異常の分散
――母の物語

  • 時間

    147

    (うち、質疑応答35分)

  • 音質

    音源は主催者提供。
    質疑応答部分で、質問の音声が
    ライン録音されていないため、
    聞き取りづらいところがある。

  • 講演日時:1988年11月12日
    主催:宮崎市・一ツ瀬病院・精神医療を考える会
    場所:宮崎市中央公民館
    収載書誌:弓立社『心とは何か』
    (2001年)




何が重要かというと、まず母親の物語というのが重要です。
母親の物語とは何かというと、
子どもとのあいだの物語です。
それは、簡単な要素からできあがっています。
イメージを考えますと、抱く、授乳する、
オッパイをやるということ、
それからとにかく眠らせるということです。
睡眠のはっきりしたパターンを
ちゃんとつくりあげることです。
それから排泄の世話をする。後始末をするということです。
これは動物だったら、
母親はお尻をなめてやったりしますけど、同じことです。
これが母親の物語を構成する基本的な要素です。
つまり、母親と子どもの物語の構成要素というのは、
抱くとか授乳とか眠らせるとか排泄の世話をするという、
これだけの要素からできあがっています。
この要素が、どうして物語になるのでしょうか。