鴨が出てくるのですが、
それを見て大人が「ガアガアだよ」というので、
なんとなくチビちゃんも「ガアガア」と
その絵を指差して言うようになってきました。
私の場合はたまたま近所に大きな池があり、
冬になると鴨という鴨がやってきていた・・・
ので鴨を知っていました。
うんと小さい頃から。
でも、普通は街ではなかなか見ないから、
そうか、チビちゃんにとっては
鴨はまず絵本の中の架空の存在か・・・
としみじみしたのです。
りんごから虫がにゅっと出ているのとかも
なかなか理解できないだろうし、
蜂とか、牛とかも
もしかしたら絵本が先かもしれないな、
と思っていた矢先のことです。
なぜかうちの近所のペットショップに、
つがいの鴨がいるのを見つけたのです・・・
私たちふたりは・・・!
そう、またもや、
たまたま散歩していてのことでした。
ガアガアと声がすると思っていたら、
なんだか小さい仕切りの中に、
大きなつがいの鴨が
どかどかと歩き回ったり水浴びしているのです。
私はチビに
「ほ、ほら・・・あれはガアガアだよ・・・」
と言いました。
そのときの彼の顔と言ったら!
きっと大人がほんもののゴジラを見たら、
こうだろうなというようなびっくり顔でした。
「架空の生き物が実在した!」
まあ、簡単に訳するとこういう顔でしたね。
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